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「じぇんごたれ」遠野徒然草

がんばろう岩手!

屋号と方言

2005-04-13 21:16:34 | 歴史・民俗
我家の屋号は「宮洞・みやほら」といいます。宮洞と呼称されていた土地に家があったからということになっておりますが、屋号の多くは地名の他、先祖の名(その家を興した人、著名な人物)、先祖の職業、家の近くの環境(存在した物、方位等)からつけられたものが多い。
人物名や職業から付けられた屋号では語尾に「どん」が付くものが一般的でもある。
例「三左衛門どん・さんざえいもんどん」・・まさに人物名からきている屋号でもあるが、何故か「さんざえいもんどん」とは発音しない「さんじぇもど」これで通用する。
我家と縁戚に「判右衛門どん」という旧家があるが「はんうえもんどん」が「はんにうもど」少し字句にするとか難しい表現になりますが、これで通じる。

方言まじりで、よく耳にした我家の噂・・
「みやほらえの、えなっこ、なぬかしぇでらべっ、いっつもえさいっども、しょんぼうしょ、やめだべが」・・・。
訳・・「宮洞家の若い者(息子)、何稼いでいるのか(仕事)、いつも家にいるけど、消防署、辞めたのか」
私が若い頃、よく近所で言われていたとされる噂です。仕事がら非番というのがあって、昼日中から何処にもいかず家で休んでいたり、平日に車を乗り回している姿が頻繁に見受けられたので、近所の方々が、仕事を辞めたか首になって何も仕事にもつかず遊んでいると噂されたのでした。

屋号は現在でも廃れず、じぇんご(在郷)で使われている呼名です。ただその地区内で通じる事柄で、他地域に関しては余程の旧家、名士の家でなければ、他地区の方々にはわからない、また私の年代前後まではなんとか屋号でいわれても見当がつきますが、若い世代では、なかなか通じない場面もあると思います。

画像は我家の屋根・・・屋号の宮洞と家紋(丸に違い鷹羽)が表示されている。
じぇんごの旧家、瓦屋根のお宅にはよく見られる光景ですが、ちなみに我家は他家に比べると家も小さく、財産の少ない庶民の家です。
新築する際、亡き親父がどうしても屋号と家紋は付けるといって効かなかった経緯があります。
それだけ自分の家の屋号、家の歴史を重んじていたという証拠でもあります。
コメント (7)
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