昨日(土曜日)のこと。妻は東京に「お茶(表千家)」に出かけてしまった。私は通常はランチ当番だ。しかしこういうシチュエーションでは、「表千家」の名のもとに、私は夕食作成係を命じられる。決して嫌ではない。いや寧ろ楽しいものだ。
夕食は冷凍庫に眠る、簡単でおいしい信州遠山郷スズキヤさん特製の「ジンギス」シリーズを食べたいところだ。とにかく簡単でおいしい。しかしそうは行かない事情がある。我が家の冷蔵庫には大量に半端な野菜がストックされていて、それを食べることが喫緊の課題となっているからだ。そこまで配慮する私は偉い。
その「冷蔵庫の残り物野菜」は除外すると、保存の効く肉的食料品はコレだ。世界的に有名なLibbyのコーンビーフ。ブラジル産である。日本で支配的なノザキ社の同種のモノよりかなり安い。これを使おう!
缶の裏面はこうなっている。コーンビーフは日本でももっと利用されて良い。日本での利用量は最近減っているのではないか。私が子供の頃はもっと使われていたと思う。
朝日新聞の記者である本多勝一氏のレポートで、彼がコーンビーフを使った炒飯を作りアジアの未開の地域の人々と分け合い、現地の人々から「おいしい」と賛辞を浴びながら食べるシーンを、私は子供の頃読んで感動したことを記憶している。
側面には日本語の記述がある。豊通の輸入だ。この会社、今も健在なようだ。いろいろと輸入しているなぁ。昔よく通ったパブ(ロンドン)は料理をいろいろと食べさせてくれるところで、緑の豆のスープにコーンビーフが入ったものがメニューにあった。とてもおいしいものだった・・・などと懐かしんでいないで、今度自分で作ろう。寒い季節にはピッタリだ。
野菜はこのあたりを使おう。キャベツ以外は全部を1cmの立方体に切る。キャベツはザク切りだ。
トマトが必要。しかしトマトは妙に高い。本日はカゴメのトマト缶を代用した。これで生トマトを買わずに済んだ。生のトマトより、なぜ缶詰のトマトの方が安く済むのか???
おまけでホクト社
http://www.hokto-kinoko.co.jp/のぶなぴーを加えた。ホクト社は面白い会社である。私はぶなぴーを買うのは初めてだ。
調味料としてはマギー・ブイヨンのキューブと、コンソメの顆粒を少々。それにニンニクのみじん切りを1カケラ分。
野菜を全部切り終わったぞ!
使う鍋はCRISTEL。直径20cmである。妻の好み。大変便利な鍋だ。さすがおフランス製である。料理することをあれこれ考えて作ってあるなぁ・・・と感心する。
取っ手を装着だ!
さあ、調理開始だ。オリーブオイルでニンニクを炒め、そこに固い野菜・・・つまり玉葱、キュウリ、ニンジンの1cmほどの角切りを入れて炒める。5分ほど炒めたかな。
コーンビーフの缶の底面だ。PLACE THUMB HERE! とある。それで・・・PULLして下さい。そうしたらCANがOPENしますよ。でもかなりPOWERが必要で、どうもNAILが取れそうになるんだなぁ。ブラジル人はきっと身体各部が頑丈なのだろうなぁ。
コーンビーフを鍋に投入。なんと340gだ。
さらに炒める。コーンビーフをくずす。
カットトマトを1缶入れる。水を500ccほど。そこにマギーブイヨンのキューブを2コ、コンソメ顆粒を少々入れる。そしてキャベツのザク切りもいれて、煮込む。
さらにHOKUTOのぶなぴーも!これが最後。ずいぶん適当な作り方だ。
さあさあ、どんどん煮詰めちゃおう! 最近連続していろいろなパターンで作っている。単純にスープとしてもいけるし、煮詰めてシチュー風にもなる。さらに具を選べば、魚介類も肉もありだ。ブイヤベース風にもなるわけ。さらにゴハンを入れてチーズも入れればイタリアン雑炊だ。
煮詰まり具合を見ながら味を調える。コンソメ顆粒でも塩でも良い。単に煮詰めるだけでも良いかも。それはおつくりになる方の都合で。今回はトマトが基本のラタトゥーユ風。でもしっかりコーンビーフが入っているが。最後に黒胡椒でピリッとした味に整える。
出来たぞ! ものすごい量の野菜を消化することになる。しかし「野菜」という感じはしない。コーンビーフが入っているからか?あるいは煮詰まっているからか?とにかくこってりとした味がする。
乾燥したパセリをちょっとふりかけよう。多くの味が溶け合う煮込み料理。たまらんなぁ。
「野菜」と言ってしまえば材料的に軽く聞こえるけれど、実体的にはしっかりと重い夕食だ。うまうま・・・。