ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

手持無沙汰な時間の過ごし方

2009-12-21 18:19:00 | 四方山話
若い頃の話…大阪は道頓堀にかかる戎橋で友人二人と待ち合わせ。
夏の夕暮れは遅く、まだ空は明るい時刻。
当時はナンパ橋などという言葉はなく、しかも変愚院も仲間も硬派で、バンカラ
を気取っていました。
一人は時間前に来ましたが、もう一人がなかなか姿を見せません。
そんな時、二人で顔を見合すと「ア!」という思い入れで二人で空を見上げます。
そのままジ~~イと二人でその姿勢を続けていますと、必ず立ち止まって同じよう
に空を見る人が現れます。
次第に人の数が増えて…「何かあったんですか?」「さあ」というような会話も
生まれます。
やがて「おお、遅れてすまん、すまん」と待ち人が現れると…「さあ、行こか」。
こんな悪戯をしていた悪餓鬼変愚院でした。

今、手持ちぶさたと言えば空港での乗り継ぎなどの待ち時間。見知らぬ国で
数時間をつぶすこともザラです。
大きな空港なら免税店など冷やかすこともできますが、カトマンドゥなど
小さな空港ではそれもならず退屈至極です。
本を読むのにも疲れた時は、行き交う色んな国の人の姿を観察して過ごします。
ある時カトマンドゥで、どこかのアラブ系の人がアタッシュケースを私の前の
シートにおいてそのまま立ち去りました。自然と色んな想像が膨らみます。
ひょっとすると爆弾が入っているのか、麻薬の取引相手が現れるのか…。
いろいろ考えているうちに搭乗時間がきましたが、その後どうなったのでしょう?

最近の出来事では、バンコクのスワンナプーム空港で(ここは、驚くほどの数の
ショップがあるのですが、それを冷やかすのにも飽きて)ぼんやりしていると、
前のベンチに白人の凄い美女が座りました。
そこへ一人の男が現れ、何かと語りかけるのですが(イタリヤ語のようでした)
女は男から顔をそむけて、何も言わずハンカチで涙を拭いています。
一体二人の間に何があったのか…映画の一シーンのようでなかなかの見もので
思わぬうちに時間が経ちました。

日常では病院での待ち時間が手持無沙汰です。
今通っている整形外科では、待合室では備え付けの雑誌や持って行った文庫本
を読んで過ごしますが、リハビリ室に入ると温熱療法、高周波電気知慮各10分
が椅子に座ったまま、じっと我慢の子です。
近頃のこの時間の過ごし方は、下手な五七五を考えることで紛らわしています。
あるいは…今日のBlogのネタは何にしょうかと。