「ラウラ、おかぁしゃんのスリッパの間で何しているの」
「うん。おかぁしゃんは今日、同窓会の準備会の反省会のなんとかと言って行ったよ。だからお留守番」
「要は、飲み会だよ。だからまた午前様かなぁ」
「そうなの。ジエリー爺さんはどこにいるの」
「あいつは、そこらへんをウロウロして、また伸びきって寝ている」
「そういえば、さっき、なんか紙を食べていたよ」
「馬鹿だから仕方ないよ。ところでラウラはいい子にしていたの」
「ええ、当たり前でしょ。明日選挙だしね。おとしゃんは立候補しなかったの」
「ああ、お前たちの食事代が嵩んで、選挙の供託金が払えなかったからやめたよ」
「じゃ、仕方ないね」
「だから、宝くじを買ってきたよ」
「ふぅーん。じゃまたおやつが買えるよね」
「馬鹿野郎。一攫千金じゃい。そしたら可愛い犬を飼うからね」
「ええ。スカート履いた犬じゃないよね」
「大きな声を出すなよ。ジェリーがチクるからさ」
「そうだね。内緒、内緒」
「ほら、あいつ起きてきやがった」