「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

二兎を追うもの一兎を得ず

2017年03月14日 | オーディオ談義

我が家のオーディオルームの広さは5m×6mだから30㎡となる。日本間でいえば15畳といったところで、あと2倍ほどあれば言うことなしだが贅沢は言えない。

音響効果における部屋の広さの重要性は周知のとおりだが、スピーカーを1系統(1ペア)置くだけならこれでもいいのだが、3系統のスピーカーを駆動するともなるとちょっと手狭になる印象は拭えない。

となるとどうしても、部屋のレイアウトにおいて二者択一の選択を迫られる。

 すべてのスピーカーをそこそこの音で鳴らす配置にする

 思い入れの強いスピーカーを際ただせるため、片方のスピーカーを部屋の片隅に追いやる。

それもこれも「AXIOM80+サブウーファー」がなかなかの仕上がりなので「一強」態勢にしようと思ったことがことの発端だった。

そういうわけで今回は2を選択した。「二兎を追うもの一兎を得ず」だからねえ(笑)。

作業時間はものの1時間もかからなかった。

           

ご覧のとおりタンノイのウェストミンスターを片隅に追いやったわけだが、やはり気になるのはどのくらい音が劣化したんだろう?一番付き合いが長くて大切な長男を不憫な目に合わせたようで申し訳ない気持ちも当然ある(笑)。

恐る恐る鳴らしてみたところ、なかなかいけるじゃない!

そもそもタンノイのかってのフラッグシップモデル「オートグラフ」は部屋の片隅に置くような形状になっているし、その後継機種ともいえる「ウェストミンスター」も部屋の片隅に置いても十分聴けるように設計されているのかもしれない。

長大なバックロードホーンを有しているせいかスピーカー自体で奥行き感などの音響効果をあまり部屋の力を借りずに表現できるところがこのスピーカーのメリットだろう。たとえば比較的狭い部屋で鳴らしてあるオートグラフを何度も聴いたことがあるがあまり違和感はなかった。

とは言いながら、もっと前に出した方がいいことは自明の理なので、これもおそらく自分にとって都合のいいように「脳が何かと言い訳をした」結果だろう(笑)。

なお、この際、興味深い現象があったので紹介しておこう。

些細な変化でも聞き逃すものかとウェストミンスターを身構えて試聴していたところ左側のスピーカーから出てくる音が右側よりも小さいのだ。おかしいなあ、まずアンプの真空管の劣化を疑った。しかし、前段管、出力管を左右入れ替えても異常なし。いよいよ、おかしいなあ。

そしてやっと分った。左側のディヴァイデイング・ネットワーク(テクニクス製)を「降圧電源」(200V → 100V:デジタル機器用)のすぐ近くに置いていたせいで磁界の影響をモロに受けていたのだ!

          

画面右側奥の黒い塊がその「降圧電源」で、手前が「ディヴァイディング・ネットワーク」。これに使ってあるコイルに降圧電源の強力な磁界がモロに作用したようだ。

オーディオに付きものの「磁界」と「振動」はまったく目に見えることがないので始末に悪いが、前者の場合にはとにかく相互の距離を離すに限る。すると、すぐに左側チャンネルが正常の音量に戻った。


ああ、良かった!

最後に、実はこのレイアウトの変更でスペースに余裕が出来て再び「AXIOM150マークⅡ」(グッドマン:口径30センチ)が見事に蘇ってくれた。後日その顛末を記載するとしよう。


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