昨日は「税」における「共謀罪」の恐ろし
さを書いたが、内心の自由、人の心を取り
締まる恐ろしさは戦前にさんざん経験して
きたのではなかったか。
治安維持法と特高警察を再現させてはなら
ない。
しかし、権力の中枢には特高警察の流れが
居座っているのでは。
この本を読むと公職追放された特高警察の
ほとんどが復活し、国家の中心を占めてき
たことがよくわかる。
柳河瀬 精 著、2005年
治安維持法で逮捕され拷問で虐殺されたり
獄死した人が194人、獄中で病死した人が
1503人、逮捕投獄された人は数十万人。
宗教者も数多く投獄された。
こうした犯罪を行った特高官僚が、戦後に
続々と復活し、警察の中心に居座り続けた。
新しい憲法、新しい警察法のもとで、脈々
と「思想警察」の流れを持ち続け、次の警
察官僚の世代に引き継いできたのではない
か。戦後の「民主警察」が大きく歪められ
てきた原因ではないか。
安倍首相は、個人情報をはじめ、あらゆる
情報が集中するこうした警察出身官僚を側
近に置いており、保身に使っている。
マスコミに情報をリークしたり、犯罪を公
然と握りつぶしたのではないか、という批
判がまきおこっている。
(官邸のアイヒマンなどとも呼ばれている)
公正、公平であるべきものを「私物化」し
ているという批判がわき起こっている。
政治の「私物化」は、まさに「腐敗」その
ものだ。
それを力で抑えようとするのが「共謀罪」
法案である。
何百万人の命を失った戦争から、勝ち取っ
た日本国憲法。内心の自由をはじめとした
人間の自由を奪わせてはならない。
「共謀罪」法案を廃案に!