「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

七里ガ浜から酸欠の都、東京に出かける(1)

2009-05-20 13:52:24 | 環境・土地
今日は暑い。夏日になったのかな。何年も前からビジネス上の付き合いのある人達と会うため、昨日も今日も東京に出かけた。昨日会った人も、今日会った人も『本物』だ。自分でビジネスを拡大する(=つまり自力で自分及び周囲の食い扶持を得る)努力を何年もした人ならわかるかもしれないが、自分で付加価値を作り出せるビジネスマン(=つまり会社の看板のバックアップやその世話を受けるのではなく、お金を受け取ることが出来るビジネスを自分自身で努力して生み出し拡大出来る人)は少ない。

公務員は論外、サラリーマンも半分は論外。親が残したモノと金に多少とも依存して衣食住をまかなう人も論外。ところが昨日今日と私が会った2人は、そうした意味では例外に属し、自分自身で稼いでいる人達だ。話をしていて、いろいろと参考になる。スゴイ!ジョークが多過ぎて意味が分からない会話になったりするが、ユーモアに溢れた人達だ。



今日会った人とは東京駅で待ち合わせた。時間が早いので、付近を散歩。上の写真は日本の首都、東京の玄関口、JR東京駅八重洲側改札を出たところだ。その真正面がこの風景。どう思いますか、これって。人により「これがアジアの風景よ」と高い評価を与えるかもしれないが、私はあまり好きになれない。ほとんど酸欠になりそうな画像だ。

「ペンシル・ビル」と呼ばれる細長いビルが並ぶ。まずは高さがまったくそろわない。むしろ「グチャグチャ」と言うべきか。そしてこの看板の文字と色彩。更にビルの壁面に極彩色の看板がある部分と無い部分。そこには個々のビルと周囲の景観とのデザインの整合性というものはない。しかしながら、これが日本を代表する東京駅前の風景の現実だ。「日本中くまなくカオス」と言うべき統一か。



少し南に行くとまた風景は変わる(上)。パシフィック・センチュリー・プレイスが建ってからここは変わった。高さ100m前後のビルが建っているのだ。しかしそれは連続しない。画像に見える2つのビルを行き過ぎれば、また低層のビルディングが続く風景になるのである。それもこの画像の2つのビルディングは前面が揃っていない。

私は景観というものを大事にしたいと考えている。このブログで何度も書いたので、繰り返しても意味がないかもしれない。またすでに紹介したので、ここで紹介しても仕方ないかもしれないが、チャールズ皇太子著「A Vision of Britain」にリンクを貼る

「要は、伝統が大事。国の風景は歴史とともにゆっくり変化せねばならない。建築物は周囲との調和が大事。建築の部材やデザインがいきなり地域性や伝統を失うと、風景は品格を失う。歴史的連続性を失うと、建築物はその魂を失う」・・・である。いろいろな意見もあろうが、この投稿の最初の画像に、歴史の連続性や素材、様式、色彩の連続性が感じられるだろうか。



高さも大事だ。建物の上は空である。このラインがバラバラだと、景観は美しくなくなる。1番上の八重洲駅正面の画像がそうだ。バラバラなラインはこの投稿の1枚目の画像だけでももう十分なくらいだが、広い地域全体で高さを揃えないと意味がないのである。1枚目の画像も、そして2枚目の画像もスカイラインが揃ってないと意味がない。日本にはそれがないのだ。

マンハッタンは別だ。あそこは街路に立ったヒトの視覚に、あまりに高過ぎる摩天楼の最高部は入って来ない。つまりビル最上部が地上から150mだろうが380mだろうが、景観的には同じなのである。地上に立ってまっすぐ前を見ている人間からは、それがどれだけだろうがトップは見えないので、富山県立山の積雪の壁の間を通るバス観光の観光客から見た雪の壁の風景と同様。

しかし東京ではその高低差、デコボコが見えてしまう。因みにすぐ上の画像はリージェント・ストリート(オックスフォード・ストリート側より)。ここまでの曲線で、ここまで高さ、様式、素材、色彩が揃っている。均一性やバランスの美しさがある。街路に立った人の視覚に入る、ほど良い高さの美しすぎる連続。そして最も秀逸なのは、気絶しそうなほどの長い年月この眺めが変わっていないこと。

高さ、デザイン、素材、そして色。個性も大事だが、日本でもこれらについて(ビル街でも住宅街でも)近隣からあまりにかけ離れ、バランスが取れない状況にある建物は、もっとよく考えて建てられるべきだったのだろう。日本は先進国では稀な「自分の土地はなんでもオッケー! 文句あっか?」の文化があまりにまかり通る国だ。



帰り道で価値あるスコッチを発見。シングル・モルト。日本でもファンの多い、ボウモアのなんと1957年。30万円近いものをショーウィンドウ越しに撮影。これを味わえたら、いいでしょうなぁ。



横須賀線で帰宅。江ノ電七里ガ浜駅前に「こまわりくん(住宅街の循環小型バス)」が停車していたので、乗る。100円で住宅地内中心部まで乗せてもらい駐在所前バス停で下車した。画像はその「こまわりくん」が去って行く所。乗車客は全部でなんと2名。平和だねぇ。有名カレー店は、水曜の今日も満員。私は西友七里ガ浜店でチューハイを買って帰る。ゴクゴク飲もう。今日の夕食はタイカレーの予定。
コメント (4)
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