じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

中村文則「教団X」

2023-01-05 19:19:59 | Weblog

★ 冬期講座はあと4日。ピークは過ぎた感じがする。またまたコロナ感染の波が襲ってきたようで、受験期を前に気がかりだ。

★ さて、中村文則さんの「教団X」(集英社文庫)を読み終えた。村上龍さんの「愛と幻想のファシズム」(講談社文庫)、村上春樹さんの「1Q84」(新潮文庫)の延長線で読み始めたが、ストーリーがよくわからず読み切るのに苦労した。

★ ある男が行方不明になった女性を捜して、2つのカルト教団に関わっていくのだが、結局どうなったのか未消化なままで読み終えた。

★ 「教祖の話」として教説が解かれているが、ここまで引用じみた内容が必要だろうか。

★ 教祖にまつわるエピソードの紹介はそれはそれで物語だが、なんかごちゃまぜ感がする。暴発してテロを起こそうとする場面も何か中途半端な気がする。性交描写に至っては、ここまで必要だろうか。

★ 陰謀論的な提示、保守勢力が軍備を拡張する際の手法については参考になった。権力がいかに世論を操作し、意図する政策を実現しよとするのか。現政権や軍需産業にとっては、北朝鮮の挑発や中国の軍備拡張、ロシアのウクライナ侵攻は実に好都合だ。

★ 「教団X」は少々期待外れだった。中村さんの短い作品はシャープなんだけどなぁ。

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