宮応かつゆきの日本改革ブログ

●日本共産党
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中国共産党との関係正常化から15年ー”理論の原点が共通であっても「二つの文明」の違いがある”

2014年01月24日 | 綱領関連

 今月15日、不破氏の著書「党綱領の力点」が出版されました。
 「本書は、第3期『特別党学校』での講義『党綱領の力点』(2013年3月17日)をもとにし~『月刊学習』2013年7月号~12月号に連載し~本にまとめるにあたって、いくつかの注を書き加えました」(不破氏)という内容となっています。

 先日(1月18日)終わった第26回党大会「決議」の理解を深める上で、本書は必読文献の一つであると感じました。 特に、「世界情勢論」「未来社会論」に関わって、認識を深めることができたように思います。

 本書は、「中国共産党90周年(2011年)にさいして、中国の通信社・新華社からメッセージを求められました」として、メッセージの内容を紹介しています。(「しんぶん赤旗」2011年7月2日付、93~94頁)

 「私がいまとくに注目しているのは、21世紀が、資本主義体制にとって、その存続の資格および能力が問われる世紀になるとともに、社会主義をめざす国ぐににとっても社会主義が本当に人類の未来を担いうる体制であるかどうか、その資格および能力が問われる世紀となるだろう、という問題です。 中国は、経済の発展水準からいってまだ発展途上の段階にあることは確かですが、世界の経済や政治のなかでの比重が大きくなれば、当然、そういう角度からの見方がいよいよ大きくなってくるでしょう」

 「経済政策の上で人民の生活の向上がどれだけ優先的な課題となっているか、国際活動で覇権主義を許さない世界秩序の確立にどれだけ真剣に取り組んでいるか、『人民が主人公』という精神が現実の社会生活、政治生活にどれだけいきているか、地球温暖化や核兵器廃絶など人類的な課題の解決にどれだけ積極的な役割を果たすか。 ごく具体的にいえば、こういう問題です」

 この問題提起は、「第26回党大会決議(28)”社会主義をめざす国ぐに”をどうみるか の②「否応なしに資本主義国との対比が試される」5つの具体的対比項目のなかに、新たに加えられた「人権と自由の拡大にむけて、自国が認めた国際規範に即した努力がなされているか」以外すべて盛り込まれています。

 このインタビュー記事を読んだ記憶で思い出されるのは、「覇権主義を許さない世界秩序の確立」の取り組みにふれていたことです。

 2010年10月、日本共産党は、「尖閣諸島問題 日本の領有は歴史的にも国際法上も正当」という見解を明らかにし、民党政権にも「日本政府は堂々とその大義を主張すべきである」と外交努力を求めていました。

 そして、本書で強く考えさせられたことは、15年間(1998年の関係正常化以来)の日中共産党の交流を踏まえた「総括的感想」として、次のように述べていることです。

 「同じく社会主義をめざし、科学的社会主義(マルクス主義)という理論の原点は共通であっても、歴史のなかで形成されてきたお互いの理論体系には、『二つの文明』ともいうべき違いがある、ということです。 したがって、現在起こっているいろいろな物ごとにたいする考え方、見方と対応についても、双方が同じ立場、同じ結論を引き出すというこにはならず、一致する場合、接近する場合、異なる場合も当然、起こります」

 「私は、この『二つの文明』が異なる価値観を持った『二つの文明』ではなく、科学的社会主義(マルクス主義)という共通の源流にたった『二つの文明』である以上、大きな接近は可能だし、むしろそこにこそ歴史の発展的な方向があると考えていますが、それにはやはり、大河の流れるような歴史的時間が必要であることを、よく心得ておかなかればならないと考えています」(126頁)

 


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