赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

『君だけのシネマ』高田由紀子

2018-07-22 10:30:51 | その他
御嶽海、優勝おめでとう。長野県がきっと喜んでいます!

さて、高田由紀子さんが三冊目になる新刊をだされました。『君だけのシネマ』です。



読み応えある、心に響く物語りでした。シネマ愛が伝わってきます。作者もきっと映画がお好きなのでしょう。
まず、わたしの好きな映画、ベストツーが、『スタンド・バイ・ミー』と『ニューシネマパラダイス』なのですが、この作品は、一番いいところ、もりあがるところにその『ニューシネマパラダイス』が使われています。これは、この映画を愛するものとしては、まいった!と思わずにはいられません。

また、高田さんは佐渡のご出身。今回は佐渡島にできた映画館が舞台になっているのですが、わたしは高田さんが参考にされた佐渡の映画館のことを知っていました。二年前にだした『夢は牛のお医者さん』という作品。その原作映画のフェイスブックに、佐渡のガシマシネマのことが何度もでてきます。そこで、映画を上映したとかいろいろ。そのフェイスブック、見てください。https://www.facebook.com/yumeushi 佐渡の映画館で上映したことが書いてあります。だから、どんな映画館なんだろうと、なんども想像をしたのです。映画館というわたしのイメージとはほど遠い、小さな手作りのものです。けど、そこがいいのです。今回の作品にもそのあたりのことがよく書かれています。ただ、高田さんは、参考にされたということで、ノンフィクションではないようです。

また、フェイスブックをくっていくと、十日町のシネマパラダイスが閉館になったことも書かれています。このシネマパラダイスという名前、それも、映画『ニューシネマパラダイス』からとったそうです。いい映画作品がこうやって人々の心を揺り動かしていくってすごいですよね。そして、映画館がなくなっていまうというのも、スマホで映画が見られる時代の弊害みたいなものを感じてしまいます。

『夢、牛』を書くのでわたしは高田の世界館というところも取材で訪れました。古い小さな映画館でした。新しいシネコンとはてざわりが違うところ。でも、厳選したいい映画をやっていました。そういう空気、雰囲気、土地柄なども思いだしました。地方は地元の人を大切にします。そういうよさも、感じられました。

今回の作品、作者、高田由紀子が、前二作とはまた、ぜんぜん、別の手さわりをみせています。YAだからでしょうか。わたしは作家として書いていくんだという強い意志のようなものを感じました。

また、佐渡という舞台もうまくつかっています。高田さんはふるさとがあって、いいなっと思いました。佐渡にいって、ガシマシネマをたずねたいと思いました。佐渡、行ったことがないのです。

『君だけのシネマ』は、中学二年生の主人公の過干渉の母とのかかわりや、自分の居場所さがしなどが太いテーマ。これも迫力あるタッチで書かれていて、胸をうちます。わたしにも重なるところがありました。

でもやはり、シネマ愛がいいですね。『人生フルーツ』『想像と神秘のサグラダ・ファミリア』、どちらも、ネット動画で宣伝広告を見れます。本編も見たくなりました。
ぜひ、手にとってください。

話は変わって、昨日は児文協のがっぴょうけんがありました。
ですが、わたしは、何年もいってなかった、大学の同級生の会に行ってきました。同級生だから、そろって還暦です。
場所は新宿歌舞伎町のイタリアン


ひさびさ、行ったら、ゴジラロードというのができてました。

ビルの上からゴジラが

デザートたっぷりのコース。

食べれないよといいつつ、みんなおしゃべりしながら、食べてしまいました。