ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

三輪山に登拝しました(2014.03.19)

2014-03-19 18:08:00 | 山日記

今朝も春本番を思わせる暖かさです。2年ぶりに三輪さんへお参りしました。大神神社は大物主命を祭神とする大和国一の宮、三輪明神とも呼ばれて古くから信仰を集めたお社で、朝から沢山の人が参拝しています。

手水舎で手を洗い拝殿へ。正面の三輪山そのものが御神体ですので本殿はありません。

祈祷殿前の広場では23,24両日に行われる講社崇敬会大祭の準備が始まっています。その中を通り抜けて狭井神社に続く「くすり道」に入ります。砂利道の両側には、いろいろな薬草や薬木が植栽されています。登り切って左に行くと摂社の磐座神社があります。山麓にいくつかある「辺津磐座(へついわくら)」を神座とする社殿のない神社ですが、祭神は「薬の神様」少彦名命です。

狭井神社の鳥居を潜ります。小さく見える赤い鳥居の向こうには市杵島姫神社のお社と辨天池があります。正面に見える石段を登って拝殿にお参りします。正式な神社の名は「狭井坐大神荒魂神社」といい、祭神は大物主命の「荒魂(あらみたま)」。災害の折に荒ぶる神として猛々しさを発揮し、祭祀によって「和魂(にぎみたま)」に変じるといわれます。崇神天皇のとき全国に疫病が流行したので、大物主命を祀ったところ疫病は終焉したことから「薬の神様」として信仰され、今も毎年4月18日に「花鎮祭」(俗に「くすり祭り」)が本社とともに行われています。

石段を登り切った広場正面の拝殿に参拝、社務所で初穂料300円を収め白い襷をお借りします。拝殿右手の登拝口にある御幣で自ら御祓いをして、注連縄の下を潜り登山道に入ります。後で知ったのですが2月14日の大雪で登山道が壊れ、3月8日になってようやく復旧、入山できるようになったところでした。

山内の様子は撮影禁止ですので、頂いた「登拝案内図」でご推察ください。上の写真に見る急な階段道がしばらく続き、平坦な尾根道を行くと 1.丸太橋を渡り、水呑谷沿いの岩の道を登ります。3.三光の滝の脱衣所の前からは木の根道や木の階段の急坂が続き、注連縄で囲まれた 5.中津磐座にでます。ここで標高364.5m。さらに急坂を上り少し傾斜が緩むと 6.烏山椒林。大きなサンショウの樹に目を見張ります。うっそうとした林の中を登り、8.高宮神社に参拝します。ここから100mほどで9.奥津磐座(467.1m)に着きます。さらに奥に「神津磐座」があると1988年の山日記に書いていますが、その時も今もここから先へは入れません。お天気が良くて次第に気温も上がり、額の汗を拭いながら、ゆっくり休まずに登り着きました。磐座の前でスポーツドリンクを飲み、チョコレートを食べて数分休んで下山します。
  
登下山の途中で小さい子供もからご年配の方まで大勢の人に出会いましたが、白装束で裸足の方が何人もおられました。高宮神社では20人近いグループが祝詞をあげていました。さすがに下りは楽で、どんどん歩いて往復1時間45分で登拝口に帰りました。

万病に効験のあるという「狭井」の御神水を頂きます。空になったペットボトルにも頂いて帰りました。

「大美和の杜」に登り、背後の三輪山を振り仰ぎました。白いアセビの花が満開です。

目の前は大和盆地。大和三山が浮かび、三輪の大鳥居も見えます。背後の金剛、葛城から二上山、生駒山までの山並みは霞んでいましたが、ここからの眺めは「奈良県景観資産」に登録されています。またこの展望台は「恋人の聖地」だそうです。

しかしながら昔の恋人は「早く帰ってビール飲もう」と、ナンテンやツバキが咲く道を、どんどん降りて行ってしまいました。