ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

壺阪寺参詣(2014.03.11)

2014-03-12 09:35:59 | Weblog

高取の「町家のひなめぐり」を見がてら、高取山に登ろうと出かけました。朝から晴れ上がって冷え込みましたが、日差しの強さはすっかり春です。いつもはマイカーですが、今日は電車で壺阪山駅へ行きました。たくさんの人がこの駅で降りましたが、壺阪寺行きのバスに乗ったのは私たちの他には3人。僅か3キロですが曲がりくねった山道をゆっくり登っていきます。

壺阪寺のバス停はいつも入れるパークの中にあります。そこに立っていた「アショカ柱頭石像」。インドから招来されたものですが、同じものが「あべのハルカス(ウィング館)」にも設置されています。

壺阪寺も「町家のひなめぐり」に合わせて「雛曼荼羅」を展示中です。(町家ひなめぐりMapでは最後の100番)駅前で配布されていたMapを入口で見せると600円の拝観料が400円に割り引かれました。雛曼荼羅は境内に入ってすぐ右手の大講堂に、大日如来を中心にして雛人形330体、仏像370体 合計700体をさながら曼荼羅のように陳列しています。

近くに寄ってみましょう。左側後ろに掛けてあるのは「仏涅槃図」。釈迦の入滅の様子を描いた室町時代の作で、高さ2.5mあります。中央の立像は平安時代に作られた増長天。その右は鎌倉時代の薬師如来坐像。

中央が大日如来。周囲の金色の仏像は西国三十三ヶ所各寺の本尊・観世音菩薩の分身。ただし、この大講堂の本尊は大日如来の上に坐す弘法大師・空海です。

右側の展示。立像は元禄時代以降340年ぶりにされて、この3月からご開帳されたばかりの多聞天。右の掛図は善無畏三蔵像。お雛様の説明はないのでよく分かりませんが、かなり古い時代のものもあるようです。

階段を登り、仁王門をくぐります。壺阪寺は西国三十三ヶ所第六番札所ですが、正確な名前は「壺阪山南法華寺」です。

昔から眼病に霊験のある観音様として信仰を集めてきました。灌頂堂にはこんな大絵馬が置かれていました。

灌頂堂から通路を隔てて向かい側にある八角円堂(本堂)の御本尊を拝みます。

本堂に上がり間近に拝む本尊・十一面千手観世音菩薩

壺阪寺の名が広く知られるようになったのは浄瑠璃の「壺阪霊験記」です。「妻は夫をいたわりつ、夫は妻に慕いつつ~」の浪花節でも知られる、その主人公「お里沢市」の像。沢一が身を投げた深い谷の上にたっています。

特別開帳中の「沢一の杖」。これを撫でると「夫婦円満」になれるそうです。

三重塔。国指定重要文化財です。

高さ3m、全長50m、重さ300tの天竺渡来仏伝図。「天竺渡来」というのは、このレリーフが南インドで、インド人の石工がインドの石を使って彫刻したものだからです。

ここから道路の下を潜って大観音石像と大涅槃石像にある高台にでました。

前はここから高取山へ行けたのですが、「新参道」ができてからは通行できなくなっています。もう一度、受付まで帰り、登りなおします。45分ほどの慌ただしい参詣でしたが、初めてお雛様の展示も見られて満足して高取山へ向かいました。