遅くなりましたが、二日前の写真を見て頂きます。
中山駅を降りて住宅街の坂を登っていくと、沢沿いの道に
なり、大聖不動寺の山門を潜った処で山への道が分岐します。
赤い橋を渡って高さ15mほどの「最明寺滝」に寄り道しました。
滝の名は北条時頼(鎌倉幕府第5代執権・晩年出家して最明寺
入道と号した)がその形を愛でて近くに庵を建てたことによる
といいます。滝の左の岩窟に不動明王が祀られていました。
分岐に戻るとようやく山道らしくなり、新しいダムの横を階段
で登ります。二つめの満願寺への分岐からはロックガーデン風
の急な岩場の登りで、一気に100mほど標高を稼ぎます。
ロープも張られていますが、自分で好きなルートを探して登れる
楽しいところです。
しばらく登ると、左手に六甲の山並みを背にした市街地の展望が
拡がります。
送電線鉄塔が立つ小ピークで急登は終わり、ゆるい登りで631mP
に出ると、いったん右手のゴルフ場からの人声が聞こえる程下り、
あとは何度か稜線上のアップダウンを繰り返えして行きます。
展望を楽しみながらの明るい縦走路です。
小さい岩場を過ぎると、両側に金網が張られた自然林の中の道に
なり、やがて縦走路のすぐ側にある最高峰に出ました。二等三角点
があり、北(写真の背中)側は切れ落ちた断崖になっています。
北西側の展望。手前になだらかな検見山、その右「山」形の大船山、
奥に三国ヶ岳、ずっと右に三嶽。写真から外れて右(北)に深山や
剣尾山、半国山…。反対側の南東には大阪市街の向こうにいつも
見慣れた生駒から葛城に連なる山々が霞んでいました。
はじめて腰を下ろして、ゆっくり食事を済ませるうちに曇り空
となり温度が急激に下がってきました。ヤッケを着込んで奥の院へ。
最高峰からは小さなピークを二つ越して、20分程かかりました。
奥の院からは薄暗い石段の参道を下ります。丁目ごとに丁石や
石仏が置かれ、宇多天皇御自彫の天神や聖徳太子御修行の地など
有り難そうで神秘的な雰囲気が漂います。
この夫婦岩に来ると甲山を背にした仁川の町など、ようやく
明るい展望が開けました。
ゴールの中山寺。西国三十三箇所第24番札所。聖徳太子創建の
観音霊場です。今の本堂は豊臣秀頼の再興したものだそうです。
娘の安産祈願や、二度の西国巡拝で来たときよりも周囲の塔頭や
参道も立派になり、多宝塔や本堂は新しく塗装されて今も修復工事
が続けられています。石段横にエスカレーターがあるなど、妊婦や
高齢者への気配りは至れり尽くせりです。
今日の山歩きが無事終わったことを感謝して観音様に手を合わせ
山門をでました。