日本国憲法公布から75年、長いようで短い。
その前の明治維新からの77年は、専制政治であり、戦争の時代であった。
封建領主から明治維新によって近代国家に変わったのだが、お手本が君主国家のプロイセン国家(ドイツ)であった。
大日本帝国憲法の主権者は国民ではない。国民は赤子(せきし)であった。当然、民主主義は非常に弱く、人権はないともいえる社会であった。
25歳以上の男性のみの普通選挙権は1925年からだ。女性には選挙権がないどころか、政治からも排除されていた。
この時代から日本共産党は、主権在民、自由と民主主義を主張し、「男女普通選挙権」「戦争反対」を訴えていた。
これが「国体」を変えるものとして死刑を含む治安維持法によって弾圧されていた。
戦後、日本国憲法が誕生した。
主権在民、基本的人権の尊重、そして戦争放棄だ。
日本共産党の主張の多くが実現した。
75年、主権在民、基本的人権は定着してきた。しかし戦争放棄の立場が、危険にさらされてきている。
安倍政権による憲法違反の「集団的自衛権」の容認だ。
一片の閣議決定で容認され、安保法制(戦争法)、秘密保護法、共謀罪、土地規正法など、どんどん戦前に逆もどりしている。いわゆる「戦争できる日本」にだ。
その「仕上げ」が憲法改正だ!
選挙後、自民党、公明党、維新で衆議院は3分の2の議席を超えた。国民投票に必要な議席数だ。
そして今、維新が来夏の参院選で、憲法改正の国民投票を提案した。
いよいよ日本国憲法も正念場を迎えている。
2015年9月19日に強行採決された憲法違反の「安保法制」。
これよって生まれた「市民と野党共闘」であった。
あれから6年、いくつもの攻撃や危機を乗り越えて今に至っている。
議席は後退したとはいえ、「市民と野党共闘」は大きく前進している。
すでに焦点は来年の参院選に移っている。
平和、人権・・・二度と戦争をしない平和国家日本に引き戻すために。
戦争のない75年をさらに続けるために。
日本国憲法9条を守る。いや、9条を生かすたたかいはさらに続く。