【レコードチャイナ】
不法滞在から「特別在留資格」の中国人、4年で8千人超=定住化へ―日本
今日は、レコチャイからエントリ2本目。
法務省入国管理局が2月17日発表した今年1月1日現在の不法滞在者は、5年前と比べ52%減の11万3072人。うち中国人は同45.2%減の1万8385人だった。減少の理由は「強制退去」のほか、ここ数年は毎年1万を超える不法滞在者に「特別在留資格」が与えられていることも挙げられる。合法的な在留資格を得た元不法滞在者は、そのまま定住する傾向が強いという。
統計によれば、03年からの5年間で特別在留資格を得た外国人は5万1148人。うち不法滞在だった人は4万605人に上った。また、03年から07年までに特別在留資格を得た中国人は8748人だったが、そのうちのほとんどは不法滞在者だった。
なんじゃこれ??
えっと。5年前と言うことは2003年の統計からか。上の記事から逆算すると、不法滞在の中国人は、2003年から1万5164人減少している事になる。うち、中国人は8748人というわけだから、実に半数以上が特別在留資格を得ている事になる。
とりあえず、誤解なきように書いておくが、これは昨年末問題になった「国籍法改悪」とは無関係だろう。国籍法改悪前の状況だ。
俺が、以前国籍法関連のエントリで述べたように、国籍法改悪による不法入国者の増加なんて、今更な話で氷山の一角である事がよくわかる記事だ。
カルデロン一家なんて目じゃないな。しかも、カルデロン(←しかも仮名)については、フィリピン政府がかなりまともだった。「フィリピンがそんなに嫌いか!」とか「特別在留許可とか国際社会に誤ったメッセージを与えるだけ」とか言ってたしな。
え?日本政府よ。フィリピン政府ほどの思慮もないのかオメェラ!!
で、これをなんで、日本の他のメディアではお目にかかる事ができず、レコードチャイナで知る事になるのかな。俺は。
日本のメディアはなんでこれを報じないのかな。
【法務省】
本邦における不法残留者数について(平成21年1月1日現在)
そして、元記事と思われる法務省の入国管理局の資料が上記なんだが、ここには、単に「不法残留者数が減少している」結果が書かれているだけであり、その裏で不法滞在者に特別在留許可を与えている話はこれっぽっちも書かれていない。
そこで、さらにちょっと法務省資料を漁ってみると。
【法務省】
在留特別許可された事例及び在留特別許可されなかった事例について
昨年末に法務省が発表した、特別在留許可の資料を発見した。
ここには、在留が許可されたケースと、されなかったケースが100ケースぐらい紹介されていたが…。在留期間の延長が中心だった。だいたい1年。長くても3年ぐらいだ。
しかも事例紹介であり、統計資料にはなっていない。この事例も2003年からのようだ。同じ期間だな。
たかが100件!この期間、中国人だけでも8000人が特別在留許可を得て、しかも『定住』しているんだぞ?事例紹介ケースはほとんど1年期間延長とかなのに。なんなのこれ。久々に頭にきた。誰か、俺が資料の見方を間違っているとか突っ込んでくれ…。嘘だろこれ。
そりゃカルデロン(仮名)怒るだろ。レコチャイでは、強制送還命令を受けた外国人を支援するデモとかの写真が掲載されており、あきらかに「デモにより在留許可を勝ち取った!!」という感じだ。
とりあえず、俺は盛大に法務省に抗議しようと思う。
つーかこーゆーのなんで日本では報道されないの?カルデロン(仮名)みたいなネタは山ほど報道できたのに、なんでスルーなん?
…犯罪者でも強制送還してないからか!