じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

「学習指導要領」改訂案

2018-02-15 17:29:13 | Weblog
☆ 高校の「学習指導要領」改訂案が新聞に掲載されていた。

☆ 指導要領の改訂は、恒例行事なので特段目新しくはない。

☆ 知識・技能の習得だけではなく、それを使う人材を育てたい。そのために「主体的・対話的な学び」を取り入れようという意図はわかる。しかし、これは特別新しいことではなく、今までから問題解決学習や発見学習、グループディスカッションなど様々に試みられてきた。

☆ それでうまくいったかと言えば、特定の条件(例えば優れた教員であるとか、同質の生徒であるとか)ならうまくいくが、生徒が多様(到達度に差があり)で、教員に教材研究の十分なゆとりのない状況では、難しいようだ。

☆ 今回の改訂では、社会科と英語科で科目が大きく変わっている。社会科は「公共」という科目が新設され、歴史は近代以降を重視するようだ。英語科は「コミュニケーション英語」が「英語コミュニケーション」になるという。言葉遊びのようなありさまだが、「聞く」「話す」を重視するようだ。

☆ 4技能を重視するのは結構なことだが、3点ばかり気がかりなことがある。まずは、大学入試で外部の検定試験を活用するようになるようだが、高校の授業が検定試験対策講座になりはしないかということだ。「英検対策」「TOEFL対策」のように。これでコミュニケーション重視になるのだろうか。結局、対話文や会話文のフレーズの暗記に終始しまいか。

☆ 2点目は「読解」の軽視だ。理想的には英語を用いてディスカッションできるレベルまでもっていきたいのだろうが、日常英会話では「何を」が欠如する。「何を」にあたる部分は「読書」から学ばねばならないのではなかろうか。

☆ 3点目は、高校英語教員の力量である。高校英語教員のどれほどが生徒にコミュニケーション英語を指導できるレベルなのだろうか。これを何とかしないと、「笛吹けど踊らず」の状況になる。

☆ 現実は役所が作文するほど簡単ではない。
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