客乗連絡会

客室乗務員が集うCAのひろばです

労災の申請ってどうするの?

2006-07-30 23:52:08 | 健康・労災Q&A
Q1,最近、機内でPAXの手荷物ケアでギックリ腰になりましたが、管理職から「あなたの不注意によるケガなので、労災は認められない」
と言われました。
結局、完治するまで年休で休み、治療費も自己負担しましたが、労災は会社が判断するものなのでしょうか?

A1,労災にするかどうかは労働基準監督署「労基署」が判断するのであって、会社が決めるものではありません。
また、療養給付/休業給付については二年間さかのぼって請求できますし、個人で請求することもできます。

そもそも「労災」て何?
労災(労働災害)とは、それが「業務上」と認定されるすべての災害(負傷、疾病、障害、死亡)であると労災保険法に規定されています。
つまり、業務に起因する負傷や疾病および死亡はすべて労災です。

傷病発生から、労災認定までの流れ

                 中耳炎、揺れや着陸の衝撃によるケガ
  火傷など

発生したらすぐ、近くの乗務員に状況を報告。報告する相手(現認者)は同乗の乗務員又は先任乗務員。この現認者が災害があったことを証明する、いわば承認になります。(ただし、現場を見ていなくても、その事実を知っているだけでOK)


フライト終了後、状況を管理職に報告します。できれば、先任にもコメントしてもらいましょう。提出する報告書は念のためコピーを取っておきましょう。

速やかに病院に受診します。
労災認定病院の場合
窓口で健康保険証を使わないで「労災扱いにしてください」と申し出れば医療費を払う必要はありません。後日、治療費請求用紙(「様式5号」と言われるもの)を提出することも伝えます。

労災指定外病院での受診の場合
保険証を使い現金で支払いますが、「労災申請する旨」も忘れずに伝えましょう。「領収書」を必ずもらいましょう。自己負担分を、認定後に実費支給してもらうために必要です。



所属長に労災申請書を請求します
本来は、管理職や労災担当者が用意してくれる書類です。
* 委任状(様式4号/休業中の賃金補償を受ける為のもの)
* 休業補償給付請求書(様式8号)
* 療養補償給付たる療養の給付請求書(様式5号)
* 療養補償給付たる療養の費用請求書(様式7号)
(事例により、全ての書類が必要になるものではありません。)

提出
* 労災指定病院で受診の場合
様式5号を病院に提出します(病院が労基署に対して請求します)
様式8号と4号を会社に提出します。
* 労災指定病院以外で受診の場合
様式7号8号と4号(委任状)を会社に提出(会社が労基署に対して代理申請)します。

2〜3か月したら会社に経過を聞いてみましょう
通常1か月程度で結論が出されることが多いのですが、もし長引いているようならば確認してみる必要があります。

認定
* 業務上と認定されたら、、、

本人←指定口座に振り込み←会社に支払い←労基署
 ↑
【労災指定病院】(費用の支払い)

* 業務上と認定されなかったら
本人 ←ハガキで不支給決定通知送付←労基署

決定に納得いかない場合→不服申し立て→労働者災害補償保険審査

参考資料
日本航空客室乗務員組合「健康関連ハンドブック」
東京南部法律事務所編「労働組合Q&A,会社でみんなをまもる10章」

Q&A「宿泊制限」

2006-07-12 10:21:02 | ママさんQ&A
Q1 小さい子供がいると宿泊回数の多さは本当につらいです。
  ママCAが働きやすいように宿泊制限があるといいのですが・・。

A1 小学校就学前の子供がいて、深夜に子供を看る家族がいない場合、
  深夜業を免除するという(宿泊のない)制度が国の育児・
  介護休業法に設けられました。現在、多くのママさんが利用して
  います。尚、JALインターでは、会社が勝手に「無給日」を
  つくったため、現在4名のママさんが裁判を行なっています。
 (詳しくはJALグループの「深夜免除裁判」のページをごらんください。   

Q2  その制度は、どの会社でも請求できますか?

A2 もちろん出来ます。国の法律で出来た制度なので、会社が勝手に
  ことわる事はできません。この制度は、国の少子化対策で、仕事と
  育児が両立できるようにするために作られました。ですから、JAL
  のように会社が勝手に勤務日を欠勤(無給日)に変えて賃金を
  大幅にダウンさせるというやり方は、法の趣旨や、企業の社会的
  責任に反するものだとして、JALでは、4人のママさんが裁判を
  しています。がんばってほしいですね・・・。   
  

JALの客室乗務員の組合を一つに・・

2006-07-02 21:24:34 | TOPICS JALグループ
2006年10月に、日本航空インターナショナルと日本航空ジャパンは一社化を迎えますが、「労働条件の統一」と称して、会社から客乗職の労働条件の大幅な改悪が提案されています。本来、乗客の方々が求めているのは、安全を第一に、快適な空の旅を楽しめるエアラインです。そのためには一社化によるこうした改悪ではなく、一人ひとりが安心して働ける職場環境を取り戻すこと、JALで働く全客室乗務員が、気持ちを一つにして取り組んでいくことが必要です。CCU(キャビンクルーユニオン)と日本航空客乗組合は、ここに労働組合の組織を統一し、あたらしい組合をつくることに合意しました。目的は、2つの組合の統一ではなく、「安全運航の確立」によって国際競争力を強化するとともに、職場環境の改善、明るく楽しい職場を実現していくことです。 私たちと思いを同じくするJALのすべての客室乗務員の皆さん、ぜひあたらしい組合に参加し、一緒にとりくんでいきましょう。名称などの詳しい事につきましては追ってお知らせしますね。