「ベェスケ」は「スキベェ」に改名だ
先日、香川県のある魚港で、「珍魚」が水揚げ去れたと聞いて駆け付けたTVのリポーター嬢、魚を見るなり「わあ、なに、これ?」と素っ頓狂な声をあげました。
組合長さんが「ベェースケです」と。正体はメーター級の大物アナゴ。そのTVリポーター嬢、真顔で「ベェスケってどういう意味ですか」と。あながちカマトトでもなさそう。でも、さすがは組合長、落ち着いておられました。ド〇ケベェだよ、とストレートに答えたらセクハラか?と「まあ、この野郎という意味でしょうネ」とかわしました。
マアナゴの異名はジンスケ、ヨネズなど全国的に「夜遊び」「好色」に関連する名が多くこれはこの魚が夜行性で、体がズルズルの粘液に被われていることによります。体液が多いのです。「ジンスケ」の名は、昔、性欲の源は腎臓と考えられ、体液が多くセックスの強い男をそのように呼んでいたことに由来します。
「ヨネズ」は読んで字のごとく「夜寝ず」で徹夜で遊び回ることの意。
「ベェスケ」はたとえ話の種(タネ)などを「ネタ」というのと同じ、上下逆さまの反転語で「助平(すけべえ)」の隠語です。
助平、と言えば、夏を彩る「郡上踊り」には、れっきとした「踊り助平」の言葉があります。徹夜で踊り続ける踊り好きの人たちの事ですが、地元ではあれはスケベエじやなく「踊り好き兵衛(スキベエ)」だよ、と。「兵衛」はカップ麺「どん兵衛」同様、愛称とか・・・
ならば香川の大アナゴも「好き兵衛」に改名だ!。
(アナゴ)の幼生はノレソレと称し、春の珍味として左党に珍重されます。=高知県の名産)