じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

あさのあつこ「驟雨の後に」

2019-09-08 20:15:23 | Weblog
★ 青春だなぁと思った。あさのあつこさんの「晩夏のプレイボール」(角川文庫)から「驟雨の後に」を読んだ。

★ 野球が大好きな少女・加奈。小学生時代は男子と共に練習を楽しんでいたが、中学校の野球部に女子は入れない。残念がる加奈に、監督の残酷なセリフが飛ぶ。

★ 「おまえは女の子なんだから、しょうがないさ」

★ 加奈は大好きな野球をやめることにした。

★ 加奈は高校生になり美倉柳一と再会する。彼は加奈が野球をしていた頃、つまり小学生だった頃、クラブチームに入ってきた男の子だ。何か魅かれあうものがあったが、そこは小学生。加奈が野球をやめると会うこともなくなっていた。

★ 加奈と柳一が通う高校は甲子園に初出場。柳一も出場するのだが・・・。

★ 青春そのものの会話が、恥ずかしくもあり、うらやましくもある。
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浅田次郎「伽羅」

2019-09-08 18:22:28 | Weblog
★ 浅田次郎さんの「鉄道員(ぽっぽや)」(集英社文庫)から「伽羅」を読んだ。

★ 盛衰の激しいアパレル業界。新進ファッションメーカーのトップセールスマンが20年前を振り返って語る。

★ 知り合いの営業マンに紹介してもらったブティック「伽羅」。30半ばの美人オーナーに取り入って、稼ぐだけ稼いで、経営が行き詰まれば見捨てる。容赦をしていたのではトップセールスの座は維持できない。いつもしているようにするはずだった。

★ しかし、できなかった。美人オーナーに惚れてしまったのか。

★ 「鉄道員」のようにちょっぴりホラーも入っている。相当あくどい商売をしてきたからね。

★ 浅田作品は短いものでもとても色彩豊かで、映像が目に浮かぶ。
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映画「チェンジング・レーン」

2019-09-08 15:53:00 | Weblog
★ 映画「チェンジング・レーン」(2002年)を観た。なかなか見ごたえのある作品だった。

★ 白人で将来を約束された弁護士。黒人でアルコール中毒、トラブルを繰り返すため妻からも見捨てられた男。本来出会わないはずのこの二人、1回のレーン変更が2人の運命を変えていく。

★ トラブルの悪循環、ドミノのように報復合戦を繰り返し、行き着いたところは・・・。

★ 悪と善。裕福な弁護士たち。善人ぶったその顔の裏側は私欲のためには手段を選ばない闇。

★ 「トラブル中毒」と言われるキレやすい男。その男の中の小さな良心が彼を苦しめる。

★ 善なら善、悪なら悪に徹しきればストレスは感じまい。しかしこの両者の間で揺れるのが人間か。自らまいた種で自らが苦しむ。傍から見れば実に愚かしいが、本人たちは必死だ。だからこそコミカルでもある。

★ そこでふと思う。私も同じように生きているのかもと。そう、日常の苦しみなどこんなものかも知れない。

★ ベン・アフレック、サミュエル・L・ジョンソン。この二人の熱演がこの映画を面白くしているように感じた。(設定はステレオタイプだけれど、アメリカの現実ならしょうがないか)

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桜庭一樹「モコ&猫」

2019-09-08 11:19:56 | Weblog
★ 今日は模擬テスト。試験監督をしながら何気なく読み始めた。桜庭一樹さんの「このたびはとんだことで」(文春文庫)から「モコ&猫」。あまり期待せずに読み始めたら、想像以上に面白かった。

★ 田舎の中高一貫男子校から東京の大学に出てきた目立たない男の子。彼が教室である女性と出会う。脂ぎってまるで胡麻油の瓶のような女の子。美人ではないし不自然なプロポーションにアンバランスなファッション。しかし、彼はそんな彼女に魅かれた。

★ 彼女の名前はモコ。そして彼は「猫」と呼ばれた。猫はモコと同じ空間を共有したくて、興味もないのにモコと同じ映画研究会に入った。モコがファミリーレストランでバイトをしていると知るとその向かい側のガソリンスタンドでバイトを始めた。そのことを多分モコは知らない。ファミリーレストランのガラス越しにモコの小さな姿を眺めるのが猫の幸福だった。

★ ストーカーだとか言われようが彼は気にしない。モコもそんな猫を嫌がってはいない様子だ。

★ 「モコ、ぼくのモコ」。何度か繰り返されるこのフレーズ、この気持ちわかるなぁ。

★ プラトニックな恋は尾を引く。始まりがない恋は終わりもない。初恋のように苦しくて不安定で、それでいて振り返ってみれば幸せだった日々。学生時代と共に過ぎ去ってしまう時間。その味わいがわかるのは年をとってからかも知れない。

★ 田舎に帰って10年。モコとあわない時間が10年。でも猫の中でモコは生きている。


★ あと20年もすれば、すっかりおばさんになったモコと会う日が来るかもしれない。その時、懐かしさと共に過ぎ去った時間をじっくり感じると思う。
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恩田陸「茶色の小壜」

2019-09-08 01:07:42 | Weblog
★ 恩田陸さんの「図書室の海」(新潮文庫)から「茶色の小壜」を読んだ。

★ OLが遭遇したちょっと怖い話。看護学校を出たという一回りも年下の後輩。てきぱきとした仕事は上司や同僚からも評価され、たまたま遭遇した事故では、看護師の経験を生かして的確な応急手当。しかし、彼女には秘密がありそうだ。茶色の小壜を眺めては、ニヤリと笑う。

★ 彼女に関心をもった先輩OLが真相を探ろうとしたのだが・・・。

★ 構成にトリックがあるので注意。それにしても男には分かりにくいOLの生態がよくわかった。
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映画「カンフー・ジャングル」

2019-09-08 00:55:28 | Weblog
★ 「新少林寺」を見始めたが、どうも馴染めず、「カンフージャングル」を観ることにした。こちらは単純明快。

★ 舞台は今話題の香港。警察学校の教官をしていた男・ハーハウ・モウが、道場の名を挙げようと私的な試合をした結果、対戦相手を死なせしまった。彼は5年の刑を言い渡され、服役中。

★ そんなとき、連続殺人事件が起こった。被害者はいずれも武術の達人。ハーハウ・モウは捜査への協力を申し出て、一時的に釈放される。

★ 犯人は犯行を続け、遂にハーハウ・モウと対決する。

★ とにかくカンフーとワイヤーアクションの連続。そのほか何も考えることなく楽しめる。ジャッキー・チェンの「酔拳」の映像もちょっぴり。これも一種のカメオ出演か。
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