「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

あのとき、私は狂っていたとしか思えません

2019年05月09日 | オーディオ談義

12年この方コツコツと続けているブログだが、その余波としてメル友さんとの交流も愉しみの一つになっている。

その中でもひときわ情報通の「I」さん(東海地方)から先日メールをいただいた。

「アンプの交換により音が良くなったと思っていましたが、しばらくしてから元のアンプに戻したところ、そちらの方がずっと良かったので、2週間前、私は狂っていたとしか思えません(涙)」との趣旨だった。

「私は狂っていたとしか思えません」の表現に思わず膝を打った。まさに自分の状況にピッタリの言葉なので「ぜひこの表現を使わせてください。」とお願いしたほどだった。

それでは、なぜ「狂っていた」のかその経緯を述べてみよう。

去る5日(日)のこと、およそ1か月ぶりに近くのオーディオ仲間に来てもらった。

例によってウェストミンスター(改)を聴きながら二人して「ゴージャスな音ですねえ」と悦に入り何ら音質に不満は覚えなかったものの、突然に何だか無性にJBLの音が聴きたくなったのである。

もう魔がさしたとしか言いようがないほどの出来心だった(笑)。

仲間がいるときの方が心強いので急遽「AXIOM80」を入れ替えてJBL「175ドライバー」を登板させた。およそ2か月ぶりくらいになるのかなあ。

   

ご覧のとおりSPコードを入れ替えるだけなので実に簡単。5分くらいで両チャンネルとも交換終了。能率がメチャ高い(108db)ので、ネットワーク付随のアッテネーターのボリュームを大幅に落とした。

これでジャズの「枯葉」を聴いてみると二人ともびっくらこいてしまった(笑)。

実にアルトサックスが逞しくてふてぶてしい鳴り方をするのである。ジャズはこう来なくっちゃねえ。

「弦楽器の方は流石にAXIOM80の再生力には及びませんが管楽器となるとJBLの独壇場ですよ。何よりも音に元気がありますね」と、うれしい悲鳴。

やっぱりJBLは捨て難い(笑)。(ただしクラシックの再生にはひと工夫要りそうだ。実は腹案があるがそれは後日に)

「先日、北海道から試聴にお見えになったそうですが、ジャズがお好きとのことだったのでこのシステムで聴かせてあげればよかったですね」と、仲間。

そうなんです!

「JBLを外したあのとき、自分は狂っていたとしか思えません(涙)」(笑)。

この種の大切な試聴会ではいつも後になって後悔することが必ず出てくるのはいったいどうしてなんだろう。

とはいいながら、実は「175ドライバー」が本領を発揮したことについて思い当たる節が二点くらいあるのである。

☆ ネットワークの違い

廃嫡した当時はJBLのネットワーク「LX-80」を使っていたがクロスオーバーが800ヘルツだった。今回はテクニクスのネットワークを使っており、クロスオーバーが1200ヘルツで、やはり400ヘルツの負荷の差は大きかったようだ。

あのときはこういうスカッと爽やかで伸び伸びとしたJBLの鳴りっぷりではなかった。

それに、今でも名器とされているJBLの「ランサー101」にも175ドライバーが使われているが、そのクロスオーバーはやはり1200ヘルツなのである。

そして(クロス1200ヘルツで鳴らしたときは)ツィーター「075」の必要性を感じないのも不思議。

もう一つの思い当たる節とは、

☆ 人間には躁気質と鬱気質が周期的に訪れる

「これまで見た中で首尾一貫した人は誰一人としていなかった」-サマセット・モームの結論であるー(「サミング・アップ」岩波文庫)

どうも人間には「躁気質」と「鬱気質」が同居しているらしい。これらが大なり小なり同一の人間に交互に周期的に訪れるというのだ。いわば「気分の波」ですね。

周知のとおり「音楽&オーディオ」は理屈の世界ではなくて感性の世界だからその影響をもろに受けてしまうのは自明の理でしょう。

たとえば我が身を振り返ってみると「鬱気質」が優っているときには「グッドマン系」の出番となり「躁気質」が優位のときはJBLが登場してくる傾向にあるようだ。

前者のまるで「いぶし銀」のような鈍い光沢というか、とても一筋縄ではいかない「陰にこもったような音」、その一方、後者のあっけらかんとして澄み切った青空のような屈託のない開放的な音はまさに好対照である。

もちろんどちらがいいとも悪いともいえず、その時の本人の気分に合うかどうかだけの話である。

長く同じ音を聴いているとそのうち鼻についてくるのも、「躁気質」と「鬱気質」の周期的な変化で説明がつくのかもしれない。

とはまあ自分の勝手な推論に過ぎませんが皆様はどう思われますかね(笑)。

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