十方世界共生山一法寺

自己の世界を建設しよう
 日本のことも世界のことも自分自身のこともみな自己の内のこと。

学道の人は、先づすべからく貧なるべし

2008年10月23日 | 佛教
 独り言に対して、今度は坊ンさんからクレームをいただいた。やはり、二世には二世の悩みがあってののしるなんてとんでもない、同情してほしいということらしい。 しかし、お経でも祖師方の伝記でもののしり迫害にあって得道した話は出てくるが同情されて得道した話はとんと聞かない。

私に対して耳を洗えとのことであるが、むしろ坊ンさん方には眼を洗って次の道元禅師の言葉を噛みしめてもらいたいものである。

 一日僧来って学道之用心(がくどうのようじん)を問ふ次(ついで)に示に云く、学道の人は、先づすべからく貧(ひん)なるべし。財多ければ必ずその志を失ふ。在家学道の者、なお財宝にまとはり、居所を貧り、眷属(けんぞく)に交はれば、直饒(たとい)その志ありと云へども、障道(しょうどう)の縁多し。古来俗人の参ずる多けれども、その中によしと云へども、なほ僧には及ばず。僧は一衣一鉢(いちえいっぱつ)の外(ほか)は財宝を持たず、居所を思はず、衣食を貧らざる間(あいだ)、一向に学道す。是れは分(ぶん)々皆得益(とくやく)有るなり。その故は、貧なるが道に親しきなり。

(道元禅師の『正法眼蔵随聞記』の巻四、第九節の一節)
コメント (1)
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