○浦沢直樹、手塚治虫『Pluto(プルートゥ)』第7巻 小学館 2009.3
第6巻のロボット刑事ゲジヒトに続き、この巻は、光子エネルギーロボットのエプシロンの「死」を描く。これで物語冒頭で紹介された「地上最強」のロボットたちは全て退場してしまった。いよいよ「姿」を現したプルートゥと、仲間たちの「意識」を受け継ぎ、目覚めたアトムの最後の戦いが始まる。次の第8巻完結が予定されている。ここまで、長くて暗い物語だったという印象が強いが、果たして最終巻でその印象は変わるのだろうか?
本編では、目覚めかけたアトムが垣間見る「ボラー」の正体が絵になっているが、砂嵐に浮かぶ前かがみの巨人の姿、ああ、ゴヤの絵だ、と反射的に思った。でも画集を引っ張り出して、いちばん有名な『巨人』の絵を見ると、あまり似ていないんだな。ゴヤには、ほかにも巨人を描いた絵が何点かあって(月光の下に座り込んだ孤独な巨人、棍棒を持って殴り合う2人の巨人など)それらのイメージが私の中で輻輳しているのかもしれない。
第6巻のロボット刑事ゲジヒトに続き、この巻は、光子エネルギーロボットのエプシロンの「死」を描く。これで物語冒頭で紹介された「地上最強」のロボットたちは全て退場してしまった。いよいよ「姿」を現したプルートゥと、仲間たちの「意識」を受け継ぎ、目覚めたアトムの最後の戦いが始まる。次の第8巻完結が予定されている。ここまで、長くて暗い物語だったという印象が強いが、果たして最終巻でその印象は変わるのだろうか?
本編では、目覚めかけたアトムが垣間見る「ボラー」の正体が絵になっているが、砂嵐に浮かぶ前かがみの巨人の姿、ああ、ゴヤの絵だ、と反射的に思った。でも画集を引っ張り出して、いちばん有名な『巨人』の絵を見ると、あまり似ていないんだな。ゴヤには、ほかにも巨人を描いた絵が何点かあって(月光の下に座り込んだ孤独な巨人、棍棒を持って殴り合う2人の巨人など)それらのイメージが私の中で輻輳しているのかもしれない。