見もの・読みもの日記

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2018年8月@関西:京博・明治古都館特別公開、他

2018-08-28 22:28:30 | 行ったもの(美術館・見仏)
■京都国立博物館・明治古都館特別公開(2018年8月25日)

 大和文華館と奈良博を見たあと、もう少し奈良でゆっくりしたかったのだが、ちょうどこの「明治古都館特別公開」というイベントがあると分かったので京都にトンボ返りした。公開は16時~17時の間で、15時半から「平成知新館グランドロビーにて整理券を配布」という告知だったので、遅れないよう急いだ。そうしたら「整理券の配布はありません。直接現地においでください」の貼り紙。まあそりゃ、そんなに物好きはつめかけないよな、と苦笑。空いた30分間は館内のカフェで一服した。

 公開は、入ってすぐのエントランスホール(展覧会の物販をやっていたところ)とその奥の大きな中央ホールの2部屋。それぞれ京博の職員の方がパネルなどを使って、建築の様式や沿革について解説してくれた。



 いろんな展覧会の記憶がよみがえって懐かしい。『鳥獣戯画』もこのホールで見たし、仏像もたくさん見た。設計は奈良博本館や東博表慶館と同じで片山東熊。ギリシア風の列柱など古典主義を感じさせる。



 その一方、この椅子はアールデコ様式で昭和初期の遺産なのだそうだ。



 両翼の展示室は非公開。扉の隙間からちらりと見えた室内は、展示ケースが片づけられ、ガランとしていた。



 職員の方は、早くこの建物の公開を再開したいと思っているが、なかなか許可が下りないと悔しそうに話していた。「みなさん、菅官房長官に手紙を書いてください」とも。



 公開が終わった夕暮れの明治古都館。この建物は、季節と天候でさまざまに表情が変わる。夕日に染まる赤レンガは、私の好きな風景のひとつ。

■特集展示『百萬遍知恩寺の名宝』(2018年8月7日~9月9日)

 展示は常設展示と特集展示の混合。2階は全てこの特集展示だった。法然上人を開祖とする百万遍知恩寺に伝わる寺宝の数々を展示。仏像や工芸もあるが、文書と絵画が大半である。高麗版や明版の経文(木版印刷)もおもしろかった。絵画では高麗時代の『阿弥陀三尊像』、鎌倉時代の『十体阿弥陀象』が印象的だった。顔輝筆『蝦蟇鉄拐図』双福も好きな作品。

■特集展示『謎とき美術!最初の一歩』(2018年7月21日~9月2日)

 1階の奥の展示室で開催されていた特集展示。単庵智伝筆『龍虎図屏風』のような名品がさりげなく出ている。「お子さまや海外からお越しの方など、初めて日本美術にふれる方におすすめ」がコンセプトで、簡単なクイズが多言語で用意してあり、中国語の「龍虎」の説明などを読むとけっこう面白かった。

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