客乗連絡会

客室乗務員が集うCAのひろばです

「疲労リスク管理システム」ってなに?

2012-06-30 23:59:03 | なんでもQ&A

Q   ICAO(国際民間航空機関)の条約に、疲労リスク管理システム

    (FRMS)が取り入れられたって聞いたけど、どういうこと?

A   これまでの航空機事故の15~20%で、「人間の疲労」がその発生

    原因に関係すると、2010年のストックホルムでの「疲労シンポジウム」

    で発表されました。 このため、「疲労をリスクとしてきちんと管理して

    いこう」という流れになり、ICAO条約(航空法の大もとになっている国際

    条約)にこの内容が取り入れられました

Q   それが、FRMS(Fatigue Risk Management System)なの?

A   そうです。「疲労を安全運航に影響を与えるリスク」としてとらえ、「体系

    的に疲労のリスクを回避、またはマネージメントするシステム」です。

    つまり、「疲労の科学的知見の取り入れ」が国と航空会社に必要ということ

    です。

Q   ふ~ん、どうやって取り入れるの?

A   「疲労管理教育」の実施や、「適切な勤務割、シフトの作成」「疲労報告

    制度」の新設、その他、様々な手法で疲労のリスクを管理しなさいという

    ことです。

Q   では、日本の航空局でもその流れを取り入れた規則をつくるってこと?

A   この間、局に聞きに行ったところ、まだ研究がはじまったばかりだと言って

    ましたよ。

Q   じゃあ、まだまだ私たちのきつい勤務は改善されそうにないか・・・

A   そうあきらめないで、まず私たちが自分が健康で乗務できるスケジュールを

    研究し、提案していくことが大事ですよ。

Q   今、どこの航空会社も客室乗務員の勤務がきついって聞いてるわ。このFRMS

    を反映したスケジュールになるといいな。 

A   みんなで、「人間らしくはたらける勤務のルール」を研究し、つくっていきたい

    ですね。

 

 

 

 

        

      

 

 

 

 


JALの整理解雇問題でILOから勧告が出されたね!!

2012-06-21 23:47:02 | 管理人より

南      ねえ、聞いた!? JALの不当解雇問題でILOから日本政府に

        勧告が出たんですって!

小百合   え~!すごい!!どんな内容だったの?

南      まず、「従業員を削減する過程では労働組合がその機能を果たし

       労働者の代表であり続ける事が出来るような措置を交渉の中でとら

       れるよう政府に要請する」 という主旨の勧告が最初にあってね。      

小百合   なるほど。 解雇された人たちの中に、組合の役員がたくさんいるので、

       それは問題だってことね。ILOが組合の活動や組合役員を守ることを

       もっとも大事にしているのは、「労働者の権利を守れるのは労働組合

       しかない」からだって聞いた事があるわ。    

南     それとね、「整理解雇された148名が東京地裁に提訴している事に   

       留意し、裁判の結果に関する情報を提供するよう政府に要請する」

       「労働組合と十分かつ率直な協議を行うことの重要性を強調する」

       などが勧告の内容だそうよ。

小百合   ILOから勧告が出されたという事は、裁判にも影響するの?

南      裁判所がこの勧告を無視しないよう、ILO勧告の重みをまわりに

       知らせていかないとね。

小百合   ふ~ん、なるほどね!

南      ILOは、各国の「政府・労働者・使用者」から構成される国際機関

        なので世界にJALの解雇問題を広める事になるし、何よりJAL

        問題がこの先継続的にILOの監視下におかれる事になるのよ。

小百合   それはすごい事だわ!一日も早く解決してベテランを空に戻したい

        わね!

 

 

 

 

 


勤務がどんどんきつくなってますが・・

2012-06-10 23:56:49 | 管理人より

優香    最近、勤務がきつくて、仕事を辞めたいって言ってる

       人が増えてます。

真理子  航空法では月間100時間まで飛べる事になってるけど

      これはプロペラ機時代に出来た乗務時間制限だそうよ。

      今の時代だと、この数字は殺人的だわね。

優香   よく、80時間を超えると疲れが翌月まで残ると言われます

      けど、最近は90時間を超える人もいてホント疲れが取れない

      まま次のフライトに行くという感じです。

真理子  この間、航空局との交渉があってね、勤務についていろいろ

      実態を伝えてきたって聞いたわ。

優香   局の人は何と言ってましたか?

真理子  「乗務員の勤務は、職務(保安任務)に支障を生じないこと

      が前提」「疲労によって健康が損なわれないような勤務を組ん

      でるはず」などの答弁があったそうよ。        

優香   なんかお役所的答弁ですね。

真理子  私たちの勤務は休憩時間がきちんと付与されてなくて、それこそ

      食事もそこそこに10時間くらい勤務する事もあるでしょ?それは

      労働基準法と労働安全衛生法に違反してるって知ってる?

優香   え~?そうなんですか?知らなかった~!

真理子  本当は私たちにも人間らしい働き方をする権利があるし、会社は

      保安任務に支障をきたさないよう、健康に配慮した勤務にしないと

      いけないのよ。

優香   そうなんですね。この仕事は休憩がないのは仕方ないって諦めて

      ました。

真理子  私たちも、まず法律を知る事から始めないとね。みんなにも

      知らせて会社に言うようにしましょうね。

優香   わかりました。 法律のこと、いろいろ教えてくださいね