goo blog サービス終了のお知らせ 

”しんさん”のよもやま話

僕のビジネス感や社会現象に対する意見とかを趣味のヨットやゴルフ等の話を織り交ぜながらよもやま話的に発信します。

しんさんのよもやま話・・・ビジネス編(19)

2006年02月15日 21時34分36秒 | ビジネス

2月15日(水)
今日も暖かい一日でした。来月初めにカニを食べに越前海岸に行く予定だけど、あんまり暖かくなりすぎてしまうとカニの季節感が薄れてしまうかな。
いつも短くしようと思いながら長たらしくなってしまうので、今日こそは短く本質だけを書きます。”顧客サービスを創出するための考え方”がテーマです。今迄のブログの中にも度々顔を出していることですが整理してみました。
 
まず商品とターゲットを明確にします。ターゲットが幅広い時はあえて細分化することがここでは一番重要です。年代・性別・属性等とにかく細分化します。

次に細分化したターゲットごとに、その商品の購入前・購入時・購入後の現状を調査し、できるだけ詳しく書き出してみます。

それが終わったらそれぞれの現状に対して顧客の期待していることを同じように、詳しく書き出して見ます。

最後に両者のギャップを埋めるための解決策又は課題を同様に書き出してみます。
ここまでできれば新たな顧客サービスの候補はすべて出揃うはずです。

あとはこの中からすぐできることとすぐできないことに分けて考えます。すぐできないことに対しては顧客の期待することの本質に対する代替手段を考えます。顧客はなぜそれを期待しているのか掘り下げて考えると比較的容易に代替手段が発見できるように思います。代替手段のヒントはアナロジー(類似)で考えてみよう。
こうして出来上がったマップから効果の高いものをチョイスして実践する訳です。
こうしてチョイスされたターゲットとサービスを元に、広告・宣伝・包装・決算方法等を計画することにより、より具体的な戦略ができあがります。あとは実行の中で修正しながら頑張るのみです。きっといい結果につながると思います。
今回はあえてあまり具体例をいれずにストーリだけを書きましたが、身の回りの商品で確かめてみて下さい。特に代替手段は技術の進歩によることが多いのですが、産業革命以降の歴史をみるとすごく分かりやすいんじゃないでしょうか。

今日は結構手短になりました。あたり前のことだけど、奥は深いですよ。アイデアを創出する方法なんかも勉強するきっかけにもなると思います。またいつかアイデア創出の手法も紹介したいと思います。アイデア創出は生まれながらのものに思っている人が多いかもしれませんが、これこそ鍛錬だと思います。


しんさんのよもやま話・・・ビジネス編(18)

2006年02月14日 22時51分53秒 | ビジネス

2月14日(火)一時
ここ2~3日は暖かいですが、今年は春が早いかもしれません。ほとんど願望ですが。
さて今日は昨日話たように半分受売りで半分まじに僕が思っていることです。もっとも今迄書いたことも自分流ではあるけど、誰かの感化を受けたりや自分の経験を通して築いてきたものだから、あえて言う必要もないですよね。
現代におけるビジネスを考える時、昔に比べてずいぶん複雑になってきていると思うのは僕だけでしょうか?多分みなさんも専門的な技術にはついていけなくなったとか、1つの仕事を一人で最初から最後まで完遂できるだけすべてに精通するのは困難だと思っていませんか。仮にできるとしても時間は待ってくれません。そこで最近の仕事はより分担を明確にした組合せにより、短時間で質の良い仕事をすることがビジネスの要諦となってきます。しかしただ何人かいれば良いと言う訳には、いきません。そこで組織やプロジェクトを構成するメンバーには概ね3種類の人間の組合せが要求されます。それは”問題発見型の人”・”問題解決型の人”・”人と人の間を調整するコミュニケーション型の人”の三種がそろって始めて最高の仕事をできるような時代だと思います。
”問題発見型の人”とは観察力に優れていたり、情報力に優れていたりすることが必要です。営業マンはこのタイプであることが必要条件だと思います。
次に”問題解決型の人”とは技術力に秀でていたり、制度や法律に詳しかったり、経理に精通していたり、いわゆる特定分野の専門能力を持っていることが要求されます。SE(システムエンジニア)はこのタイプであり、システムに精通した技術力を持つことが必要条件です。
三番目の”コミュニケーション型の人”はマネージメントに秀でていたり、戦略的な構想を作り実践する能力が必要です。現場の管理者や販売企画担当の人はまさにこのタイプに属します。
この三つのタイプがお互いに自分一人では完遂しないと言うことを充分認識して事に当たっている時は最高の仕事ができるでしょうし、最近のビジネスはそうでなければ成立たないと思います。この三種の人はビジネスに対して平等です。ところが、人間と言う動物はなかなか平等にはならないところが難しいところです。ここをうまく調整して行くのがトップマネージメントの役割です。組合せはできても、その中での心理バランスをうまくとらないと、モチベーションを維持できなくなります。しくみは誰でもちょっと考えれば作れますが、運用するには共通した哲学が必要になったり、外部からバランスを調整するトリガが必要となります。そのためには人間力をつけるトレーニングを日頃からしておくことが大切なことだと思います。
最近の学校教育には”修身”と言う人間を教える先生がいなくなったことが心配です。僕はできが悪いので中学の3年間は毎年先生に殴られてましたけど、そんな先生に限って卒業後家に遊びに行ったりしてましたし、今でも仲良くさせていただいています。自分も昔怒鳴っていた子らが今でもメールをくれたり電話してくれたり年賀状をもらうったりするとうれしいものです。でも僕も最近”もの言えば唇・・・”の心境になることが多くなりました。まだまだ僕の修行が足りないのですが。また脱線してしまいましたが今日の話をまとめると

これからの仕事には”問題発見者タイプ”と”問題解決者タイプ”と戦略的調整タイプ”の人が必要であり、こう言う組織をつくり運用していくことがますます重要になる

と言う話でした。ではまたあした。

 


しんさんのよもやま話・・・ビジネス編(17)

2006年02月13日 21時18分03秒 | ビジネス

2月13日(月)
昨夜歯が痛くて眠れなかったせいか、すごく疲れています。一応歯医者に行って処置はしてもらったので今日は早く寝たいところです。そんなんで手短に書きます。
今週は自分が実践したことはないけど僕がやるとしたらこうやりたいっと言ったことを書きます。
バブル崩壊後企業は悪戦苦闘の連続だったと思いますが、最近徐々に復活のきざしを見えてきました。これらを見ていて思ったことですが、企業が再生していくには概ね次のことをしていくとうまくいくようです。まず1番目に”捨てるべきものを捨てる”事業部門の絞込みや商品の絞込み等を最初に整理することです。自社の成立っていくための必要最小限の事業が何かをきっちと認識することでおのずと捨てるものが見えてくると言うことだと思います。
2番目に”減らすべきものを減らす”部品点数・生産量・店舗数とかいろいろ考えられますよね。
3番目が”増やすべきものは思い切って増やす”多分品質重視の時代ですから、思い切って絞り込んだ商品とかにはケチケチしないと言うことだと思います。原材料にこだわったり、設備を効率を上げる努力を目一杯しようと言うことでしょう。ここは結構勇気がいるところでしょうね。
そして最後に”今後付け加えるべきもの(付加価値)を加える”と言う順番で取り組んでいるものはみんなうまくいっているように思います。とかく目先の付加価値だけに終始してもうまく行かないと僕は思います。最初の3つができて始めて付加価値は大きな成果をもたらすと思います。ではどうしたら付加価値を作ることができるのでしょうか?考え方の問題ですが、僕は次のように考えてます。まず、多数化・多層化・多価値化の3つの方向から考えてみたらどうかです。多数化とは1人でも多くの人に使ってもらうためにとか1人の人に何回も使ってもらうためにと言う視点です。多層化とは客層を細分化してその層にあったものにしていく視点です。同じ機能であっても、子供向けのものと高齢者向けのものが色とか包装とか異なるように、できる限り客層に合わせたカスタマイズもこれからは大事な視点ですよね。多価値化は客層が望んでいる機能の追求の視点です。お客様の要求ををどれだけ機能として取り入れられるかです。もちろん周辺技術の革新も取り入れると言うスタンスで考えることです。ちょっと補足すると商品そのものの機能はもちろんですが、それ以外にも配送・料金収納・メンテとか一連の機能も含んで言っていますので。
でも書きながら思ったのですが、みんなあたり前のことですよね。冷静に考えれば誰でも容易に思いつくことですよね。世間のしがらみや思い込みや見栄を自分から解き放って、素直になれるかが勝負ですよね。僕も評論的に言っているので、当事者になるとまだ自信がありません。ただ言えることは人間の犯しやすい迷路を知っていることこそ大事だと思っています。

今日は”しんさん流イノベーションストーリー”を作ってみました。多分誰でもできることであり、そんなことわかっているよと言われてしまいそうです。整理してみるとそうですが、パニック状態ではそうならないのが現実です。余裕のある時こそ備えとして考えておくとよいと思う。

ではこの辺で!明日はこれからのビジネスマンの必要機能とプロジェクトの進め方を書いてみたいと思います。若干ドラッカーに感化されていますが。

 


しんさんのよもやま話・・・ビジネス編(17)

2006年02月09日 22時50分21秒 | ビジネス

2月9日(木)
今日は人間ドッグの再検査で脳のMRIを行いました。結果は疑われていた動脈硬化の兆候は今のところないとのことで一安心です。コレステロール値が高いため治療が必要と前回言われ、ここ3週間オニオンスライスとかほうれん草のおひたしとかばかり食べてましたからちょっと一息つけそうです。もっとも今日、採血した血液検査でコレステロール値が下がっているかどうかが最後の関門となりそうです。明日は東京出張で泊まってくる予定なので今日がこのシリーズの最終回にします。

と言うことで、第4弾ですが、U氏の話にしましょうか。これもちょうど10年前になると思いますけど、U氏が担当しているお客様の設備更改があり2社で競合となりました。価格はうちの方が高くて、U氏は相手の価格を聞かされ、下げるよう言われて僕のところに相談にきました。価格を下げてしまえば必ず受注できますが、それではビジネスになりません。U氏はいつも明るく、ちょっと早とちりはありますがお客様の雑用を手伝ったりして、すごく気に入られていました。そこで急に出て来た相手がいくら安いからと言われても、今までやって来たことは何の価値もなかったのかとくやしまぎれに、お客様にお前の価値はそんなものかどうか俺が聞いてやるからアポイントを取って来いと言ってしまいました。だってそうじゃないですか。僕は彼はすごいと思いましたよ。ちょっとした質問にもその日のうちに必ず回答していたし、自分がわからないところはSEを連れて説明に行っていたのを知っていましたから。そんな彼のアドバイスを受けて設備更改になったのですから。でも正直、値下げはできないと言う話を自分がするはめになるとは僕もバカだよなと思いつつ、彼に同行してお客様の所に伺いました。そしてもうやぶれかぶれで僕は彼の貢献の価格はいくらぐらいと思っているのでしょうか?競合となっている価格差より少ないのでしょうかと聞いてしまいました。お客様は50万円ぐらい高くてもかまわないけど100万の差は大きすぎると言うことでした。全体の金額が500万程度だったのでお客様の好意は手にとるようにわかりましたけど、彼の価値をもっと上げたかっただけの思いで、”設備の更改だけで終わるのですか?きっと周辺の配線の整理を誰かすることになりますよ。彼なら+αできっとやるんじゃないでしょうか。”それだったらその分も含めて75万円高くてもいいですよね。と言うことで結局75万円高で受注することになりました。こんな交渉はめったにできるものではありませんが、彼の日頃の活動のまさに賜物です。こんなに一生懸命やっている部下がいたら、誰だって僕のような交渉をしたはずです。
受注後の彼は、いままで以上にお客様の設備更改のお手伝いをしていました。そんな中で工事をするSE達もほんとにいい仕事をしてくれました。工事完成後に挨拶に伺った僕に、当時対応していた部長は社長のところまで連れて行ってくれて、頼んでないところまでやっていただいたと報告していただきました。確かにあとで新しい設備を見学に行ったら、そんなとこまではやらなくていいと言った所まできれいに整理されていました。あとでSEに聞いたら大変な整理になっちゃいましたよ。でもあとの保守はかなり楽になるからトントンですかね。と笑ってました。
僕はU氏のような、気が利いてお客様のために一つでも役に立つことをしようと行動している仲間がいることを誇りに思います。僕はただ彼らの行動に報いるためのあたり前のことしかできなかったのに、僕が転勤で別のところに赴任する時、あんたには世話になったなぁと餞別までいただいてしまいました。僕はただ彼の活動の恩恵を受けただけなのに。
今日お話したかったことは、競争の中で値下げをすれば何でもとれると言う風潮の時代ですが、もうちょっと価値を認めてもらえる活動や工夫をしている者には必ずあとでいい事があると言うことです。そして高く買ったお客様もきちっとした仕事をすれば、完成時には必ず喜んでいただけると言うことです。
最近電車の中でビトンのバックを持った女性を多く見かけます。バッグの機能だけならあんな高いものを買う必要ないはずです。でも彼女達は高いものを買っても喜んでいます。いいもの、いい仕事は結局、満足と言うお金とは無縁の価値を与えてくれるからじゃないでしょうか。お客様の心をつかむには一人ひとりの真心が一番大切なことだと僕は思います。とかく形式知化したマニュアルがアメリカ流でいいように言われますが、これは単に確率をよくするための方法にすぎず、これからの時代ではだんだん通用しなくなってくると思います。これからの社会に必要なことはもっと”心をみがくこと”かもしれません。
いままでに登場した方々はみなもう現役を引退した人達ですが、彼らに共通している点は仕事を”心”でしていると言うことです。これから何年経とうと、人間がいる限り、永遠に大切なことです。


しんさんのよもやま話・・・ビジネス編(16)

2006年02月08日 23時46分20秒 | ビジネス

2月8日(水)

最近また寒くなってきました。風邪もはやっているようです。みなさんも気をつけて下さい。僕は去年の夏海で一杯太陽を浴びたので今年は大丈夫そうです。前の年の夏に一杯海風や太陽を浴びた時はいつもなぜか風邪をひきません。うそだと思う方は今年の夏にためして見てください。きっと効果があると思います。

さて今日は第3弾の仲間の話ですが、M氏の話をしたいと思います。あれはもう11年前の話ですが私が東京から転勤で、ある県の営業のマネージャーとして赴任した時の話です。システム営業を担当していたM氏は昔ながらの実直なおじさんでした。もともと工事屋さんだったので営業の経験は浅く、研修で学んだことを着実に実践していましたが、あまり大きなシステムは販売した経験がありませんでした。ある時ちょっと大きな入札案件の情報を入手してきて、どうしましょうと相談を受けました。もちろん応札するさと言ったところ、この案件は既にどこかの会社が提案していたもので入札とは言っても勝ち目はないから・・・。でもチャレンジしなければいつまでたってもノウハウは身につかないよ。ダメもとで応札するからと、SEですぐに見積もってもらうようにしながら、ところで相手の会社はどこなのかわかりますかと言ったところ”わしゃ入札なんて初めてだし説明会に来ていた会社はわかるけどどこが提案していたのかもわからん”とのことでした。そこで僕はつい冗談で、”初めてでわからないんだったら来ていた会社に片っ端から、入札の仕方を聞いてみたら、なんかわかるかもしんないよ”と言ってしまいました。でもまさかほんとうに彼が聞くとは思っていませんでした。ところが彼は自席に戻り片っ端から電話をかけたようで、”○○、わかりましたよ”と僕の所に飛んできました。”F、N、M、O社は結構親切に応対してくれたんだけどH社とT社は応対の途中で電話を切られたり、そんなことを聞くわしに冷たい反応をしたので、きっとこの2社のどちらかだと思います。”僕はおどろきました。多分僕だったらそんなこと聞けない人間なので彼の純粋さや真摯な一生懸命さがうらやましく思いました。きっと利害に関係ない会社の人達の親切心を引き起こし、そんな差がでたのかもしれません。とにかく僕の会社が応札することは明白に相手に伝わったようです。そして応札しない会社から少しは情報をもらうこともできました。でもそのあとが大変でした。応札の条件を追加され、□□の資格を持った人の名前を提出しろとか○○工事の資格を持っていることを示す書類を提出しろとなり、SEは大慌てとなってしまいました。とにかく東京の本社で書類の印鑑をもらいに行ったりしてなんとかぎりぎりで提出書類を間に合わせました。そしていよいよ価格をいくらにするかをトップと打合せしたのでした。しかし我々が参戦したことにより価格は予算より相当下げられることが予想され、まず勝ち目のない戦いは目に見えてました。トップには初めての入札ですし、今回M氏はいろんなことを勉強してここまで持って来たので勝負にこだわらずやらせてくれるようお願いしました。当時のトップO氏は”おもしれぇじゃねぇか。お前いくらだったらいいと思うのか””赤字になるけど、このくらいでいかせて下さい”
”よし、わかった。やってみろ。そんなの心配すんな。”と言っていただき入札に臨んだのです。しかし、結果は2番札で負けました。あれだけ一生懸命やったM氏のためにも、また赴任したばかりの自分のためにも取りたかったのですが一番札のH社は予算より大幅な値引き価格で取ったのでした。M氏には”僕らも赤字だったのだからきっともっと相手も赤字だよ。でも次には勝とうな。”となぐさめながら、僕もトップのO氏に飲み屋でなぐさめられていました。

それから2年後M氏は2億数千万円の入札案件を黒字でとることになるのでした。彼の真摯な姿勢はにがい経験をバネに、もっと大きな花を咲かせたのです。彼は決してよく弁の立つ男でもなく新しい技術を持っている訳でもありませんが、お客様のところで素直にものを言う姿勢や誠実さが、周りの人を動かし、最後にはいい結果をもたらしたのだと思います。失敗は成功の母とはよく言ったものです。負けを恐れずチャレンジしてみましょう!ただ周囲に見守ってくれる存在があれば最高にラッキーでしょう。僕も当時のトップのO氏にはいまでも感謝しています。


しんさんのよもやま話・・・ビジネス編(15)

2006年02月08日 00時19分28秒 | ビジネス

2月7日(火)
今日も飲み会で帰宅が午後11時です。でも今日いっしょに飲んだY氏の話をしましょう。ちょっと、いい話の第2弾です。もう9年ぐらい前の話ですが、僕があるところでシステム営業のマネージャーをしていた頃の話です。部下にY氏が来ました。Y氏はとにかく行け行けどんどんの男で、うわさではシステム営業なのにカンバンの受注まで取って来てしまうと言う男でした。でもそんな営業マンの方が成果は上がるとと思い、自分の配下に来てもらった訳です。彼には公共担当の営業マンとして仕事をしてもらいました。彼は公共事業で”こんな大きなビジネスの話がありますからまかせて下さい”と言う訳です。最初は”うん、取れたらいいよね”と半分期待の半分不安に思い、あてにしていませんでした。そして彼は1年経ってもなかなか成果に結びつきませんでした。でも彼のすごいところはそれでもあきらめていませんでした。きっと、いつかはこのビッグビジネスを自分のものとしたいと言う強い信念があったんだと思います。でも当時は心配しました。他の同僚が数百万のビジネスをとっている中で成果ゼロの男がいる。何とかして結果を出させてあげたいと思うようになりました。でも僕のできることは彼のモチベーションの足を引っ張らずに見守ることしかないのです。そして1年半後、やっと提案コンペになりました。彼といっしょに30分のプレゼンテーションの冒頭挨拶を僕がすることになり、僕の最初の言い方で心象を悪くしたら僕の責任だろうと覚悟を決めました。プレゼンが終わって僕は彼に言いました。もしこれで失敗だったらすべて俺の責任で、お前はコンペまで持ってきたんだからそれで成果は充分だからね。と言いながら、1年半も仕様作りに貢献してきたのに、勝たなかったらかなしいよね。ともらしてしまったら彼曰く”大丈夫ですよ。”と逆に励まされました。そう言いながら彼は結果の出る1週間は本当に不安の表情が見てとれました。でも彼は口に出しては一言も言わずただひたすらお客様のところに通い続けてました。そして結果発表の日、彼が僕の部屋に飛び込んできて、”○○とれました”と目もうるうる状態で報告してくれました。僕は1年半も彼が苦労してきて、数億円のビジネスを物にしてくれたことに敬意とうれしさのあまり、”おめでとう!よかったな。”と言いながら握手をし、そのあとキッスをしてしまいました。それを秘書役の女の子に見られてしまい。あとは大変です。すぐにそんな趣味があったんですかと社内にあっと言うまに知られてしまったのです。でも僕もあまり考えずにただただうれしくて出てしまったのですが、女性の営業担当からは”私たちにはしてくれないんですか?”と言われた時はびっくりしました。俺だってしたいけどそんなことしたらもっと大変なことになってしまいますから。でも僕がうれしかったことは受注額が大きいからでなく、1年半もただひたすら成功を信じてやってくれた彼の前向きな気持ちが天の神様に通じたことだったのです。成功を信じて自分のできる精一杯の努力を続けてくれたことなのです。今も笑い話で僕はごつい顔の男にキッスをしたのは人生であの時だけだよ。今思うと気持ち悪いよな。でもY氏は今でもあの時のうれしさはわすれないと言ってくれてます。ありがたいことです。僕が読者のみなさんに言いたいことは自分を信じて、精一杯の努力をしていれば必ず報われますよ。と言うこととマネージャーの方には部下が一生懸命努力している時はあまり型にはめず見守ってやることが大事だと言うことです。先日亡くなった仰木監督もイチローや野茂を見守ってやったからこそ今の大リーガーがあるんじゃないでしょうか。但し大きなことを言いながら適当にやっているやつは見守っても成果はでないことも知っておくべきでしょう。今日はこの辺で 

 


しんさんのよもやま話・・・ビジネス編(15)

2006年02月06日 22時39分22秒 | ビジネス

2月6日(月)のち

今日は雪のぱらつく中でちょっと飲んできたのでろれつがまわらないかもしれません。今週は自分が経験してきたシステム営業・設計構築の仕事を通して、ちょっといい話をしてみたいと思います。

もう10年以上前の話になりますが、お客様にとって何をサービスと感じてくれるかのヒントになる話です。当時僕はある会社のシステム構築のプロジェクトマネージャーをしていました。1年かかって新システムの設計をし、構築工事に入った時のことです。現地に乗り込んで、システムの切替に立会い、なんとトラブルを起こしてしまい、約一ヶ月現地で原因究明・改修で明け暮れた時のことです。勤務時間帯はホストコンピューターが稼動しているので、毎晩ホストが止まる午後10時以降にデータ測定・収集を行い、日中にお客様への説明やら、改修方法の検討やらしていました。もちろんプロジェクトメンバー全員で徹夜の連続でした。そのプロジェクトメンバーの中にI氏がおりました。I氏は年齢もプロジェクトの中では一番の年配で、ソフトウエアの技術は劣ってましたが、ムードメーカーでプロジェクトリーダーの僕もいつも元気づけられていました。ある時お客様の総務部長からI氏を名指しで、あの方に観劇のチケットをあげてくださいとチケットを渡されました。みんな夜中までやっているのになぜ彼だけなんですか?するとお客様はこう言いました。

”みなさんが夜中に仕事をしているのは知っています。でもそれは私の会社でお金を払ってやっている仕事です。でも彼はそれだけではありません。うちのビルの全フロアのエレベーターホールの所にある灰皿のかたずけをしてくれています。別にこちらが頼んだ訳でもないのに。だから朝来るといつもきれいになっていて気持ちがいいです。”

と言われました。本人に聞くと”わしはみんなのように仕事ができんさかい、せめてうちの工事が入ってきたないと言われんようにやってただけや”と言ってました。僕は彼の気持ちもうれしかったし、人としてもすばらしい男だと尊敬してしまいました。とかく我々は仕事のできるできないで、すべてを判断しがちですがプロジェクトのメンバーとして自分のできることで一杯貢献してくれていたのです。そしてお客様から見ればお金を払ってやっている事の延長上のサービスはサービスでなくあたり前のことなのだと感じました。サービスをもっとよくしようと考えるならば、あたり前のサービス+周辺の期待されてないいいことを付加してはじめて良いサービスと言えると思います。どんな仕事でも、お金をかけなくてもちょっとした親切はいろいろありますよね。これができるかどうかがビジネスとして成功するか否かの分かれ道でしょうね。

ところで一ヵ月後、ソフトの改修も終わり無事会社に戻れたことは言うまでもありません。また今では全国ちりぢりになってしまったI氏を含むメンバーとは10年以上たったいまでも1年に1回みんなで集まって昔話に花を咲かせています。

明日も飲み会があるけどできるかぎりで書きますので読んでくださいね。


しんさんのよもやま話・・・ビジネス編(14)

2006年02月02日 23時27分38秒 | ビジネス

2月2日(木)

こんばんわ。今日は久しぶりに晴れたような気がした一日でした。晴れの日と雨の日ではずいぶん気分が違うのは僕がアウトドア系だからなのか、それともみんないっしょなのかどうなんでしょう?

さて今日は私見第4弾です。今日先輩から発言が過激すぎると指摘をうけたので、趣旨はあまり変わりませんが、表現を柔らかくしていきたいと思います。もっともあまり見てもらえないブログなので意見を誇張して表現した方がアッピール効果があると思ったのですが、年齢も考えて自分らしく表現したいと思います。
ところでもう10年近く前にマイケル・E・ポーター氏の”競争の戦略”と言う本がよく売れました。その内容も日本企業がバブル崩壊直前ぐらいの頃で、やがて来る大競争時代への警鐘でもあり、デフレ化の企業戦略の指針ともなる内容だったと記憶しています。そして今まさにどこの企業も競争優位の戦略策定に余念がありません。しかし、どの企業も既に同じ方法論で検討し、実践しているのですから差がありません。そこで血みどろの価格競争となっているのが現状でしょう。こんな中で今後さらに血みどろの戦いを続けていくのでしょうか?多分みんなこんなレッドオーシャンから抜け出て処女地を開拓したいのではないでしょうか。僕が日本のヘドロの海をヨットで走るより南太平洋のブルーオーシャンを走りたいのと同じです。そこでこれからの企業の戦略のあり方は新しい市場創出に向けた取り組みが重視されるべきだと思います。自分も2年前ぐらいから、ほそぼそですが競争を抜け出すための戦略を実施していました。少ない予算のなかで、仲間といっしょにいくつかの商品も作ったりしてもがいていましたが、全体の流れを作れるまでには至りませんでした。従って偉そうなことは言えませんがそれでも次代を担う若い人が脈々と続けて行くべきテーマだと今でも思っています。ただ戦略の作り方については、今幼稚だったかなと反省しています。なぜかと言うと最近”ブルーオーシャン戦略”と言う本がランダムハウス講談社から出ており、自分が思っていたことをもっと過去の事例や考え方を整理してわかりやすく説明されております。もっと早く読んでいればもう少しましな戦略で実践できたかもしれません。これからの自企業の戦略を考える方には是非一読をお薦めします。何か本の紹介になってしまいましたが、言いたかったことは
これからの企業が生き残るために考えなければならないことは、現実の競争優位よりも、新しい市場創出のためのイノベーションを地道に続けられる勢力を確保しておくことが、永い目でみればより需要だと思います。競争は誰でもわかるし、誰でも若干の巧拙はあっても対処しますが、もう少し先を見たイノベーション勢力はそれなりの戦略がないと生き残れません。
と言うことです。ここまで読んでいただきありがとうございます。今回で私見シリーズは終わりにして、次回からはテーマを変えて書き続けたいと思います。では


しんさんのよもやま話・・・ビジネス編(13)

2006年02月01日 23時19分33秒 | ビジネス

2月1日(水)

昨日はまた午前様になってしまいましたので勝手におやすみしました。沖縄料理と美女3人とおじん3人で楽しい一時でした。もう1名おじんが入る予定でしたが、美女を差し置いて仕事に明け暮れていたようです。仕事への情熱・責任感見習うべきところです。きっとやむおえない事情があったのでしょう。もっともあまりそんな機会のない僕といつも機会の多い彼との差かもしれません。

さて私見第3弾、今日はマーケティングの話でしたっけ。まずマーケティングの定義はみなさんご存知ですか?結構なんとなく使っている言葉で断片的な定義のもとに、独断と偏見にみちた分析やら戦略が横行しています。アメリカマーケティング協会による定義では
Marketing is the process of planning and executing the conception,promotion, and distribution of ideas,goods, and services to create exchanges that satisfy individual and organizaitional objectives.
だそうです。訳すと「マーケティングとは、個人及び組織の目標を満足させる交易を創造するために、アイデア、商品、サービスについて、コンセプトづくり、価格設定、プロモーション、流通を計画し実行するプロセスである」ということでしょうか?
だんだんむずかしくなってきてしまいましたが僕は学者ではないので、何を言いたかったかと言うと
”この定義の最初にある組織の目標と言う物が結構あいまいなのでいくらよいプラニングをしたところで成功の確率は低くなってしまいますよ”
と言うことです。
誰に、何を、どう使ってもらいたいのか。またそのターゲットの人達の嗜好や行動はどうなのか。商品は顧客層の嗜好や行動にマッチしているのか。と言ったマーケティングの前提となる目標がただ売れれば良いと言った発想や顧客層は決まったけど商品のパッケージや機能、キャッチフレーズのミスマッチとか意外と多いことに気がつきませんか。
サービスをとっても購入前、購入時、購入後の3つの視点からミスマッチの確認をしているのでしょうか?素直な心でこれらをきっちと分析できていれば”あたりまえ”の戦略が自然とでてくると僕は考えています。ところが人間とはおもしろい動物で、なかなか素直な心で物をみることができません。僕も偉そうに書いたけど、素直になれない思い込みがよくあります。そんな時仕事をはなれてヨットで頭を白にすると急にアイデアが浮かんできたりします。もし若い人でこれを読んだ人がいたとしたら、仕事以外の自分が没頭できる何かを始めることをお薦めします。きっとそれはあなたがビジネスで壁に突き当たった時、あなたを助けてくれるでしょう。別にスポーツでなくてもなんでもいいのです。あなたが好きなことであれば。

まだまだ言い足りないこともありますが、そのうち出てくるでしょう。今日はこれでおしまい。

いつも文章を書くことで精一杯になってしまい、挿絵やデザイニングや勉強したいことがあるのですが今しばらく我慢して下さい。


しんさんのよもやま話・・・ビジネス編(12)

2006年01月30日 23時52分22秒 | ビジネス

1月30日(月)時々

今日は私見第2弾”ソリューションビジネス”についてです。最近の営業のスタイルとして課題解決型の提案営業をするように指導されているのではないでしょうか?お客様のニーズをよく聞いて、お客様の課題を自社の製品を使ってこのように解決できますと言った提案書を作って営業活動をするスタイルです。商品が特別な差別化できているのならまだしも、同様な物が一杯ある中でそんな提案書がビジネスの決め手になる訳がありません。しかも雛形提案書と言うまったく手前勝手の仮説提案書を使って、さもお客様の話を聞いて作ったように修正し、お客様のニーズに答えた提案書を持参し説明をすると言った営業活動になっているのが現状ではないでしょうか?ニーズを聞くと言ったってそんなに簡単に教えてくれる訳ないでしょう。仮に教えてくれてもそれは結論だけです。○○を導入したいから見積りをくれと言うケースは多々ありますが、その背景やどうして導入したいのかを把握できているかどうかが大事なことです。これらのことがわかっていれば、単に○○の必要性を訴えるだけでなく、この○○を導入する必然性を訴えることが可能になります。そのためにはお客様の事業のワークフローや取引形態や意思決定のしくみ等々把握する必要性があります。またお客様のキーマンの性格もかなり重要です。提案や提言の組み立てがまったく変わるからです。大雑把には未来志向型か過去重視型かを見分けておけばいいと思いますが。同じ○○でも営業ストーリーの組立て方は前者は将来こんなことも可能となると言ったところを重点的に組立てれば良いし、後者は今までにこんな実績がありますと言ったところを重点的に組立てると良いと言うことになります。
このようなソリューションの根本的な活動を見ずに、目に付く形だけを言うマネージャーの多いこと極まりないのが残念です。ほとんど実践経験がなくても形だけなら誰でも言えます。実践をしている者なら暗黙知的な領域まで指導できるのですが、その違いの分かる経営層は最近いなくなったような気がします。あまり苦労せず、高尚な知識を振りまき、取り繕うことだけに天才的な力を発揮するコンプラ・サラリーマンが多くなったせいだと思います。現場の一線で戦う者は必ず勝ち負けを経験するし傷もつきますが、スタッフ部門ではコンプライアンスが重要だ人事が重要だと言っても、根本となる生産にはほとんど関係がなく、勝ちはあっても負けはない世界ですから業績評価は良くなるに決まってます。歴史のある大企業はこんな状況になって、やがては歴史の舞台から消えていくのでしょうね。そうならないためにも現場の一線の諸君には頑張ってもらいたいものです。ちょっと話がずれてしまいましたが今日はこの辺で。