西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

今日は何の日?二題

2009-05-01 | 時論、雑感
今日は何の日?というと、先ず私の関連で4年前まで31年間勤務した奈良女子大学が、奈良女子高等師範学校創立から満100年を迎えた日だ。
英語では「Centenary Anniversary」という。(参考:米語では、Centennial Anniversaryとなる。)

私は、後半の1/3近くを勤めたことになる。戦後、高等師範学校から大学となり、60年経った。国立大学から国立大学法人になって5年経ち6年目に入っている。
4年前に定年退職するとき『奈良、奈良女子大学と私』という冊子を作ったが、これはその時々の小文を集めたものだった。出来れば、本としてまとまったものを書きたいと思っている。

また、国立大学法人は、大小で財政援助などで格差がつき出したようだ。国の財政援助10位の神戸大が、規模がそれほど違わない(少し大きいが)トップの東大の15%ほどの財政援助と聞いて、これでは日本の学術が全体として先細りになる、と思った。

もう一つ、今日は、1851年5月1日にロンドンで第一回の万国博覧会が開会した日であるらしい。産業革命の先頭をきり、「太陽の沈まぬ国」と言われた19世紀は、まさに「イギリスの世紀」、第一回の万博がロンドンで開かれたのも頷かれる。

日本は、これには参加せず1967年のパリ博から参加している。

パリ博というと、フランス革命100周年を記念したパリ博(1889年)でエッフェル塔が造られた。第一回のロンドン博の目玉は「水晶宮」だった。鉄骨で骨格を組み、総ガラスの「宮殿」だった。残念ながら、これはその後、焼失してエッフェル塔のように残っていない。あれば、ロンドン名物になったこと請け合いである。

まだ焼失していなかった時点で、19世紀末の『田園都市論』(イベネザー・ハワード著)の田園都市モデルに市民が雨に濡れずに回れる回廊として「水晶宮」というネーミングの空間が見えている。「歴史が後世に作用する」一例である。

(写真は、ロンドン「水晶宮」)