「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

真夏の騒動記~エースの酷使を避けよう~

2022年07月14日 | オーディオ談義

このところスピーカーは専ら「AXIOM80」を使っている。とにかく、暑い時期は爽やかで涼しい音がよろしい(笑)。

で、このSPにもっとも相性がいいのが「071アンプ」。能力自体は別ですよ!



毎日、図書館と運動ジムに行く時間を除いてスイッチを入れっぱなしになるが、時間にすると1日当たり12時間前後にもなろうか。何しろ本を読むときも鳴らしっぱなしなんだから。

となると、鳴らせば鳴らすほど音がこなれてくるSPと違って、真空管も含めてアンプは所詮「消耗品」なので寿命が心配になってくる。

それにどんなに「気に入った音」であろうと、たまには違う音も聴きたくなる(笑)。さらにはアンプ類はときどき電気を通してやらないと目覚めが遅くなって故障の一因にもなる。

いろいろ理屈をこねまわしながら、結局二番目候補というか「準エース」の出番となった。



同じ「71A系」のアンプだが、右側がエース、そして左側が今回「俎上」の準エース。両方ともオーディオ仲間の「N」さん(大分市)から3か月ほど前に改造してもらったものだ。

両者の違いは、「前段管」、「出力管」、「整流管」と「回路」になるが、やはり実際に音を出してみると、言葉では表現できないほどの微妙な差になるものの、やはり違う。

どうも、(準エースが)しっくりこないのでジタバタ騒動してみた。

まずは整流管(交流を直流に代える役目)を「80S」(BRIMAR)から「OKーX213」(ナス管メッシュプレート)に交換したところガラッと変わった。

これまで耳に馴染んできた「エース」の音により近づいた感じがする。

あえて述べれば「80S」は性能が良すぎて洗いざらい白日の下にさらけ出す感じだが、「OK・・」は奥ゆかしさがあって全体的に上品な雰囲気が漂ってくる。明らかにこちらの方が「色気」があって好みだなあ(笑)。

次に前段管の差し替えに移った。

候補は「AC/HL」(英国マツダ:初期版)と「MHL-4」(英国オスラム)の一騎打ちだ。前者は「μ(ミュー)=増幅率」が「30前後」で後者は「20前後」とかなり違う。

「μ」の違いによって球の内部抵抗が変わってくる。「μ」が高いほど内部抵抗が高くなるそうだ。

こういう時は古典管の泰山北斗「北国の真空管博士」に相談するに限る。

「AC/HLとMHL-4のどちらを使うか迷ってます。基本的な話ですが、同じような音の場合、内部抵抗が低い球を使った方がいいんでしょうかね」

「一般的にはμが低い、つまり内部抵抗の低い球は落ち着きがあってやや音の重心が低くなります。その一方内部抵抗の高い球は軽快な音を出す傾向にありますが、いざ単独の評価となると難しいですね。要は適材適所ということです。たとえば有名な300BやPX25などはμの低い前段管を使わないと本来の音が出ませんからね」

専門用語が多くて、たとえばGmなどの「三定数」を持ち出されて自分には理解しずらかったが、わかりやすく要約すると以上のとおり。

残るは「出力管」の「71A」だが、何しろ天下の「レイセオン」のボックスプレートだから能力に疑問を差し挟むと天罰が下りそうなのでこればかりは不変といこう(笑)。

で、結局は実際に聴いてみてどれが好みか、自分の耳の判断に委ねることにした。



これが最終形で、前段管には「MHL-4」、出力管は「71A」(レイセオン)、整流管は「OK-X213」に落ち着いた。

仮にエースが「100点」だとすると「95点」ぐらいにはなったかな~。

とりあえず、「真夏の騒動記」はこれにて一件落着(笑)。



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