じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

向田邦子「ゆでたまご」

2006-09-23 17:32:46 | 
男どき女どき

新潮社

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★ 高校3年生で看護学校を受験する子がいるので小論文を指導している。そのテキストの中に向田邦子さんの「ゆでたまご」というエッセイが取り上げられていた。

★ これが実に感動的なエッセイで、読み進むにつれて思わず胸が熱くなってしまった。

★ 向田さんの小学校時代の話。同級生に足の不自由な子がいて、その子をめぐる遠足そして運動会の話。遠足の朝、クラス全員のゆでたまごを持ってきて、「よろしくお願いします」と校門で見送る母。運動会でくじけそうになったその子を見て、思わず一緒に走り出した先生。人間として一番大切なものがそこにあるように思った。
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「指導力不足」教員

2006-09-23 14:04:11 | 教育
★ 「指導力不足」と認定された教員が年間500人に上ったという。この数字が多いか少ないか、それは置いておいても、こうした数字が表沙汰になるというのは時代の流れを感じる。

★ 今までからも「問題教員」については「教育委員会月報」に統計表が出ていたが、「指導力不足」を理由に退職や転職を勧奨したり、配置転換をするというのは、一歩踏み込んだ施策だ。ただこの「指導力不足」という表現は、オブラートで包んだような表現だなぁ。詳細は分からないが、児童・生徒に暴言をはいたり、児童・生徒とのコミュニケーションがとれないというのは、そりゃ結果的に見れば「指導力不足」だけれど、人格障害かそれに近いものがあると思える。それがその個人の元来の気質から来るものか、教職を続ける中でどこかが歪んでしまったのかはわからないが、「指導力不足」教員の多くが40代、50代のベテラン層であることや精神的な疾患により休職する教員の数が増えていることから見ても、「学校」という職場が大きく質を変え、それに対応できずストレスを抱え込む実年教員が多いように思える。

★ 学校は教員のためにあるのではなく、児童・生徒のためにあるのは言うまでもない。児童・生徒には最善の教育を保障するのが行政サービスとしても当然の義務である。そう考えるとき、「指導力不足」教員を排除することはこれも当然のことである。

★ 教員免許の更新制が論議され、実現される方向に動いている。今まであまりに教職というものが閉鎖的な社会であったために、それを流動化し活性化させることは重要である。ただ一方においてなぜ「指導力不足」教員が発生するのか、その背景も充分吟味する必要があろう。それもまた教育改革への糸口になるかもしれない。
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教育改革

2006-09-23 10:34:11 | 教育
★ 教育改革の声はほぼ20年に一度上がってくる。「四六答申」、臨教審、そして今回の安倍教育改革だ。

★ 臨教審は明治維新、太平洋戦争後につづく「第三の改革」がスローガンだったが、今度の安倍教育改革がめざすものは何だろう。安倍氏自身が初の戦後生まれの総理だけに、「新しい日本創造改革」とか安倍流に「美しい日本再生改革」ってところか。ともかく、アメリカの「危機に立つ国家」レポートに近いものが出てきそうな気がする。出だしが「今この国は危機に直面している」などと書かれていたらちょっと笑っちゃうけれど。

★ 日本の歴史、伝統、文化、こうしたものを重んじる方針がでることは確実だろう。「復古調」な内容になるようにも思う。まさか「修身」の復活などはないとは思うが、森内閣が果たせなかった「奉仕義務」は再び復活するかもしれない。更には国防意識やそのための訓練も、もちろん徴兵や軍事教練などといった言葉は登場しないだろうが、美しく衣をまとった言葉で同様なものは登場するかも知れない。ただ、アメリカびいきの小泉ー安倍路線だから、アメリカの嫌がることは避けるだろう。あまりナショナリズムが高揚すると、それが北朝鮮、中国、韓国に向かっている間は良しとして、アメリカにも火の粉が飛ぶと困るだろう。反米の流れが起これば、まさに岸内閣の因縁となる。そして「教育」は政局の具となりにくい。郵政や道路と違って利権が絡みにくいからだ。「教育」を看板に掲げつつ、古い自民党が再生しつつある。「変人」小泉氏と違って、安倍氏は「常識人」(中曽根氏もほめていた)なので、調整の上に政権を維持しようとするかも知れない。そうなると派閥政治、談合政治が復活しやすい。

★ 教育改革は結構なことだが、腰を据えて教育改革を行おうと思えば長期の安定政権が必要だ。諮問機関をつくって答申が出ても、内閣がつぶれてしまえばおしまいである。無駄な労力とのなりかねない。教育改革の成否は安倍内閣の安定性に大きく左右される。そして今回の安倍内閣には不安定要素が多いように思う。賛否はあるだろうが、安倍氏の教育にかける「想い」、そして基本的な改革の骨子を早急に語って欲しいものだ。そうした事実はたとえ内閣が変わろうとも、次につながっていくであろう。
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生きる

2006-09-23 05:03:30 | 映画
黒澤明 : THE MASTERWORKS 3 DVD BOXSET

東宝

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★ 黒澤明監督作品の中では「七人の侍」とこの「生きる」という映画が好きだ。

★ 主人公は志村喬演じるうだつのあがらない区役所の市民課長。彼は胃癌に冒される。そして、自らの死期を悟ったとき、死に直面したとき初めて「生きる」ということを意識するのである。

★ しかし、彼には何をすればよいのかわからなかった。あまりにも多くの時間を「何もしないこと」を美徳とする役所仕事に捧げてきたから。そんなとき、彼は土地改良を求める住民からの要望書を目にする。

★ 雪の降る中、ブランコに揺れながら歌う「いのち短し、恋せよ乙女」の歌声は、しんみりと胸に迫ってくるなぁ。回想形式で話が進んでいくのも画期的な演出だ。
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カラーパープル

2006-09-23 02:41:36 | 映画
カラーパープル

ワーナー・ホーム・ビデオ

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★ 不遇の少女時代を経験し、成長してからも暴君のような夫に召使のように扱われる主人公(ウーピー・ゴールドバーグ)。最愛の妹とも引き離されてしまう。

★ はにかみ屋のこの女性が、やがて自我に目覚め、そして幸福をつかみ取る物語である。妹との再会のシーンは感動的だ。

★ 人種差別の時代の物語であろう。黒人社会の中でも男尊女卑の性差別があった。

★ 最後は人間愛に包まれたようなホットな気持ちにさせる感動作である。さすがはスピルバーグだと思った。
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パピヨン

2006-09-23 02:33:04 | 映画
パピヨン

アミューズソフトエンタテインメント

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★ どんなに絶望的な状況にあっても、決して自由に生きる希望を失ってはいけない。この作品はそれを強く訴えている。

★ 無実の罪で囚われの身となり、悪名の高い南米の刑務所に流刑となる一人の男がいた。胸に蝶の刺青があることから、パピヨンと呼ばれていた。

★ 彼は自由を求めて何度も脱走を試みるが、ことごとく失敗する。失敗するごとに数年の長きに渡り光も充分に当たらない独房に監禁される。しかし、彼は生きる事への執着をあきらめなかった。

★ 年をとり、髪は白髪となり歯は抜け落ちても、彼は再び脱獄を試みるのである。そして、遂に・・・。

★ 美しいテーマミュージックを背景に、スティーブ・マックィーンとダスティン・ホフマンという2大スターが、スケールの大きなドラマを更に盛り上げている。極限の状況の中で結ばれる二人の友情にも感動させられる。

★ 「これぞ、映画だ」という作品である。
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