じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

福沢諭吉「福翁自伝」

2023-08-24 15:44:05 | Weblog

★ 夏期講座はあと1日を残すのみ。今年もまずは無事に終われそうだ。

★ 甲子園の高校野球は慶応高校が優勝。応援の在り方が少々論じられているが、戦争を挟んで105回を数える大会、いろいろな意味で変革期が訪れているのかも知れない。

★ さて、慶応高校の優勝を記念して、「福翁自伝」(岩波文庫)を読み返した。巻末に「1985年6月25日読了」とあるから、大学院生時代に1度読んだようだ。

★ 九州の小藩、中津藩の下級士族の家に生まれた福沢諭吉。若くから身分制度に疑問をもち、「門閥制度は親の敵で御座る」(14頁)との意気込みで、幕末から明治の変革期を駆け抜けた。

★ 大阪では緒方洪庵の適塾に学び、江戸の藩邸に蘭学塾を開きたいという上役の依頼を受けて江戸に出る。時代は蘭学から英学に。日米修好通商条約批准のためアメリカを訪れる咸臨丸に便乗。アメリカを知る。(ハワイで少女と撮ったといわれる写真が残っている)

★ その後、ヨーロッパへ。世界は激変期。日本も討幕、王政復古と大きく時代が移り変わる。福沢が住む江戸にも戦火が近づいてくる。

★ 江戸から明治へ。福沢自身、テロの恐怖を感じつつ、「一国の独立は国民の独立心から湧いてでることだ」(297頁)をモットーに在野でその手腕を発揮する。以後、彼が開いた慶應義塾はあらゆる分野に人脈を築いていくこととなる。

★ 甲子園の熱狂的な応援の背景にはこうした歴史があったんだね。

★ 福沢諭吉の生涯は、中村雅俊さん主演で「熱き血に燃ゆる」(1984年)というドラマになっている。ビデオに収め何度も観た記憶がある。

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