美沙 JALで165名が解雇された問題は、裁判で勝てなかった
のに、まだ職場復帰を要求して運動しているのは、三審制
という仕組みの否定では? という意見があったんだけど、
どうなの?
ゆかり それがね、組合の運動というのは、裁判するのもその一つ
だし、世論や政府を動かす運動もあり、ILOという国際機関
に訴える方法もあり、さまざまな方法があるんだけど、裁判の
判決とは別に、ILOから政府に対し2度も勧告が出てね、
それを受けて判決後も、塩崎厚生労働大臣が「労使でちゃんと
話し合いが行われる事を注視したい」と答弁してるのよ。
美沙 じゃあ、判決で組合側の申し立てが棄却されたからといって、
諦めなくちゃいけないっていうものではないのね?
ゆかり もちろんよ。先日も、JALと組合との交渉で、「話し合いは継続
する」「当局からの指導があれば適切に対応していく」と会社が
答えたのよ。
美沙 まァ、それではまだ展望があるのね?
ゆかり ILOは国連の機関だけど、「裁判のあとが我々の出番だ。」と
言ってくれたそうよ。
美沙 考えてみても、84名の客室乗務員を解雇して、その後2300名
もの新人を採用していながら、未だ84名を戻さないというのは
国際的には通用しないものね。
ゆかり ILOは、解決するまで、政府に対して勧告を出すそうよ。
美沙 それだけ国際機関からみてもひどい事をやったという事ね。
これからもますます頑張らなくちゃね