ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

大阪城公園を歩く(2011.12.06)

2011-12-06 14:32:30 | Weblog

二ヶ月に一度、眼科検診で大阪谷町四丁目の国立大阪医療センターに通っています。診察を終えて、久しぶりに大阪城内を歩いてみようと大手門を入りました。

西の丸庭園前のイチョウ。黄金の絨毯を敷き詰めたように美しかったのですが、曇り空の上にケイタイで撮ったので色が悪いのが残念です。

少し明るくなってきました。天守閣周辺は修学旅行生や韓国からの観光客で賑わっています。

豊国神社の紅葉も早や見頃を過ぎています。

玉造口近くまで来て、ようやく青空が覗いてきました。

石垣にも赤や黄の彩りが添えられてお堀に影を落としています。

大阪城公園・市民の森

南東側の出口近くにある噴水。JRと地下鉄の森ノ宮駅はすぐ近くです。


変愚院の山日記 (11.快晴の谷川岳)

2011-12-06 07:00:00 | 山日記

*林道などを利用して登山口近くまで入れる利便さと、交通費の節約のためにマイカーを利用することがよくあります。近頃は少し運転を控えていますが、以前はかなり遠距離の山行でも車利用でした。これは町内のハイキング(というより山)の会のリーダーで、車3台を連ねて谷川岳に行った時の記録です。まだ高速網が整備中で変則的なコースを走っているため、珍しく登山前日の道中の様子も記しています。*

1996.8.18(日)~20(火)   谷 川 岳   千日町ハイキング同好会   10名

8月18日(日)晴  5:30 出発。
8:50~9:40 恵那峡SA。朝食。混雑していて朝定を喰うだけで50分もかかる。 
11:30 諏訪ICを出る。国道299号を北上。299号線を北へ、10日前に通った道を逆に八千穂へ。空は晴れているがあまり見通しは利かず、近くの蓼科山や縞枯山が見える程度。
13:45~14:20 佐久インター近くのレストランで遅い昼食。ここでもザルソバ一杯に20分も待たせおった。佐久インター近くで遅い昼食の後、上信越道に入る。ここからは始めての道、未知の山。長野、群馬県境の山々次々とトンネルで潜る。それぞれが奇妙な形の山ばかりで非常に面白い。右手にも妙義山の異容が登高欲をそそる。
15:55 関越道に入る。道の上に山の絵を描いた標識があり、山名がよく分かって良い。右手の赤城山は裾野だけだったが、左側の榛名山は富士の名ににふさわしい美しい山容が長い間見えた。事故で碓氷軽井沢~佐久間が上下線とも通行止めになったとの交通情報。通過した15分ほど後のことでラッキーだった。
16:30 赤城高原SAで休憩。水上ICが近づくと、待望の谷川連峰が姿を現した。残念ながら中腹から上は雲の帽子を冠っている。
17:00 ジャスト。家を出てから11時間半かかって水上温泉近くの「くるみ村」のペンションに到着。夕食後、町営の「湯テルメ・谷川」の露天風呂に浸かっての帰り道、見上げると満天の星がまたたいて明日の好天を約束してくれた。

8月19日(月)快晴。
 ペンションの前から仰ぐマナイタグラが朝日に輝いている。雲一つない、これ以上は望めぬ晴天。心ははやるが朝食はなんと8時!このあたりが山小屋と違うところで自分の思い通りには行かない。急いで朝食を済ませ、出発。土合駅を右に見てロープ駅に着くと、既にいくつかある駐車場がロープ駅に近い方から満車になっている。駅には行列が出来ていたが思ったより短く、10分も待つと8人乗りのゴンドラに乗ることができた。

さすが世界一の高速を誇るだけに、600mの標高差をわずか10分で1321mの天神平へ。
 この快晴の間に展望を楽しんでおこうと、リフトを利用して天神峠まで登る。足下にはもうフジバカマが満開だった。天神峠には5年ほど前に、出張のついでにスーツ姿で来たことがある。その時よりさらに整備が進み、少し小高い天神山に立派な展望台や展望板が設けられていた。まずは観光客に混じって360度の大展望を恣にする。
 リフト終点駅からクマササの中の滑りやすい道をいったん下る。下りきったコルからロープ山頂駅に回遊する人達も含めて、長蛇の列が続く。コルからはロープ駅から山腹をトラバースしてきた道と一緒になる。ミヤマナラやブナの木の下に木道が続く。しばらく緩い登りがあって熊穴沢避難小屋。周囲にキジを打った跡があり、長居は無用と休憩なしで出発。 



 クマザサの中の道は次第に勾配を増し、やがて樹林帯を抜け出すと短いクサリの付いた大きな岩がある。「第一見晴らし」で、これから辿るルートがずっと見え、肩の広場に立つ大指導標も遠望された。左手にマナイタクラの稜線、右手には西黒尾根と広闊な展望が一時に拡がる。真っ青な空から眩しい光線が容赦なく降り注ぐが、空気が乾燥しているし、右の西黒沢から冷風が吹き上げてきたりして、耐えられない暑さではない。
 勾配はさらに強まり、露出した黒い岩が靴で磨かれてツルツルして、結構、歩き辛い。グングン高度を上げ砂礫帯に出る。傾斜がゆるまり、どこでも登れる感じで、ところどころに小さいピンクや白色の花(名前不詳)の咲く草地も混じる。踏み跡が入り乱れているので、ガスの時などは迷い易そうな所だ。私たちは右寄りに登ったので大指導標(塔?)横で肩の広場に出て、肩の小屋を下に見るようになった。



この辺りは美しい広い草地で、シシウド、ハクサンフウロ、ウスユキソウ、コウリンカ、オトギリソウ、シモツケソウ、ヒメシャジン、シオガマなどが咲き乱れていた。150m歩くと双耳峰の一つ・トマの耳頂上だった。しかし、あまりに人が多く腰を下ろす場所もないので、もう一つの頂上・オキの耳まで行くことにする。

 いったん少し下り、緩く登ると頂上の岩の上に着く。ここでお湯を沸かし、ラーメンやパンやの思い思いのランチタイム。満腹した後は、まだまだ遠目の利く大展望に山岳同定を楽しむ。まず北東に燧ヶ岳と至仏山、東から南東に日光白根、その手前に武尊山、その右に大きく裾野を引く赤城山、武尊と赤城の間に皇海山、ちょうど赤城の方角に今辿ってきた天神尾根、眼下に水上の町らしい屋根が光っている。真南に榛名山、南西のマナイタグラの向こうに浅間山。オジカ沢の頭、万太郎山、仙ノ倉山はほぼ重なって見え、その右に見えるのは苗場山?。北の茂倉岳、一ノ倉岳の右には巻機山、越後三山、平ヶ岳も見えている筈だが、よく分からない。気象条件の良くないといわれるこの山で、こんな見事な眺望に恵まれた幸せに全員が満ち足りた思いで、ゆっくりと流れる至福の時を過ごした。
 トマの耳の人影がめっきり減り、天神尾根を下る列が蟻のように見える。私たちも立ち去りがたい頂上を後にする。



トマの耳で記念写真を撮り、下山路の西黒尾根に入る。殆どの人は天神尾根往復後、ロープで下山するようで、こちらを下るパーティは長い間隔を空けて三々五々にという感じ。14時を回って腰を上げた私たちは、どうやらこのルートでは殿(しんがり)らしい。ザレ場の急なジグザグの下りから、露岩にクサリを付けた所を通る。この辺りは、オニシオガマや、イワギキョウ、トリカブトなど赤や紫の花が多く目に付く。



見上げる頂上は、オキとトマが並んで犬の耳のようだ。氷河の跡といわれる大きな一枚岩の横を通る。全員を上に登らせて写真を撮る。ここからは急傾斜のザレ場、露岩の急坂の連続、かなり下まで見通しが利くので「次はあの草付きの平地まで頑張ろう」と見当を付けて下る。

 右手、西黒沢を隔てて天神平のロープ駅は、いくら歩いてもいつも同じ高さにあるような気がする。午後も遅くなって、やや薄雲が出てきたが、まだまだ遠くの山々が見える。マチガ沢は下部に大きな雪渓が残っている。 さらにザレや露岩の所を下り、1.3Kの所を1時間20分かかって、巌剛新道との分岐であるラクダのコルに着く。土合口(ロープ駅前バス停)まで1時間50分の道標がある。ようやく天神山と同じ高度まで下った所だ。



左のマチガ沢には大きな雪渓が残り、その向こう東尾根のシンセンの岩峰は見上げる高さになった。
 ここからラクダのコブにあたるガレ沢の頭まで少し登る。次のコブへの下りが一寸シブく、3カ所鎖がある。此の辺り(1500M?)が森林限界で、二つ目のコブを過ぎると広葉樹林帯に入り、景色は全く見えなくなる。この山では針葉樹が殆ど見られず、ブナやミズナラ、コナラなどの広葉樹が多い。他はハウチワカエデなど。クマザサが途切れると下草にギボウシ、ヤマホトトギス、ハリブキなどが見られる。ススキやフジバカマなど秋の花も見るようになり、ニッコウキスゲも一本だけ見つけた。道の勾配は弱まらず、少し平坦な所があるかと思うとすぐ、木の根や岩の露出した急坂という繰り返し。足が疲れて来たのか、踏み外したり、滑ったりの人も出てくる。かなりうんざりする頃、前を行くパーティに追いつく。ムシカリやヤマアジサイの花の色に慰められながら、やや薄暗くなった道を行くと、パッと視界が開けて送電線鉄塔の立つ小広場にでた。ここから最後の急坂を下って、一ノ倉沢出合へ伸びている車道に飛び出した。
  天候に恵まれ、素晴らしい展望と花に満ち足りた思いの山旅だった。

【コースタイム】 9:25天神平着  9:35~9:50 展望台(1502M)  10:25 熊穴沢避難小屋  11:00~11:30 第一見晴らし   12:20 肩ノ広場  12:30 トマの耳(1963M)   12:45~13:50オキの耳(1977M)  14:00~14:10  トマの耳  15:30 ガレ沢の頭(1516M) 17:30  駐車場