ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

東大寺修二会(2014.03.03)

2014-03-04 22:10:33 | 我が家の歳時記

大和路に春を呼ぶ行事「修二会」は天平勝宝4年(752)、良弁僧正の高弟・実忠の創始から今年で1261回、毎年欠かすことなく続けられてきた行事です。

二月堂の本尊である十一面観世音菩薩に懺悔する十一面悔過(けが)の本行は、3月1日から14日まで修行されます。この期間中の毎夜、この行を勤める練行衆の道明かりとして大きな松明に火が灯されることから「お松明」と言います。

いわゆる「お水取り」の12日夜の大松明(籠松明)が見ものなのですが、物凄い人出ということで今年も早めの3月3日に行きました。夕方の登大路には「最近設置されたシカ飛び出し注意」の標識が並んでいます。

東大寺南大門を潜り中門への手前で二月堂への道に入ります。

18時30分、どんどん人が増えてきましたが少し早目に着いたので、いい場所を確保できました。「行が始まると灯りが消されるので…」「カバンなど持ち物に注意」「スリに注意」「後ろに倒れないように…」警備のお巡りさんが声を枯らし、マイクを通してスピーカーでも放送されます。

1. 午後7時最初の松明が点火され、長い廊下を登って回廊の隅に立ちました。下で次の松明が待機しています。
2.
松明の灯りがお堂を照らし出します。
3,4 長く
前へ差し出された松明から火の粉が飛び散ります。

松明を持った練行衆が回廊を走り出しました。物凄い勢いであっという間に私たちのすぐ頭上に…

くるくると回される松明…

炎が二つに分れました。

大きく燃え上って…

火の粉が滝のように降り注ぎます。電車に乗ってから気が付くと、コートに幾片かの灰が付いていました。きっと今年も健康な一年を過ごせることでしょう。