北海道の酪農家の減少が止まらない。
先日、厚岸町にお伺いした時、昨年は12年ぶりに新規就農が生まれた。
今年は、さらに2戸の可能性がでてきたと、うれしい報告があった。
「12年ぶり」という言葉に象徴されるように、北海道の酪農家の離脱・
減少が止まらない。
2010年195戸、11年255戸、12年228戸、13年223戸、14年220戸、
13年の内訳は、高齢化・後継者なしが79戸、将来への不安が21戸、負債
19戸、事故・病気28戸、経営転換62となっている。
ほとんどが酪農としての経営が成り立たないということ。そのため展望も
なく辞める人も多い。TPPも視野に入っているのではないか。
米の価格暴落もすさまじい。
第2次安倍政権が出来たころには、1万6千円(60㌔)だったのが、今は
11,038円。なんと5千円近くも暴落している。安倍政権の過剰米放置な
ど「無策」につきる。
稲作農家の時給は456円となっている。最低賃金の半分ではないか。
漁労収入は?
沿岸での漁船漁業を営む漁民の13年の漁労所得は、前年より15万円減少
で190万円となった。
漁業を営む経営体は、5年間で18%も減少。
2015水産白書は、漁労収入が減り、燃料高騰で大きな負担となっている
と指摘している。これも安倍政権の「円安」政策によって漁業経営に拍
車をかけている。
安倍首相が、安保法制(戦争法案)にかまけているあいだに、ロシアの
攻勢で、北洋サケ・マス漁が壊滅寸前となっている。とりわけ根室経済
への打撃は計り知れない。
これまた「外交なき安倍政権」を地で行くようだ。
日本で唯一残された坑内掘り炭鉱も、消滅戦前だったが、地域のガンバ
リで持ちこたえている。火力発電も生き残りの重要なファクターだ。
国のエネルギー政策の転換にむけて、ガンバルしかない。
第1次産業が、長い長い政策で衰退の一途をたどっている。
とりわけ「新自由主義」が暴風雨のごとく席巻している。
安倍政権によるTPPは一気に止めをさしかねない。しかし、釧路郊外を
走ると安倍首相のポスターが目立つ。私は酪農家が「皮肉」をこめて掲
示しているようにしか見えない。
食料は国の安全保障の土台でもある。
軍事力こそ国民の命を守るという安倍首相は、肝心の国民の安全保障
が目に入らない。
国会を3ヶ月も延長して、「戦争法案」を何が何でも通そうとしてい
る安倍首相には、地方の、北海道の基幹産業であり、命の安全保障が
まったく見えていない。
安倍内閣の支持率が40%を割った。とりわけ女性の支持率が8%落ち
込み34%に。(朝日調査)
安倍首相がテレビに映るとチャンネルを変えるという女性の声をよく
聞く。
ようやく「メッキ」が剥がれてきた。
もうひと押しだ。