今回の議題の2、「淀川水系イタセンパラ保全市民ネットワーク」の設立
について。
大阪府環境農林水産総合研究所の水生生物センターの辻野部長より報告
天然記念物であるイタセンパラが淀川から消えつつあるのを何とか防ごうとの思いから、この度「淀川水系イタセンパラ保全市民ネットワーク」が設立されました。
天然記念物、イタセンパラとは
コイ科タナゴ亜科に属する淡水魚で、琵琶湖・淀川水系(但し、琵琶湖そのものを除く)、濃尾平野・富山平野に分布しています。
昭和49年に天然記念物、(文化庁・文化財保護法)に、平成7年に国内稀少野生動植物種(環境省、種の保存法)に指定されました。
大阪府内では淀川のワンドに生息しており、その可憐な姿などから
“淀川のシンボルフイッシュ”とされています。
しかし近年激変して絶滅の危機に瀕しており
環境省レッドリスト絶滅危惧ⅠA類、大阪府レッドリスト絶滅危惧Ⅰ類に指定されています。
イタセンパラの稚魚が、平成18年以降淀川で未発見で、淀川において、絶滅の可能性が極めて高くなっている。
そのためにこのままにしておくと、忘れ去られてしまうとの危機感があり、
野生復帰(親魚の放流)、水生生物センターで46年から保存しているイタセンパラを、平成21年に比較的外来魚が少ないイシガイの多い水域に放流。
一定の成果を上げる事が出来たので平成23年度も実施。
最終目標は、イタセンパラの聖地である城北ワンドでの、イタセンパラの野生復帰が目標です。