八ヶ岳西麓原村11月前半の滞在（２） 犬が狂喜する農場

山荘内では退屈な茶々之介。

茶々之介：　ねえ、とーちゃん、かーちゃん、農場行こうよ。
とーちゃん：　テレビでも見てなさいよ。明石家さんまっておかしいよ。
茶々之介：　この人って何言ってんだか、ボクにはわかんないんだよ。
かーちゃん：　じゃあテレビ消して、静けさを味わいながらお昼寝でもしてなさいよ。
茶々之介：　それじゃ、退屈過ぎるよ。



じゃーーん！また来てしまった。原村の農場。八ヶ岳中央農業実践大学校の広場である。誰も地元では「八ヶ岳中央農業実践大学校の広場」などと言わない。「農場」と言えば通じる。阿弥陀岳他、八ヶ岳西麓をバックに控えた農場のこのアングルは、多くの人がカメラを構えるポイントだ。しかし誰もいないなぁ・・・。人の気配が希薄。人口密度が低いのである。当日、我が家はここを独占した。



ブレブレの手ぶれ写真で登場！　さあさあ好きに遊んでちょうだい。ロングリードつけてね。あなた、どこ行っちゃうかわかんない犬なんだから。実際このあたりは鹿も出るし、時々農場が牛を移動させたりもする。そんなことになったら、我が家の愛犬は大変だ。大コーフンで抑えが利かなくなる。ということでロング・リードは必需品。



おもちゃをくわえて走る走る。犬はこういうところが大好きだ。広い所ってうれしくなるらしいねえ。



ボール投げ遊びもいいが、本日のメインイベント、探し物ゲーム開始！　藪の中をガサガサガサ・・・。犬にとってはたまらなく楽しく、かつ知的な遊びだ。



彼が探しているのはこれだ。画像中央の赤いボールである。彼に広場で「伏せ」をさせて待たせて、何十メートルも離れたところの藪にボールを隠す。隠したら、彼のところに戻り「行け！」と命じる。彼は嗅覚を使い、藪沿いを走りまわってボールを探す。ニオイをわずかに捉えたら、あとは視覚も併用してボールにすごいスピードで近付いて行く。災害直後の瓦礫の下でうめく怪我人を見つける救助犬の訓練と同じである。ボールを見つけた後、彼はそれをくわえて、嬉しそうに走って戻る。

世話する人間は大変だ。ボールを隠す、ついて走る。彼がボールを見つけたら褒める。一緒になってうれしそうな顔をする等など。かなり面倒であり、肉体が疲労するのである。彼はでたらめに楽しそうだが。こんなことばかりしているので、彼は物凄く筋肉質なスーパー・バディの持ち主となった。



当日の運動時間中のこと、妻はロング・リードを無意識に踏んでいた。その時彼がボールを追いロングリードをつけてダッシュしたので、妻は転倒。首と肩を地面で強打してシップ薬のお世話に。我が家では犬も人間も命がけ真剣勝負なのである。

このようにして、ロングリードを引きずりながら彼は藪沿いを早足で走り、ボールを探す。「ないなぁ、どこだ？」と言いながら。



「ない、ない、ない。ボールはどこなんだ！！！」



「見つけたよ！」の図。ボールをくわえて得意げに妻のところに走って行く。彼が早く疲れるか飽きるのをこちらは心待ちにしているのだが、何が面白いのか彼は走り続けるのであった。農場さん、いつもお世話になります。こまめに農場のアイスクリームを食べ、野菜買ってますから広場を使わせて下さいね。