ロック100選。第8回。
73年発表。
通算6枚目のアルバム。邦題「太陽と戦慄」
「宮殿」「ポセイドン」が第一期として、「リザード」「アイランド」を第二期とする。
そして本作より「レッド」までが第三期クリムゾンとするのが一般的だと思う(「ディシプリン」以降は省略)。
文句なしに「宮殿」メンバーが最強であるが、その次が本作の5人体制が最凶である。
「アイランド」のジャズ系ロックミュージシャンを解雇・脱退に追い込み、ロバート・フリップが新たにメンバーを募った。
絶頂時に「イエス」を脱退し、クリムゾンのオファーを大喜びで受けたビル・ブラッフォード。
さらに元ファミリーのジョン・ウェットン、バイオリニストのデビット・クロス、変態パーカッショニストのジェイミー・ミューア。メンバーではないが、専属作詞家にウェットンの友人のリチャード・パーマー・ジェームスが抜擢。
ギターと、ベース&ボーカル、バイオリン、ドラム、パーカッションという他に類例を見ない変則バンドが完成。
しかし、この5人が奇跡の音を鳴らすのだ。
天才であり変態のミューアのパーカッションが静寂の自然を創造し、一気に歪んだギターでノックアウトさせるM1「Larks' Tongues in Aspic, Part 1」。
インプロビゼーションを基本とした超人達の的セッション。変則リズム隊が唸りをあげる。
ギターとバイオリンの弦楽器の音色が美しいM2「Book of Saturday」。
最狂リズム隊しばしの休息。
M3「Exiles」は「エピタフ」みたいな感じの曲。
これもクロスのバイオリンが壮大なイメージを浮かび上がらせる。
M4「Easy Money」はインプロビゼーションベースのちょっとお遊びありのライブ定番曲。
トーキングドラムという楽器を使ったそのままのタイトルのM5「Talking Drum 」。
単調なリズム隊が最高で、段々音量が上がってくる。
リード楽器のギターとバイオリンが、一方がリードをとり、一方がリズムをとるのを交互に繰り返すのがたまらない快感。
テープ編集かなんかでキモチワルイ絶叫を放ち終わる。
そして恐怖の名曲M6「Larks' Tongues in Aspic, Part 2」。
これほど恐ろしい曲を他に知らない。このフリップのギターは一体何なんだろう?ギターがこんな音を出せるのだろうかと驚嘆する地獄のメロディ。
ボーカリストとしては大した事無いが、ベースは分厚いウェットン。唯一人ベース中のベースを弾いている。
この曲に無くてはならないクロスのバイオリンで、中間部のバイオリンは脳内破壊を起こしそうな不協和音を放ちまくる。
得意の変拍子連発のブラッフォードは、スネアの音が彼しか出せない、軽くも響く主張するドラム展開。
それに重ねてのミューアのパーカッション。曲のラスト部に、リズムを全く無視した音楽ルール違反の変則変態プレイ。これまた恐ろしい。
全体を聴くと、本当に戦慄を覚える。足が震えて立っていられない感覚に陥ってしまう。
放題の「太陽と戦慄」とはよく名付けたものだ。この曲は爆音で聴くと、とても心地よい。スピーカーが音割れするぐらいの音量でどうぞ。
タイトルは「ヒバリの舌がゼリーに入る」、直訳するとそんな感じの意味。
ま、本当は男性器と女性器の例え。即ちセックスの比喩。
ジャケットは太陽と月。それは陽と陰、光と影、男と女。即ちセックスの比喩。
キングクリムゾンの第二のピークで、メンバーチェンジを繰り返した波乱の6年間のクリムゾンがインプロビゼーションを武器に完成した恐怖の世界。
地獄のロックは破滅を導く病的作品。それが至高の快感を与えてくれるから不思議である。
オススメ度(ロック評価)・☆☆☆☆☆
73年発表。
通算6枚目のアルバム。邦題「太陽と戦慄」
「宮殿」「ポセイドン」が第一期として、「リザード」「アイランド」を第二期とする。
そして本作より「レッド」までが第三期クリムゾンとするのが一般的だと思う(「ディシプリン」以降は省略)。
文句なしに「宮殿」メンバーが最強であるが、その次が本作の5人体制が最凶である。
「アイランド」のジャズ系ロックミュージシャンを解雇・脱退に追い込み、ロバート・フリップが新たにメンバーを募った。
絶頂時に「イエス」を脱退し、クリムゾンのオファーを大喜びで受けたビル・ブラッフォード。
さらに元ファミリーのジョン・ウェットン、バイオリニストのデビット・クロス、変態パーカッショニストのジェイミー・ミューア。メンバーではないが、専属作詞家にウェットンの友人のリチャード・パーマー・ジェームスが抜擢。
ギターと、ベース&ボーカル、バイオリン、ドラム、パーカッションという他に類例を見ない変則バンドが完成。
しかし、この5人が奇跡の音を鳴らすのだ。
天才であり変態のミューアのパーカッションが静寂の自然を創造し、一気に歪んだギターでノックアウトさせるM1「Larks' Tongues in Aspic, Part 1」。
インプロビゼーションを基本とした超人達の的セッション。変則リズム隊が唸りをあげる。
ギターとバイオリンの弦楽器の音色が美しいM2「Book of Saturday」。
最狂リズム隊しばしの休息。
M3「Exiles」は「エピタフ」みたいな感じの曲。
これもクロスのバイオリンが壮大なイメージを浮かび上がらせる。
M4「Easy Money」はインプロビゼーションベースのちょっとお遊びありのライブ定番曲。
トーキングドラムという楽器を使ったそのままのタイトルのM5「Talking Drum 」。
単調なリズム隊が最高で、段々音量が上がってくる。
リード楽器のギターとバイオリンが、一方がリードをとり、一方がリズムをとるのを交互に繰り返すのがたまらない快感。
テープ編集かなんかでキモチワルイ絶叫を放ち終わる。
そして恐怖の名曲M6「Larks' Tongues in Aspic, Part 2」。
これほど恐ろしい曲を他に知らない。このフリップのギターは一体何なんだろう?ギターがこんな音を出せるのだろうかと驚嘆する地獄のメロディ。
ボーカリストとしては大した事無いが、ベースは分厚いウェットン。唯一人ベース中のベースを弾いている。
この曲に無くてはならないクロスのバイオリンで、中間部のバイオリンは脳内破壊を起こしそうな不協和音を放ちまくる。
得意の変拍子連発のブラッフォードは、スネアの音が彼しか出せない、軽くも響く主張するドラム展開。
それに重ねてのミューアのパーカッション。曲のラスト部に、リズムを全く無視した音楽ルール違反の変則変態プレイ。これまた恐ろしい。
全体を聴くと、本当に戦慄を覚える。足が震えて立っていられない感覚に陥ってしまう。
放題の「太陽と戦慄」とはよく名付けたものだ。この曲は爆音で聴くと、とても心地よい。スピーカーが音割れするぐらいの音量でどうぞ。
タイトルは「ヒバリの舌がゼリーに入る」、直訳するとそんな感じの意味。
ま、本当は男性器と女性器の例え。即ちセックスの比喩。
ジャケットは太陽と月。それは陽と陰、光と影、男と女。即ちセックスの比喩。
キングクリムゾンの第二のピークで、メンバーチェンジを繰り返した波乱の6年間のクリムゾンがインプロビゼーションを武器に完成した恐怖の世界。
地獄のロックは破滅を導く病的作品。それが至高の快感を与えてくれるから不思議である。
オススメ度(ロック評価)・☆☆☆☆☆