呑む気オヤジ/蔵王山麓蓬莱庵便り

蔵王山麓暮らしのオヤジの日記。合唱も映画もドライブも温泉も、たまには俳句も・・・😄

呑む気父さんの読書感想文・その32 「天使の卵」

2006-10-25 | 本の話
天使の卵―エンジェルス・エッグ

集英社

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♪「天使の卵」村山由佳著 集英社文庫

村山由佳は、直木賞を取った「星々の舟」を読んで、とても感動した。
(詳細は「読書感想文・その14」を見てちょうだい!)
その村上さんが、94年にすばる新人賞を受賞した作品だ。

文庫本の解説によると、当時審査員の評価は・・・
「感性はみずみずしい。恋愛小説はこんなものでしょう、と言われればそうかもし
れない」
「(あまりにも凡庸だが)そこがこの作家の或る才能かもしれないのだ。」
「恋愛をあまりに正面切って扱っていられる大技に、ちょっと感慨を持った」etc

まさにその通り!
美大浪人生が、ガールフレンドの姉(10歳近く年上)に一目惚れしてしまう。
なかなか思いは受け入れられないが、あることをきっかけに一気に関係は進展し・・・。
「決して自分の年齢にありがちな、安易に年上に抱く憧れとは違う!」と主人公は言う。
でも主人公はそうではなくても、確かにそういう時期って男にはあるんだな。
まあ相手が年上かどうかは別として、この瑞々しい恋愛感情は懐かしい。
あまりにもありがちなシチュエーションではあるが
いいよねぇ、この世界!

この小説のことは、実は知らなかった。
数日前に同名の映画が公開された。
今回、例のエリカちゃんが出ると言うので興味が沸いたのは事実。
でも映画の主人公は市原隼人と小西真奈美だ。
土曜日に、TVで本作の続編のドラマをやっていた。
でも先に本を読んで、映画を観ないとね!

最初に映画のキャスティングが分かってから本を読むと
どうしても彼らの顔が浮かんでくる。
本を読むとき、これって結構邪魔くさい。
でも今回の二人はぴったりだった。
市原君は、これからいい役者になりそうだ。
小西真奈美もいいよねぇ。

とっつぁんもオバサンも、こういう瑞々しい感情をなくしたら終わりだな。
せめて本や映画の世界ではどっぷり浸かったって、いいじゃないか!


PS)新聞のTV欄で、続編のドラマが「あまりにも“ベタ”だけど、そこに感激」みたいなことを書かれていた。
まさにその通り!その“ベタ”さに☆は4つだね。
コメント (2)
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