Jerry Emma Laura Piano

Mina, Dalida, Barbara, Laura, Lara....美人大好き! あっ、Mihoが一番好き

ラウラ、、、美人だね。 Annaのようだよ。

2016年06月29日 | 毎日の話

一時だけ、雨が上がった。さっとジェリーの散歩に行ってきた。そしてブラッシング。袋いっぱいに綿毛が取れる。こいつ、まだまた抜けるなぁ。そして綺麗になって、源太郎の部屋に突進して、大きな体をいっぱいに伸ばして寝始めた。

すると、また雨が強くなってきて、また雨が上がった。九州はまだ雨が降り続いているが、熊本の知人のワンちゃんは散歩に行けているのだろうか。散歩に出かけられるだけジェリーは幸せだよと、振り返ると「いびき」をかいて寝ている。

ラウラはひと暴れして、落ち着いて美容院に行ったMihoちゃんを待っている。「アタシはいい子だったよ」といつものポーズ。「かわいいよ」というと「ふん」とあっちを向いた。

こんな雨の日の夕方は、Anna Tatangeroの歌声がマッチする。なぜかそう思う。デビュー当時からファンで、あのgigiと結婚して男の子ができても、娘の孫のようでかわいい。ちょい悪オヤジのgigiは別だが。

彼女は美人だった。過去形は失礼だが今も美しいが、イタリア特有のマンマになっているから、息子を溺愛している。世界五大美人に入れてもいいだろう。(三大美人だとMihoちゃんが入らないので五大美人としておこう)

話は変わるが、日本は、「三大なんとか、三なんとか」という表現が多いですね。ボケ防止のために本や辞書を駆使して、「三大なんとか」をAnnaの曲を聴きながらあげてみよう。ただ三番目はだいたいいい加減だと思うけど。(暇つぶしだ)

「三大北壁」 アイガー、マッターホルン、グランドジョラス

「三大ネットワーク」 ABC、CBS、NBC

「三大飢饉」 享保、天明、天保

「三大滝」 ナイアガラの滝、ビクトリア滝、イグアスの滝(違うな。華厳の滝、那智の滝、好きな滝をみんな入れている)

「三大発明」 火薬、羅針盤、活版印刷(これも違う。スマホ、DS、デジカメだろ)

「三大温泉」 草津温泉、有馬温泉、(適当に三番目。熱海、別府、湯布院、道後)

「三大美林」 津軽ひば、秋田杉、木曽檜

「三大祭」 祇園祭、博多どんたく、ねぶた祭り

「東北三大祭」 ねぶた、竿灯、(花笠、七夕、、、適当に三番目)

「三大夜景」 函館、神戸、(適当に三番目)

「三名園」 兼六園、偕楽園、後楽園

「三名山」 富士山、(適当に二番、三番目)

「日本三景」 松島、安芸の宮島、天橋立

「日本三大河川」 利根川、筑後川、吉野川(誰が決めたんかなぁ。淀川だろ)

「三冠王」 首位打者、本塁打王、打点王

「三冠馬」 皐月賞、日本ダービー、菊花賞

「三原色」 赤色、黄色、青色

「三権分立」 司法、立法、行政

「三國一の花嫁」 天竺、唐、日本 (源太郎なら、スペイン、イタリア、フランス)

「三社祭」 祀ってある三人は、たしか、土師真中知、檜前浜成、、あと一人わからん

「三種の神器」 八咫の鏡、草薙の剣、八尺瓊勾玉(Macの予測変換はスンバラシイ)

「三大珍味」 キャビア、トリュフ、フォワグラ(食べたことがない、カラスミ、くさや、鮒鮨、海鼠腸だろ)

「三種混合」 はしか、おたふく、風疹

「三大スープ」 トムヤンクン、ブイヤベース、ボルシチ(スープかよ。味噌汁)

「三大映画祭」 アカデミー賞、カンヌ映画祭、ベネチア映画祭

「相撲三賞」 殊勲賞、敢闘賞、技能賞

「三大仇討ち」 曽我兄弟、荒木又右衛門、赤穂浪士

「三大悪風」 清川だし(山形)、広戸風(岡山)、やまじ風(愛媛)

「三都」 本当は江戸、大坂、京都のはず。だけどJRは、京都、大阪、神戸にした。許す。

「三人娘」 美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみ、今は違うだろうなぁ

「三人官女」 長柄、三方、銚子持ち

「三位一体」 父、子、聖霊

「三無主義」 無気力、無関心、無責任

まだ、限りなくある。日本人は「三」が好きだなぁ。

我が家のMihoちゃんなんて「3号の妻」だよ。そういえば、オヤジジョークで「酒と女は2(合)号まで」と言ったやつがいたなぁ。お後がよろしいようで。

Anna Tatangelo - Lo So Che Finirà


LPレコードの紹介 (No.035) Diana Ross VIP-9519〜20 (1977)

2016年06月29日 | LPレコード紹介

《モータウン》レーベルとともに育ち、爆発的な人気を呼んだコーラス・トリオ「シュープリームス」時代を経てソロ・シンガーとなったダイアナ・ロスは、「ビリー・ホリデイ物語」(1972)、「マホガニー」(1975)で映画スターとしての実積をつくる一方、いよいよ大型ポピュラー歌手として不動の地位を固めている。これは、その彼女が昨1976年9月、ロス・アンジェルスのアーマンソン・シアターで行なったワン・マン・リサイタルの全貌をライブで収録した2枚組の最新アルバムである。
 これまでにも何枚かのライブ・アルバムをつくってきた彼女だが、今回は単純なよくあるクラブ出演のライブとは規模を異にするスケールとアイデアにまず驚かされる。といっても別に大物のスペシャル・ゲストが出てくるとか、ショウとして特別な仕掛けがあるというのではなく、オーケストラやバック・コーラス以外に誰も共演者のいない正真正銘のワン・マン・コンサートなのである。ここにはひとりのすぐれた歌手であり、ハリウッドの異色スターであり、1970年代の感覚を身につけた、魅力的なパーソナリティーをもったソング・スタイリスト=エンターテイナーであるダイアナ・ロスのすべてが余すところなく発揮されるように構成、演出されている。
 それもその筈このショウの演出にあたっているのはブロードウェイ・ミュージカルの名コレオグラファー=演出家、ショー・レイトンなのである。
 ショー・レイトンはダンサー出身、歌手としてのキャリアをもち、ブロードウェイ・ミュージカルの名作「サウンド・オブ・ミュージック」(1959)をはじめ「テンダーロイン」(1960)、「ノー・ストリングス」(1962)、「ジョージ・M」(1968)などの振付で高名であり、ダンサー時代には「オクラホマ」(1943)、「紳士は金髪がお好き」(1949)、「ワ
ンダフル・タウン」(1953)などでリード・ダンサーとして活躍、50年代中期、陸軍に応召していた間にも数々のミュージカルの演出、振付をし、1954年にはフランスでバレエの演出振付もしている。レイトンといえば、1969年日本で菊田一夫氏の「スカーレット」が初演された時に演出家兼振付師として来日したことも書いておかなければなるまい。
 ロスのアーマンソン・シアターで行なわれたこのダイアナのワン・マン・ショウのスタッフを一応列記しておこう。
  演出      ショー・レイトン
  台本      ビリー・ゴールデンバーグ
  (マテリアル) ビリー・ダイヤー
          ブルース・ヴィラッシ
  音楽監督、指揮 ギル・アスキー
  バック・グラウンド・ヴォーカル
          「ザ・ジョーンズ・ガールズ」(ブレンダ、ジャーリー&ヴァロリー)
  マイム・アーティスト
          ヘイワード・コールマン
          スチュアート・フィッシャー
          ドン・マクロード
  音楽指揮    トレヴァー・ジョーダン
  照明      ダニー・アダムズ
  演奏      マーティー・ハリス   (ピアノ)
          ジーン・ペロ      (ドラムス)
          ジョン・コリンズ    (ギター)
          ルイ・スピアーズ    (ベース)
          ジェリー・スタインホルツ(コンガ)
          グレグ・ライト     (キーボード)
 音楽監督のギル・アスキーは「シュープリームス」時代からのバック、アレンジを受け持ち、ソロ歌手にいたってからダイアナの仕事はレコーディングから2本の映画、ステージ出演までアレンジャー、コンダクターとして彼女の専属のように担当してきたジャズ畑出身の才人で、1971年の来日公演にも指揮者としてダイアナに同行してきたことは記憶に新しい。ギル・アスキーは駐日アメリカ大使館公報部長だったデニス・アスキー氏のいとこに当る人で筆者はダイアナの来日時にギル・アスキー氏から親しく「ビリー・ホリデイ物語」のうら話などを伺ったこともあった。
 第一線の人気歌手のコンサートやクラブにおけるライブ・アルバムは今ではもう珍しくなくなっているが、このダイアナ・ロスのライブ・アルバムほどアーティストが全力投球し、歌手としての輝かしいキャリアから3人の娘の母親としてのやさしい心情、歌手としてさらに明日に向って前進しようという意欲までを歌に託して聴衆を圧倒し、レコードによってもそのコンサートの熱っぽく、たのしい雰囲気を生々しく伝えたアルバムは稀である。
 ダイアナが歌いまくる曲はメドレーに入っているものを含めて37曲、歌のあいだを縫って入ってくる彼女の語り、その明快なディクション、しゃれた語りの内容はスクリプトをもとにしたものにちがいないが、聴衆の反応に答えて自由にアド・リブでしゃべっているところも随所にあり、そうしたところにも彼女の歌手=エンターテイナーとしてのスケールの大きさ、貫禄を感じさせる。
 1944年3月26日、《モータウン》ことデトロイト市(ミシガン州)に生まれたダイアナは間もなく32才になろうとしている。 1969年に「シュープリームス」からソロ・シンガーとしてひとり立ちになって7年とちょっとにしかならないが、この間の活躍ぶりはまことにめざましい。伝説的なジャズ・ヴォーカリスト、ビリー・ホリデイの伝記映画「ビリー・ホリデイ物語」に演技経験をもたない彼女に主役の大役が与えられた時、多くの人々、とくにこの偉大な歌手を知っているジャズ関係者はこの抜擢、配役を無謀と非難した。容姿にも声にもビリーの面影の片鱗すらみえないダイアナ、しかもジャズ・ヴォーカリストでもなく、演技力未知数の彼女に不満と不安を抱くのはむしろ当然だった。ところが映画「ビリー・ホリデイ物語」はそうした非難がましい声を沈黙させた。ダイアナは見事にビリーを演じ、あるアメリカのジャズ評論家に「ビリーが生きかえって目の前で歌っているような錯覚をおこさせた」といわせ、はじめての映画出演でアカデミー主演女優賞にノミネートされたのだった。ダイアナの秘められた実力を計り知ることのできなかった人々にそれはまさに奇跡のような驚きを与えた。
 ダイアナのキャリアについて改めてクドクドしく書く必要はあるまい。彼女が「シュープリームス」時代にヒット・チャートNo.1をマークした曲が15曲、ソロ・シンガーになってから3曲のナンバー・ワン・ソングをおくり出したことだけを記しておこう。それよりもこのアルバム、つまりダイアナの最新のステージそのものの音をきくことにしよう。(野口久光)


LPレコードの紹介 (No.034) Gigliola Cinquetti GW57,58(1970)

2016年06月29日 | LPレコード紹介

ジリオラ・チンクェッティさんのレコードは、昨年来再びブレイクし、復刻版としてCDがたくさん販売されている。彼女のレコードは他に比較できないほど多くが発売されていた。このLPは全28曲が二枚組構成で提供されているが、イタリア語で歌う「ラ・ボエーム」も録音されている。曲の説明のみで解説がないので、アルバム最後のページにある1969年時点のディスコグラフィーをスキャンして掲載することにした。

「ジリオラ・チンクェッティのこと」とアルバムに記載されているが、好物が「スパゲッティ」だと、、、当時の日本人、源太郎も含めて、それだけですごいと思ったんだろうなぁ。今思うと、こんな記事は意味がない。(今でもアイドルの紹介はこんなものかな。趣味は、おかし作りなんてね)

生年月日 1947年12月20日 ヴェローナ生まれ

身長 173cm

髪の毛の色 褐色

好みの色 淡色

好みのスポーツ テニス

煙草 吸わない

好きな男優 ジョージ・チャキリス

好きな女優 モニカ・ヴィッティ

好物 スパゲッティ

趣味 人形のコレクション

 

 


ラウラ、、、おにいしゃんの朝顔が咲いた

2016年06月29日 | 毎日の話

 今朝、霧雨が降っている。裏庭を見ると、息子のUが子供の頃に育てていた「朝顔(我が家ではUの朝顔と呼んでいる)」が一輪咲いた。今年一番最初の朝顔だ。濃い紫の花は、これから毎日楽しませてくれるだろう。もう何十年、けなげに咲いてくれている。(何もしなくても、種が実り、種が落ち、そしてまた咲いてくれる)

 朝顔は、英語で「morning glory」、イタリア語では「convolvolo 西洋昼顔」なのだが、フランス語では直接的な言葉はないようだ。楽器のトランペットなどの先端の広がりを「pavillon」と言って朝顔という表現がある。Pavillonはラテン語の「papillon 蝶」と同意語なので、ちょっと違うかもしれない。

 

 morning gloryというと、前に紹介したが取水する呑口の形が合理的で外国では多く見られ、吸い込まれる水の流れは実に綺麗だ(水理学の本から引用)。子どもの頃、お風呂で水平に湯桶をゆっくり水面ギリギリで沈めると、綺麗に水脈が落ち込むことを経験したことがあるだろう。このナップの裏側の形がMorning Gloryの形に近いことになる。だから、朝顔の形は流体にもっとも適した形だと思う。きっと空気抵抗や粘性流体を勉強している人たちはこんな形を見て色々考えているに違いない。

 ちなみに、「Morning Glory Cloud」と書くと、オーストラリアで見られる巨大回転雲のことをさすが、源太郎のように飛行機の嫌いな人間にはとても撮影できる代物ではない。

「ラウラ。おはよう。Uの朝顔が咲いたよ」

「ふぅーん。朝顔が咲いたの、それ食べものなの」

「お前は、食べることしか考えていないのか」

「起きてあげるから、朝ごはんお願い」

「はい、はい」

 


ラウラ、、、おやすみ。 Io Che Non Vivo Senza Te

2016年06月28日 | 毎日の話

雨が降り続いている。Mihoちゃんに置いていかれ、ラウラはしばらく玄関の自転車の裏で拗ねている。そして、しばらくすると諦めてリビングに戻ってきた。

 

 

「Io Che Non Vivo Senza Te」、直訳すると「貴方なしでは生きていけません」となる。このタイトルと同じ曲は、Pino Donaggioが1965年に発表した名曲。これをDusty Springfieldさんが英語バージョンで歌ってヒットした。その曲のタイトルが「You Don't Have To Say You Love」、和名は「この胸のときめきを」だ。訳はともかくとして、この曲はプレスリーじゃないのと思った方は、源太郎よりお若い方だ。プレスリーが歌ったのは原曲が発表されて5年後だと思う。ちょうど大阪万博の頃。

せっかくだから、聴き比べてみよう。もちろん、MilvaもMinaもこの曲をカバーしているが、イタリア語の「Senza Te」、「あなたなしで」というフレーズは、多くのイタリアポップスにて出てくる単語。最初はオリジナル、二番目は大好きなChiaraがジャズ風にアレンジしたもの、CDの音源はアップできないので、YouTubeのお力を借りて聴いてほしい。そして三番目は昨年のサンレモ音楽祭の覇者、IL VOLOが歌っている。IL DIVOではない。若手のトリオも変なおっさんになったが歌唱力はすごい。そして、Dustyの英語バージョンを聞いてください。あなたはどれがお好きですか。

「ラウラ、明日は晴れるといいね。おやすみ。」

 

Pino Donaggio  Io Che Non Vivo Senza Te (1965)

 

Chiara Civello - Io che non vivo senza te ft. Gilberto Gil

 

Il Volo - Io Che Non Vivo Senza Te (Arena di Verona)

 

Dusty Springfield You Don't Have To Say You Love




ラウラ、、、雨降りだよ ラ・ボエームを聴こう

2016年06月28日 | 毎日の話

レポートも一段落したので、「お花屋さんでフランス語」という酒巻洋子さんの本を読んでいた。その本の中で「Lilas」、そう、この時期に咲くライラックのページを読んでいると、フランス語で文字化けするかもしれない(ブログの文字コードが変わったのでわからないが、iPhoneやiPad、Macなら文字化けしないけど)が、そのまま記述すると。

Mon cœur est à vous. (私の心はあなたのものです)

というフレーズが目に止まった。この花をライラックと覚えている人、リラと覚えている人どちらが多いいのだろう。元々の名前はペルシャ語の「青みを帯びた、nilak」に由来されているらしい。とするとライラックが語源に近い。学名はsyringaとされて「葦」を意味し、これはライラックの新芽の茎が空洞なことから付けられたと、この本には解説されていた。フランスに持ち込まれた時から「愛する人」に贈るブーケとして人気になり、20世紀にはこの花を題材にした歌が作られた。でも、シャンソンでは花名は「リラ」だ。

その代表的な曲は、アズナヴールの「La Boheme」だろう。ここでフランス語の歌詞を書いても仕方ないので、面白い対比をしてみたい。この曲は世界中のいろいろな人が歌い、日本でも訳詞で多くの歌手が歌っているので、日本語訳と日本語歌詞の比較をしてみよう。日本人歌手は「金子由香利、岩崎宏美、しますえよしお、西島三重子、嵯峨美子、加藤登紀子、、、」と挙げればきりがない。みんな各様の歌詞で歌っている。

ラウラ、起きて聞いたらどうだい。

「なんなの、わたしは寝ているの」

 

ラ・ボエームは、ジャック・ブラント作詞、アズナヴール作曲、1965年の作品だから50年前の曲ということになる。初演はオペレッタ「ムッシュ・カルヴァル」の中でジョルジュ・ゲタリーによって歌われたが、のちにアズナヴール自身が歌い、ヒットした。「若き画家志望の青年の夢と挫折」をアズナヴールはステージで白いハンカチを小道具にして歌って演じみせる。

梅原英正さんの訳詞

いまはもう遠い 二十歳にも満たない日々の 話をしよう

モンマルトルのアパルトマンの 二人の部屋の窓には リラの花が咲いていた

粗末な家具付きの部屋が 二人の愛の巣で 見た目にはパッとしなかったが

そこで二人は知り合い 僕はろくに食べるものさえなかった

君は僕の前で裸でポーズをとっていた

ラ・ボエーム それは二人が幸せだということ

ラ・ボエーム 一日おきにしかものを食べていなかった二人

近くのキャフェに仲間が集い 来るべき栄光を夢見て

僕らはすっかりひとかどの人物になりきっていた 空き腹をかかえた

みじめな暮らしにもかかわらず 未来を信じてやまなかった

ビストロの 温かい食事を前にして 二人で一つのナプキンを使い

詩句を口ずさんだ 冬の寒さを忘れて 暖炉のそばに集まったものだった

ラ・ボエーム それは 君が美しいということ

ラ・ボエーム 僕たちはみんな天才だった

画架を前に 絵を描いて 夜を過ごしたものだった

デッサンに手を加え 胸の線や 腰の輪郭を書き直した

夜が明けて クリーム入りのコーヒーを前に やっと腰をおろした

疲れてはいたが うっとりとして 二人は愛し合い 人生を愛していた

ラ・ボエーム それは 二人が二十歳だということ

ラ・ボエーム 二人は時のながれに乗って暮らしていた

ある日 気まぐれに 昔の住まいを訪ねてみた

僕の青春の日々を見守っていた 建物の壁も、通りのたたずまいも

もう、わからなくなっていた 最上階にあるアトリエを

探してみてみたが なにひとつ残ってはいない

新しい舞台装置に囲まれて モンマルトルは悲しげで

リラの花は散り果てた

ラ・ボエーム 僕らは若かった 狂気じみていた

ラ・ボエーム それはもう何も意味しない言葉

 

Charles Aznavour - LA BOHÈME 1991

 

そして、金子由香利さんが歌っている「なかにし・礼」さんの歌詞

モンマルトルの アパルトマンの 窓辺にひらく リラの花よ

愛の部屋で あなたはいつも 絵を描いていた 愛しい人よ

あたしを モデルに 愛し合った あなたと わたしの二十歳の頃

ラ・ボエーム 幸せの夢よ

ラ・ボエーム 根のない草花

・・・・・

「終わったの。起きようかな。お腹も空いたし」

「ラウラ、もっとポエムのように女らしく」

「腹減った。おやつちょうだい」


LPレコードの紹介 (番外編)、、、アナログ人間の逆襲

2016年06月28日 | LPレコード紹介

「レコードの復活」だと言って、メーカーからレコードプレーヤーが発売されているが、どうも原理やメカニズムを紹介しているパンフレットはない。もちろんマニアでは常識だと言われそうだが、源太郎のように素人にもわかる解説をしてくれる書籍など現代では皆無だ。

「LPレコードの紹介」コーナーを暇にまかせてアップしているので、もしレコードプレーヤーを購入して、昔のレコードを聴きたい人もいるかもしれない、だから、ちゃんとした説明を掲載したほうがいいだろう。

 と言っても源太郎が書いても信用度が低いので、一昨年音響メーカーから撤退したPioneer(日本でセパレートステレオという概念を作り上げた立役者)さんが、昭和41年3月初版(源太郎の手元には昭和46年3月10日発行本)した販促書籍「ステレオ読本」から引用したいと思う。

 現代のインターネットはすごい技術だが、こういう古文書的な、当時の販促書籍などはまず見つけることができない。わかりやすく書かれているものをぜひデジタル人間に読んでいただきたい。それがアナログ人間の逆襲である。この本は、「音について」「ステレオとモノ」「ステレオ装置の形式」「ステレオの上手な聞き方」「ステレオ装置のすべて」「ステレオ・アンプ」「スピーカー及びカピーカーシステム」「テープレコーダー」「カタログの見方」「ズバリ解答」という構成で、192ページの本だ。

そして、ここで紹介する「ステレオ・レコード・プレーヤー」は第2章の「ステレオ装置のすべて」からの引用となる。図番号は、文章に合わせて番号を変えているので悪しからず(原本の番号は20番から始まっているが)

ステレオ・レコードについて

 普通のモノーラルのレコードでは、音の波形にしたがって、音溝は横方向にカットされていて、ピックアップの針先が左右に振れたときに、音が出るようになっています。これに対して、ステレオ・レコードでは、図1に示すように、盤面に対して45度の角度の溝の両側壁に、それぞれ左右の音を録音してあります。図1Aは右側だけに音が入っている場合で、Bは左側だけのときです。そしてCとDは両側に録音されている音溝の状態を示したものです。また、レコードには録音されるときの回転速度が毎分33・1/3回転のものと、毎分45回転のものとがあります。従前は毎分78回転のも(SP盤)がありましたが,現在は製作されておりません。

 

図-1 45/45レコードの原理

ステレオ・レコード・プレーヤー

 前述しましたステレオ・レコードに刻み込まれた左右の音を、レコードの音溝から拾い出して電気信号に変える働きをするのがステレオ・レコード・プレーヤーです。

 

レコード・プレーヤーの各部の名称

 一般にレコード・プレーヤーは、モノ用、ステレオ用を問わず、図2に示すような部分で構成されています。

  1. ピックアップ
  2. フォノモーター
  3. ターンテーブル
  4. モーターの回転をターンテーブルに伝える機構(アイトラー,またはベルト)

 図-2 レコード・プレーヤー

 

ピックアップ

 普通にピックアップと総称される部分は、大きく分けてトーンアームとカトリッジになります。トーンアームには図2に示すように、カートリッジを取り付けるヘッド・シェル(アーム・ヘッド)と、アームの水平バランスをとったり、または、レコード面に適当な針圧を加える役目をするバランス・ウェイト(カウンター・ウェイト)が取り付けられています。

 

【カートリッジ】

 レコード・プレーヤーの場合、ヘッド・シェルに取り付ける発電機構全体をカートリッジと呼んでいます。カートリッジに取り付けられている針がレコードの片溝にそって動きますと、針の動きの変化に応じて左右の音が電気信号に変換されて別々に取り出されます。カートリッジはレコード・プレーヤーの心臓部ともいうべきもので、カートリッジがレコードに刻まれた音を忠実に再生しなければ無意味です。優秀なカートリッジを使用すれば、それだけ良い音質を楽しむことができます。現在広く使われているカートリッジの種類には次のようなものがあります。

 

i 圧電型カートリッジ

 クリスタル型やセラミック型はこの代表的なものです。クリスタル型やセラミック型は、それぞれのエレメント(ロッシェル塩やチタン酸バリウムなどの結晶体)に、針先の動きにしたがってねじれや曲げの力を加えると電圧を発生する性質を利用したもので、その構造は図3に示すようにいたって簡単です。この型は出力が大きく、かつ、レコードの録音特性(一般にレコードは、ある規格に従って高い音の部分を強め、低い音の部分を弱めるような特性で録音してある)を補正しているなどの特長があります。しかし、温度、湿度に弱く、高音域の再生特性が悪く、かつ、針先のうごきをやわらかくすることが困難で、針圧を軽くすると音がビリツキやすいなどの欠点があり、Hi-Fi再生用としては不適当なため、一般に普及型のレコード・プレーヤ一に使用されています。

 

図-3 クリスタル型カートリッジの構造 

ii マグネチック型(電磁型)カートリッジ

 ムービング・マグネット型およびムービング・コイル型カードリッジを総称して、マグネット型カートリッジ型といいます。この型には必ずマグネット(磁石)と鉄とコイルが用いられています。ムーピング・マグネット型は、図4に示すように針の動きに応じてマグネットが動き、これによってゴアーに巻いてあるコイルに発電させます。ムービング・コイル型は、図5に示すように針の動きに応じコイルが動きます。そして、コイルのそばにはマグネットがあるため、コイルに電圧が発生します。いずれも針先の動きがやわらかく、針圧が軽いため、再生音域が広く、音質が良いのが特長で、Hi-Fi再生用として広く使われています。しかし、この形式のものは出力電圧が小さく、かつ、レコードの録音特性を補正するための等化器(イコライザー)が必要です。この補正はアンプでおこなっていますので、この形式のカートリッジを使用する場合は、アップにそのためのヘッド・アンプ回路が必要となり、全体的に高級なものになります。ムービング・マグネット型は、ムービング・コイル型に比べて次のような利点があります。

図-4 ムービング・マグネット型カートリッジの構造例

図-5 ムービング・コイル型カートリッジの構造例

 1)出力電圧が大きい

 2)プラグイン式になっているので、針交換が容易

 3)針を交換するごとにマグネットが新しくなり、マグネットの劣化による出力の低下がない

 4)故障が少ない

 この他、マグネチック型の一種にインデュースドマグネット型(IM型)と呼ぶカートリッジがあります。これはムービング・マグネット型の変形で、その構造を図6に示しておきます。図に示すようにマグネットをカートリッジ本体内、または針アッセンブリーの中に固定しておき、針の動きに応じて鉄片が動くと、マグネットから流入(インデュース)する磁束を変化させて、コアーに巻いてあるコイルに発電させます。

 

図-6 インデュースドマグネット型カートリッジの構造例

iii 半導体カートリッジ

 半導体カートリッジは、新しいソリッドステート時代の花形として登場してきたもので、図7に示すようにエレメントにシリコン半導体を使用し、針の動きに応じた力をエレメントに加えてその抵抗値の変化を電気的な変化に変えるものです。この形のカートリッジの特性はすばらしいのですが、その使にくさが原因であまり普及されていませんが将来が期待されています。

 

図-7 半導体カートリッジの構造例

 

【針(スタイスラ)】

 針には、材料にサファイヤ(ホワイト・サファイヤ)を使用したサファイヤ針と、ダイヤモンドを使用したダイヤ針の2種類が広く使われています。ダイヤ針はサファイヤ針に比べて高価ですが、硬度が高く、長時間の使用に耐える点から最近盛んに使われています。一般にサファイヤ針の寿命は約30時間、ダイヤ針の寿命は約200時間といわれています。針先の寸法は先端の曲率半径r(図8)でいいます。モノのLP用が1ミル(1/1,000インチ)、ステレオ用で0.5ミル、モノ・ステレオ兼用で0.7ミルが標準です。

 

図-8 針 

【トーンアーム】

 トーンアームは、カートリッジをレコードに対して正しい位置に保持しながら、針先とレコードとの間に適当な力を与えてやり、針先を常にレコードの溝の動きになじませてやるのがその役目です。トーンアームは、共振のない、軽く動作するものでなければなりません。悪いアームを使うと、音が悪かったり、レコードや針をいためることになります。現在多く使われている高級アームは、軽金属のパイプ・アームです。これは、1)質量が小さい、2)ネジレがない、3)加工しやすい、4)アームの共振をモーターの振動周波数からにげるための設計がしやすいなどの特長があるためです。

 

【アームの形状】

 アームはその形状から、1)直線形(I型)アーム、2)J型(単純曲げ型)アーム、3)S型アームの3種類に分類できます(図9)。いずれの型でも、アーム中心軸と針先を結んだ軸上に対するヘッドの傾き角度αをオフセット・アングルと呼び、トラッキング・エラーを減少するために重要なものです。このように、オフセット・アングルをもった通常のアームを総称してオフセット・アームとも呼びます。また、ヘッド・シェルがアームに固定されていてアーム々ら取りはずしできないものをインテグレーテッド・アームと呼びヘッドシェルが4ピンのコネクターをもったプラグイン式になっていて、ヘッドが交換できるようになっているものをユニバーサル・アームと呼びます。ユニバーサル・アームは、いろいろのカートリッジを取り替えて視聴できるので便利です。パイオニアの単体レコード・プレーヤーは、すべてユニバーサル・アームを採用しています。

 

図-9 アームの形状

【アームのバランス】

 レコード面に適当の針圧を加える方式に、ダイナミック・バランス型とスタティック・バランス型とがあります(図10,図11)。ダイナミック・バランス型は、カートリッジをアームに取り付けた状態で、アーム後部のウェイトを調整して完全に平衡をとり、針圧をいったんゼロにします。この状態から、スプリングの張力によって針圧を加える方式で、プレーヤーが多少傾いても針圧は変らず、安定したトレースできる特長があります(図10)。スタティックフバランス型はスプリングを使わず、アーム後部のウェイトを前後に動かして針圧を加えるようにしたもので、レコードがそったりしているときにもうまくトレースしてくれます。スタティック・バランスのほうが使いやすく、最近の高級アームの大勢はこのほうに移っているようです。(図11)

 

図-10,11 ダイナミックバランス型/スタティックバランス型

【インサイド・フォース・キャンセラー】

 アームにオフセット・アングルをつけることにより、針をレコードの中心(内側)に引き込もうとする力が働きます。この力をインサイド・フォースと呼びます。インサイド・フォース(図12 インサイド・フォースキャンセラー)によって針は音溝の中心に保てず片方の壁に押しつけられ、このため、左右のトレース圧が不均等になってい右信号のビリッキ、カートリッジの動作点の移動、針先の片減りの原因となります。このインサイド・フォースを打消すために、アームに外側に向う力を加えようとする考えから、マグネットの反発力を利用したり、図12のように細いナイロン紐とおもりを利用したインサイド・フォース・キャンセラーがアームに取付けられています。このインサイド・フォースそのものは針圧の約12%程度ですから、針圧を調整することによって解決することができますので、特にインサイド・フォース・キャンセラーを設けないピックアップも多くあります。インサイド・フォース・キャンセラーは、レコード・プレーヤーの動作中はその力が常に一定でなければなりません。このような点から、紐とおもりを利用したものより、マグネットの反発力を利用したものの方がすぐれているといえます。

 

図-12 インサイド・フォース・キャンセラー

【ラテラル・バランサー】

 ラテラル(水平)パランスとは、アームの前後方向のバランスと直角の左右方向のバランス、すなわち、アームの針先と支持軸の中心とを結ぶ線(中心線)を中心とした左右のバランスのことです。このバランスが不平衡になるとアームが友右何れかの方向に流れ、軸受けの摩擦が増し、アームを傾けた場合に不要なインサイドフォースを生じ、トレースの性能の大きな妨げになります。このバランスをとるため、図13のようなラテラル・バランサーをアームに取付けております。

 

図-13 ラテラル・バランサー

 

フォノモーター

 フォノモーターは、ターンテーブルを規定の速度で回転させる働きをするもので、Hi-Fi用フォノモーターとして要求されることは,、次のような6項目に要約されます。

 1)一回転数が一定していること。回転数がしじゅう変化しては、安定した状態でレコード演奏が聞かれない。

 2)電源電圧変動の影響をうけないこと。電源電圧が変動しても、回転数などが変らない。

 3)振動のないこと。モーターの振動がターンテーブルに伝わると、ランブル(ゴロゴロという音)を生じ、耳ざわりになる。特にピックアップがステレオ用のときには、上下振動に対しても感度があるため一層はなはだしくなる。

 4)トルクが大きいこと。トルクが大きいと、モーターにかかる負荷の大小によって回転数が変らない。また、回転を始めてから短時間で一定の速度に到達する。

 5)リーケージ・フラックスの少ないこと。リーケージ・フラックスをピックアップが拾うと、演奏中に「ブーン、ブーン」というハム音(誘導ハム)を発生する原因となる。

 6)長時間の連続運転に耐えること。現在レコード・プレーヤーに主として用いられている交流電源用(単相100~250V、50~60サイクル、日本の家庭では単相100V、50~60サイクル)モーターは、インダクション・モニターとシンクロナス・モーターです。インダクション・モーターは、速度が負荷によって変りますから、速度調整が必要です。シンクロナス・モーターは、電源の周波数に同期して定速度で回転しますから、電源電圧が多少変動しても速度は変りません。また。インダクション・モーターに比べで負荷の変動による回転数の変化が非常に少ないため、速度調整の必要がありません。しがって、音響製品中においても、回転数不変を要求する比較的高価な製品には、このインダクション・モーターが使用されています。シンクロナス・モーターの一種に、ヒステリシス・シンクロナス・モーターと呼ばれるモーターがあります。これは、普通のシンクロナス・モーターに比べさらに1)振動が少ない、2)起動トルクが大きい、3)雑音が少ないなど、数多くの特長をもっているため、音響製品中で特に高級製品のみに使用されています。パイオニア・レコード・プレーヤーは、セット用から単体プレーヤーにいたるまで、すべてシンクロナス・モーターかヒステリシス・シンクロナス・モーターを使用しております。電源電圧が80V~120Vの間ならば、モーターの回転数は変りません。モーターの極数には、2極、4極、8極などがありますが、Hi-Fi用としては4極以上のものが使われています。極数が増えるほどモーターの巻線も複雑になり、形が大きくなると同時に、価格も高くなってきます。

 

ターンテーブル

 ターンテーブルはフライホイール(はずみ車)効果をあげるための大きな役割を課せられています。ターンテーブルは直径の大きいほど、また重量が重いほど慣性が大きくなり、フライホイール効果があがり、ワウ・フラッターが少なくなりますから、良い音質でレコード演奏を楽しむことができます。しかしむやみに重量を重くすることは、ターンテフブルを支えて回転しやすいようにしている軸の部分に大きな負担がかかりますので感心できません。また、ターンテーブルには鉄板をプレスしたものと、軽合金鋳物(アルミニウムなどのダイキャスト)を加工したものとがありますが、精度の高い点,電気的な問題を起さない(リーケージ・フラックスの影響をうけない)点などから、軽合金鋳物のほうがすぐれています。パイオニアのレコード・プレーヤーが、セパレート・ステレオ用から単体プレーヤごにいたるまで、すべて30cmという大直径で、しかも、アルミ・ダイキャストの精密加工されたターンテーブルを採用しているのは、このような理由によるのです。

 

図-14 ターンテーブルのドライブ方式 モーターの回転の伝転機構

 モーターの回転をターンテーブルに伝える機構には、リム・ドライブ方式(アイドラー・ドライプ方式)とベルト・ドライブ方式があります。

【リム・ドライブ方式】

 図14(イ)に示すように、一般にアイドラーによってモーターの回転をターンテーブルに伝える方式で、アイトラードライプ方式とも呼ばれています。この方式は現在最も多く採用されている方式で、リム部(外緑部)を駆動する関係上、比較的トルクの小さいモーターが使用できること、また、速度切替えが簡単で、廉価に良質のフォノモーターができるのが特長です。

【ベルト・ドライブ方式】

 図14(ロ)に示すように、1本または数本のベルトによってモーターの回転をターンテーブルに伝える方式で、モニターの振動がターンテーブルに伝わりにくいこと、雑音が少ないことなどから、高級品にはこの方式が採用されています。ベルト・ドライブ方式では、ベルトの材質の選択が重要です。パイオニアのベルト・ドライブ方式のべルトには、耐熱性、耐湿性、耐油性および伸縮性のすぐれた「ポリウレタン」系の材質の均一なベルトが使用されていますので、ベルト・ドライブ方式の特長を十二分に発揮しております。なおこのポリウレタン系のベルトの寿命は半永久的です。


  レコード・プレーヤーの付属装置

【オートリターン】

 レコードの片面の演奏が終ったとき、自動的にピックアップ・アームが上昇し、アームレストにもどる装置です。一般に演奏途中でもカットできるようにカット・ボタン(またはレバー)がついています。パイオニア・セパレート・ステレオ、ハイコンパクト・ステレオには、全製品この装置が使われています。

 

【オートプレーヤー】

 オートリターン方式では、アームレストにもどったピックアップを次に演奏するときには、手でもっていかなくてはなりませんが、オートプレーヤーは全部自動でおこなうようになっています。すなわち、ターンテーブル上にレコードをのせてスタート・ボタンを押すと、ピックアップは自動的にレコードの大きさを選択して、針先をレコードの溝へおろし演奏を開始します。演奏終了後、また途中で演奏を中止したいときはオートリタンします。オート・プレーヤーや後述のオート・チェンジャーは、レコード・プレーヤーを操作する上には非常に便利ですが、ハイファイ用レコード・プレーヤーにこれらの機能をもたせることは、これらの機構の関係上いろいろと障害があるため、ハイファイ用のオート・プレーヤーやオート・チェンジャーはこれまで市販されておりませんでした。パイオニア・フルオート・プレーヤー”PL-A25”は、ハイファイ用としてパイオニアが開発した特殊な機構を使ったオート・プレーヤーです。なお,パイオニア・セパレート・ステレオには、このフルオート・プレーヤーを採用した機種もあります。

 

【オートチェンジャー】

 オート・プレーヤーは、1枚のレコードの片面だけを自動演奏しますが,オートチェンヂャーは、数枚以上のレコードの連続演奏を可能にしたものです。これらの中には、レコードの両面が演奏できるものもあります。

 

【アームエレベーション】

 針先をレコードの音溝上に下降させるどきに、オイルの粘性、スプリングの張力などを利用してアームを除々に下降させ、アームを上昇させるときは、レバーを利用して押し上げる装置で、直接手で操作する場合に比べてアームの上昇下降がスムーズにかつ振動なくおこなうことができ針先やレコードを傷める心配がなく、始めての人にも扱いやすいという利点があります。

 

レコードプレーヤーの取扱い上の注意

(1) 針交換の方法

 MM型カートリッジの場合、針交換はプラグイン式になっていますから、針交換の際は、図15に示すようにノブの部分を矢印の方向(斜め下の方向)に軽く引き抜きます。差し込む際は、カートリッジ本体の受け穴に交換針のホルダーを軽ぐあてがい、矢印の方向と逆に軽く挿入します。このとき左右、上下方向に無理な力が加わりますと、ノブからホルダーが取れてしまいますので庄意してください。

 

(2) カートリッジの交換方法

 カートリッジの交換は、針(1)の要領でまず抜いでから、次の順序でおこないます。

 i カートリッジ本体を止めている2本のビスをはずします。

 ii PUリード線をカートリッジ本体からはずす、このとき、リード線は手で引っぱらないで、図16のようにドライバーまたはピンセットでリード線の各チップを一つずつはずします。

 iii カートリッジ本体を完全にはずしたら、今度は次の順序で取り付けをおこないます。カートリッジ本体の後側に記してある極性表示にしたがって、各リード線のチップをピンセットにはさんで端子に差し込みます。なお、リード線と端子との接続は図17のようにします。

 

(3) その他の注意点

 i レコード・プレーヤーは,前後,左右の傾きがないごようにおく。

 ii 回転中のターンテーブルを手でおさえない。

 iii レコードに針をおろす場合、およびレコードから針を上げる場合は静かにおこなう。

 iv 使用後は針先をやわらかい刷毛でブラッシングして針先のよごれを取っておく。

 v 針先に指をふれたり、また強いショックを与えたりしない。

 vi 適時針圧を測定し、適正針圧かどうかをチェックする。

 vii 軽針圧のカートリッジを使用しているので,レコード演奏中はプレーヤーに振動を与えないように注意する。

 viii モーターの注油は3か月に1回位、ただし夏季は1か月に1度位おこなう。注油量は1~2滴程度、その他、アイドラー軸には3か月に1回で1~2滴程度、ターンテーブル軸には半年に1回で5~6滴程度注油をおこなう。注油の際は、アイドラー、ベルト、キャプスタンなどに油が付着しないように注意する。

 

参 考

  1. ムーピング・マグネット型は略してMM型、ムービング・コイル型は略してMC型と呼んでいます。
  2. 針の寿命のためにも、レコードを傷めないために、軽針圧で使えることは必要です。しかし、針圧はむやみに軽くすればよいというものではなく、ステレオ用カートリッジの最適針圧としては、2~4グラム程度のものが多いようです。
  3. 針先の動きのやわらかい(コンプライアンスの高い)ものほど針先が音溝の変化によく追随するので、広い音域を再生すると同時に、針圧を軽くすることができます。
  4. トラッキング・エラー、アームの長さが有限長であるため,針先はレコードの外周から内周に向って円孤状に移動します。このため、針先の振れる方向はレコードの半径方向と一致しなくなります。これを「トラッキング・エラー」と呼び、歪の原因となります。通常トラッキング・エラーは、図に示すようにレコードの最内周音溝で最小(ゼロ)になるようにし、外側に向って最初はエラー角は負に、そして再びゼロの点があって、レコード最外周では正になるようにします。
  5. オーバー・バングトラッキング・エラーを最小にするために、アームにオフセット・アングルをつけるとともに、針先の位置をレコードの中心より多少先に出るようにしてあります。この中心からの針先のズレを「オーバー・ハング」といい、歪みの原因になります。

ラウラ、、、ちょっと遊ぼう

2016年06月27日 | 毎日の話

忙しくて、ラウラとは遊んでいられなかった。ジェリーはレポートを作成中、足元でヘラヘラしていたので遊ぶ必要はないが、ラウラは秘密基地から戻って、源太郎の周りをウロウロ。仕方なくちょっと遊んでやることにした。

「おとしゃん。いつになったら遊んでくれるの」

「あと一ページ読んだらね」

「早く、こっちに来て」

「ゴロゴロするだけだろ。ティッシュで憂さ晴らしするとか、しないの」

「アタシは、そんなくだらないことでは遊ばないの」

「じゃ、ゴロゴロかなぁ」

「おかぁしゃんはまだ帰ってこないの」

「ああ、今日はケアマネさんと打ち合わせだと言っていたから、まだだね」

「ふぅーん。じゃ仕方ないから相手してやるよ」

「逆だろ。いいね。いい顔しているよ」

「でしょ。綺麗に撮ってよ」

「わかったよ。でも体が半ひねりだよ」

「いいの、モデルさんはこんな格好するのよ」

 


ラウラ、、、そこにいたのか。落ちないでよ

2016年06月27日 | 毎日の話

「ラウラ。そこにいたのか。珍しいなぁ」

「うん。ここはエマ婆さんの好きな場所だったよね」

「でも、下から見ていたら、下半身が半分落ちていたぞ」

「失礼ね。そんなことはないよ。ここからだとジェリー爺さんがよく見えるし、涼しいの」

「まあ、落ちなけりゃそれでいいよ」

「じゃ、遊んでくれるの」

「ダメ、レポートを作っているから遊べないよ」

「ぁ、そう」


ラウラ、、、お外はもめているね

2016年06月27日 | 毎日の話

昨日、アメリカの友人の一人娘の結婚式PVがメールで送られてきた。残念ながらMihoちゃんは結婚式に参加できなかったが、可愛らしいJennyの結婚式は素敵だった。一人娘を見つめる父親の顔には涙。どの国でも娘が嫁ぐ時は涙腺が緩んでしまうのだろう。お幸せに。

裏庭の小径で野良猫さん(飼い猫さんかもしれないが首輪がないので)が「ニャー、ギャー」と喧嘩している声が聞こえる。見ると丸々した三毛猫さんと真っ黒な黒猫さんが格闘。ニャン義戦い、そう縄張り争いなのだろうか。

近頃Jerryは外でご飯を食べても、残飯を片付けてしまうので、あの黒猫さんは久しぶりに見た。三毛猫さんはたまに見るが、二人がバッティングし争う姿をこれまで見たことはなかった。

ラウラは耳が聞こえないので、気づくはずはないのだが、臭いに感じたのだろうか珍しく網戸越しにお外を眺めている。

「おとしゃん。何かあるのかなぁ」

「ダメだよ。お外はおっかないからね」

「ふぅーん。でもなんにもいないよ」

「もう、いないよ。庶民には気をつけなよ。お手手がばっちいからね」

「うん。じゃアタシは昼寝してくるね」

「そうしなよ」

我が家の姫様はどこかに行った。


LPレコードの紹介 (No.033) LIZA Live at the Olympia in Paris 1976

2016年06月27日 | LPレコード紹介

キングレコード創業45周年記念盤の限定プレスレコード。しかもお財布に優しい1500円。そして、レコード紹介に汗を流さない手抜きは良くないことと反省して、再び解説をタイプすることにした。(汗)

 

 

オランピア劇場での実況録音盤

 一人の歌手にとって何年何月どこそこで生まれたということ。はさして問題にならないことであるが、ここに登場させなければならないのは、ライザ・ミネリの血の流れである。つまりライザ・ミネリの両親との関係が大きな意味を持っているのだ。父を映画監督ヴィンセント・ミネリ、母親を偉大なる女優、そして歌手でもあったジュディ・ガーランドに持ったライザ・ミネリは、両親の秀れた部分だけを受けついだ感があるが、まず両親のプロフィルを紹介したい。
 父ヴィンセント・ミネリはアメリカの監督であるが、シカゴに生に生まれ、幼少の頃から巡業劇団を組織していた一家の影響を受け、もの心ついた頃はすでに演劇に関係し、のち舞台の美術監督を経てショーの演出家となり、1943年に映画監督としてスタートを切ったのである。作風はミュージカルや軽い喜劇ものが得意で、エリザベス・テイラーの代表作ともいえる「花嫁の父」や、シーン・ケリー、フレッド・アステアの「踊る海賊」「巴里のアメリカ人」「バンド・ワゴン」「ブリカートン」などの数多くの傑作を残している。
 母ジュディは、1923年1月10日ミシガン州で生まれた。ハリウッド映画史に残や名子役シャーリー・テンプルの時代をちょうど終えた頃、「オーケストラの少女」のディアナ・タービンと共に、歌えて踊れてという条件をそなえた名子役としてスクリーンに登場した。彼女の地位を決定的なものにした作品が、かの有名な゜オーヴァー・ザ・レインボー」が歌われるヴィクター・フレミング監督の「オズの魔法使い」である。アメリアの童話作家ライマン・フランホームのこの原作は世界的に有名で、少女ジュディは、この年のアカデミー特別子役賞を受けたのである。MGM映画社で教育を受けたジュディは、そのままスクスクと大事に育てられていったのだが、一人前の女性となると共に今度はジンジャー・ロジャースとのコンビを解消したフレッド・アステアの相手役という、ミュージカル・スターにとっては願ってもない好運を得、さらにシーン・ケリーなどともコンビを組んで、ミュージカル・スターとして、売出していったのである。そこでアメリカのバンド・リーダーであるデヴィッド・ローズ(「慕情」などのヒットで50年代に活躍した)と結婚したもののすぐ離婚という結果になった。次に現われたヴィンセント・ミネリと再婚、ここでライザ・ミネリの誕生となるのである。ライザ・ミネリを産むと同時に、ジュディは神経衰弱を起こし自殺未逐という大きなスキャンダルをまき起こし、ミネリ監督とも短期間で別れるという事態になった。その後また結婚し、7年前(1969年6月22日)、睡眠薬の多用で死亡するという事件を起こしてしまった。
 代表作として先の「オズの魔法使い」の他に、「踊る海賊」「イースター・パレード」「スター誕生」などがあるが、レコードの方でも、カーネギー・ホールのリサイタル盤などは、熱狂的な観衆の声援を受けた感動的なアルバムで、神話的な価値さえ持った名盤である。その他に珍らしく母子共演のライヴ・レコードなどがあるが、これはライザ・ミネリがまだ幼い頃のものである。
 というのがライザ・ミネリの両親の大体のことであるが、だからといってライザ・ミネリが、単なる七光族でないことはアルバムを聞くなり、映画を観るなりすれば、よく判ることである。母ジュディとコンビを組んでいたシーン・ケリーが、次のようなことをいっている。
 「ジュディの面影が時おりちらつくのは致し方ないが、ジュディがライザと同じ年頃の時は、こんなに活躍していなかったヨ。ライザはジュディの娘というよりは、立派なライザ・ミネリだ。偉大なアーティストの娘といっても、歌も満足に歌えない連中がワンサといるんだから。才能のある両親を持ったことがライザに悪影響を及ぼしているとは思わないけど、両親の才能が、そのままライザに受けつがれているとも思わない」と。
 シーン・ケリーがこのように語っている通り、映画、特に「キャバレー」を観ると、ジュディ・ガーランドの生きうつしという感じで気持が悪くなる程だ。僕が「キャバレー」を見て瞬間に思ったことは、「オズの魔法使い」における子役のジュディが、そのまま大きくなったという錯覚である。そしてそれがライザだと気がつくと、今度は真に「スター誕生」にそのままつらなってしまうのだった。その母親似の顔といい、プロポーション(ややライザの方が美しい)、声質に至るまで、ウリふたつなのである。
 子が親に似るのは当然であるが、ライザ・ミネリときたら、ジュディをはるかにしのぐ魅力を持っているのだ。完令に母親の領域を越えたといっても過言ではあるまい。
 ライザ・ミネリは1946年生まれであるが、生まれた時はまだジュディの全盛時であり、その後ジュディの私生活の乱れから、50年にはMGMとの契約を解かれ、その1年後、ライザの6才の時ヴィンセント・ミネリとの協議離婚となるのである。ライザは父ミネリを非常に尊敬しており、学校から帰ると真直ぐにMGMのスタジオに馳けっけ、撮影を見学していた。そこで最も刺激を受けたのがミュージカルのダンス・シーンで、50年代のハリウッド華やかなりし頃の最高のミュージカル・スターでもあったシーン・ケリー、シド・チャリシー、フレッド・アステアたちから手ほどきを受けたというから凄い。父ミネリがミュージカルの多くの傑作を残している人だけに、この幼児体験と共に母の素質がそのままプラスされたライザは、大きな可能性を秘めたスターとして現在あるのもうなずける話である。この頃は他にレスリー・ギャロン、ミッチー・ゲイナー、ペティ・ハットン、ハワード・キール、デヴィ・レイノルズなどが活躍した頃であり、オードリー・ヘップバーンやマリリン・モンローなどが、新人としてハリウッドの銀幕に登場した時でもある。ジュディがその後、マネジャーだったシド・ラフトと再婚すると共に、ライザの苦労がはじまったのだ。ハイスクールを転々としたのち、ジュディのアル中が始まるのだが、たび重なる自殺未遂を守るだけで精いっぱいの生活を続けて行くのだ。
 父ミネリの語るところによれば、ライザはジュディの鎮静剤だった。ジュディはとても子供っぼかったし、ライザはとても大人っぼかった。母娘の関係が逆転していたね」と。このことはジュディとライザのプライヴェートな面としてでなく、スクリーンにみる2人の存在感にも充分にうかがえることである。例えば歌う時、共に思い切りぶつける感情の高さの中にも、ジュディの滅茶苦茶にこわれてしまいそうな唱法に対し、ライザの方には優しさと、その大きな説得力を感じてしまうのだ。ジュディが、令身を投げうって歌いきるというスタイルなのに対し、ライザには同じ絶叫型であっても、人生の体験がナマナマしく生きているという、むしろエディット・ピアフ型に近いものを感じるのだ。
 事実このアルバムにおけるパリ・オランピアの評価では「アメリカのピアフ」という賞讃の言葉を受けている。母のため苦労したせいもあって、並みの人間より大人っぽくなってしまったということは、致し方のないことでもあるが、それがまた彼女の魅力になっている点も見逃せない。
 ライザは16才の時、ニューヨークに出て、そこでオフ・ブロードウェイ・ミュージカルの「Be St. Foot Forward」のキャストに選ばれ、チャンスをつかむことに努力するのだが、かいあって「Flora The red Menace」というミュージカルの主役フローラを演ずることになる。このミュージカルは批評家にさんざん酷評を受けたが、ここでもまた今回のタイム誌と同じく、ライザに関しては絶讃するという型で、その年1965年度のトニー賞で最優秀ミュージカル女優賞を獲得する結果になった。このトニー賞史上、最年少受賞者であったということもまた、母ジュディのアカデミー特別子役賞と並んで、彼女の才能を知るには充分なできごとであろう。
 その後、ナイト・クラブの仕事をしながら、ライザは少しずつ人気を得て、やがてスター街道をまっしぐら、というケースで成長して行くのである。 1964年ロンドンのパラディアムで開いたジュディとライザの母娘共演ジョイント・コンサートではライザの方に人気が集中し、ジュディがコンサートのフィナーレに、ライザをステージから追いやってしまうという、とんだ嫉妬ぶりを発揮している。これもジュディのスターとしての意識の強さがさせたものだろうが、娘でさえ許さないというジュディの女優精神には、何やら狂気的なものさえ感じると共に、みずから破滅に導びかれて行ったジュディの末路が悲しく迫ってくるのだ。
 現在彼女はナイトクラブの芸人としては、世界でも屈指のアーティストであり、高級ナイト・クラブを満席にできる数少ないタレントである。自他共に認める一流の実力者になっているようだ。ここでまたまた、ジュディとの血の連がりの話になってしまうのだが、ジュディが結婚運に恵まれなかったのに似て、ライザもまた数多くの男性とのロマンスを絶やさないようにできているらしい。オーストラリア生まれのシンガー・ソング・ライターであるピーター・アレンとの4年間の結婚生活をはじめ、ギタリストのレックス・クレーマー、そしてルシル・ポールの息子、デジ・アーネスト Jr.という、ライザより6つ年下の青年とのロマンスが噂されていた。ライザはまだ若い七、そしてジュディとは異なり、かなり大人であることから、ジュディのような結果になるとはよもや思えないが、それにしても母親と、芸の点ばかりか、私生活の面にまでその面影を残しているということが奇妙で、また興味を抱かせるのだ。かっては数多くの神話をかかえていたハリウッドの中で、公私共に華かさを振りまくスター誕生といえみのではないだろうか。まあざっとこんなところがライ・ザ・ミネリのプロフィルであるが、短い年月で数多ぐの体験を踏んできた彼女の歌には、確実にその香りがある。
 先に書いた彼女が正統派云々は、決して古くさいということではなく、変な個性やテクこツクなどの小細工にとらわれず、真TE面からぶっかってくるという意味である。今まで発売されたアルバムだって、スロー・バラードもあればロックもある。またソウルの要素を持ったものもある、という広いレパートリーでわれわれを魅了してしまうのだ。彼女の中には過去の暗さなど、みじんもない。映画「くちづけ」の明かるいのびのびした女学生役も、「キャバレー」にみるわびしいショウ・ダンサーも、まるでライザ・ミネリの素地そのままみたいである。両面に現われる彼女を観ているだけで、躍動感を感じてしまうのだ。ピチピチしたその肢体から発散される色気、歯ぎれのいい台詞、すべてがリズムにあふれ、彼女の存在がそのままミュージカルになってしまうようだ。
 このアルバムのオランピア劇場のショウの時、それを祝うパーティーには、ブラジルの誇るシュール・リアリズムの世界的画家サルバドーレ・ダリや、パリのファッション・デザイナー、サン・ローラン、あるいはエリザベス・テイラー、リチャード・バートン夫妻という、そうそうたるメンバーが集まったとかきく。そこいらの七光族には真似することのできない偉大さがライザにそなわっているからこそ、実現できるのだろう。このアルバムにおける曲についての説明は、一切しない。聴けば判ることである。ここには26才の人生が歌われている。アルバムを通しての感動だけでいい。ジュディとの比較も必要のないことだ。そこにあるのは間違いなくライザ・ミネリ自身なのだから、そして何回も何回も聴きなおしてみるがいい。〔伊藤勝男〕

 

現在の富士山です。午後から天気が下り坂になるようです。

 


LPレコードの紹介 (No.032) EDITH PIAF DISQUE D'OR 1983

2016年06月27日 | LPレコード紹介

 

ちょっと手抜きのレコード紹介です。昨日のアズナヴールのレコード紹介で、タイピングに疲れましたので、これなら楽ということで、全部スキャンでやっちゃおう。手抜きというのは本当に楽でいいが、これじゃダメじゃん。しかも、レコードの帯がちょっと曲がり、文字は読めるのかなあ。

まぁ、この紹介方法ならかなりピッチが上がる。(手抜きを覚えた源太郎でした)

Macの方なら、ディスクトップにコピーして拡大して読んでください。