針ノ木登山のお供は、文庫本「風の中のマリア」、表紙が森の中の爽やか感が出ていて、主人公は、若い女性かと思わせる。しかし、あにはからんや、オオスズメバチのマリアだった。
オオスズメバチの寿命は約1ヶ月、この間にワーカーとしての勤め、オスバチとの恋、女王バチとの関係、他の昆虫を襲う場面などが出て来る。そして、オオスズメバチの帝国の様子が詳しく出ている。
この帝国(オオスズメバチの巣)は、特殊な帝国になってる。山の中でスズメバチには、ときおり出会うが、こんな生態だったとは知らなかった。
もう一つ、著者の百田尚樹氏。動画は年中見てるが、あの人が、こんな小説書くなんて、別人かと思う。
永遠のゼロ、日本国記、カエルの楽園は主題が同じだが、時代劇の影法師、青春小説の夏の騎士、ミステリーの野良犬の値段、そして昆虫が主人公の風の中のマリアと、全く違うジャンルものをよく書けるものだ。また、次も楽しみになってきた。