米大統領選民主党指名候補争いの第2戦、ニューハンプシャー州予備選は激戦のなかバーニー・サンダース上院議員(78)が1位を確保し勝利しました。今後の選挙戦の行方が注目されます。私が、最も注目していることは、米国の若い世代がサンダース氏に期待している内容です。
「読売」紙13日付は、米メディア(ワシントン・ポストなど)の出口調査による世代別の得票率(%)を掲載しています。その結果、サンダース氏とブティジェッジ氏の得票率は次のようになっています。
〇18~29歳(投票者の14%)-サンダース氏 51%(1位)、ブティジェッジ氏 20%(2位)
〇30~44歳(投票者の23%)-サンダース氏 36%(1位)、ブティジェッジ氏 22%(2位)
〇45~64歳(投票者の38%)-サンダース氏 19%(3位)、ブティジェッジ氏 27%(1位)
〇65歳以上 (投票者の25%)ーサンダース氏 14%(3位)、ブティジェッジ氏 24%(2位)
「読売」紙は、この結果について、次のように述べています。
「サンダース氏の掲げる富裕層への課税や公的な国民皆保険制度など急進的な格差是正策は、他陣営から激しく批判された。しかし、若年層での圧倒的な支持は揺るがなかった」
米トランプ政権は10日、総額4兆8000億㌦(約528兆円)規模の2021会計年度(2020年10月~21年9月)の予算教書を議会に提出しました。
「しんぶん赤旗」12日付(「ワシントン=遠藤誠二記者」)は、国民生活に関わる予算教書について、次のような記事を掲載しました。
「ワシントンを拠点に活動する民間調査機関『予算・政策優先センター(CBPP)』のグリーンスタイン代表は、『2021予算教書は、恵まれた状況下にない数千万の米国民をさらに貧困に陥れ、困窮を拡大させる原因となる』と批判しました」
「予算教書は今後10年間で、4兆6000億㌦(約500兆円)の支出を減らすことを目標にしてぎます。メディケイド(低所得者向け医療保険制度)プログラム、フードスタンプ(食料配給券)予算を2900億㌦減らす予定です。学生ローン救済の予算も削減。弱者切り捨ての中身になっています」
「民主党のペロシ下院議長は、『トランプ大統領が、国民の健康や財政上の安全保障、勤労国民とその家族の福祉に少しの価値もおいていないことを示すものだ』と酷評しました」
内閣府の平成30年度の「わが国と諸外国の若者に関する調査」は次のような若者の意識傾向を明らかにしてます。
【出典:「2020年 国民春闘白書 データブック」65頁】
〇「社会をよりよくするために、私は社会における問題の解決に関与したい」と考える青年
【日本】「そう思う」10・8%、「どちらかといえばそう思う」31・5% 合計 42・3%
【米国】「そう思う」43・9%、「どちらかといえばそう思う」28・7% 合計 72・6%
〇「私の参加により、変えてほしい社会現象が少し変えられるかもしれない」と考える青年
【日本】「そう思う」 8・5%、「どちらかといえばそう思う」24・0% 合計 32・5%
【米国】「そう思う」32・5%、「どちらかといえばそう思う」30・6% 合計 63・1%