赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

紙の月・角田光代

2014-02-06 09:25:58 | 日記
話題のNHKドラマ『紙の月』が終わりました。原田知世が一億円横領して若い男に貢ぐ女を熱演。
せつなくて、悲しくて、でも、心に残るドラマでした。
お金に振り回される三人の女がでてきます。
ひとりは、横領して男にみつぐ。不倫をする。
ひとりは、極度の節約をする。娘と夫にうとまれていく。夫が浮気
ひとりは、買い物依存症で離婚
どの人も、心の底に淋しさという闇をかかえています。

気になって原作を買いました。読み始めたら、おもしろくてとまらない。
紙の月、ペーパームーンは、偽物という意味なのでしょうか、空虚という意味なのでしょうか。
読み進めていきたいと思います。
表紙、人間がひとりもいないのに、妙に明るい風景が、かえってこの作品にぴったり。
暗いトーンの表紙にしなかった装丁家の人のセンスが光ると思いました。

『八月の蝉』もそうですが、角田光代の中には、立派な人、ものすごく頑張る人はでてきません。
といって、まったくの悪人もでてきません。
心の闇が、その人をちょっとした犯罪のほうにおしやっていく、その心の揺れが丁寧に描かれています。


さて、我が家の梅はそろそろ五分咲き。

講演会がある土曜日は雪の予報。(>_<)
人が集まるのでしょうか。でも、集まった人の中で、楽しくやりたいです。