ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2017.7.24 時代は変わる

2017-07-24 21:36:20 | 日記
 今朝の読売新聞で、ああ、いよいよ時代は変わると思った。
 早ければ3年後、といえば2020年、東京オリンピックの年だ。
 オリンピック開催が決まったとき、とてもそこまで命は繋げないだろうと思ったけれど、今日で開幕までジャスト3年、3年後の今日、今のように元気に動き回っているかどうかは神のみぞ知るだが、それでも全くの絵空事というよりも射程範囲に入ってきたようにも思う。
 以下、転載させて頂く。

※   ※   ※(転載開始)

血液1滴、がん13種早期発見…3年めど事業化 (2017年07月24日 06時00分)

 国立がん研究センター(東京都)などは、血液1滴で乳がんなど13種類のがんを早期発見する新しい検査法を開発し、来月から臨床研究を始める。

 同センターの研究倫理審査委員会が今月中旬、実施を許可した。早ければ3年以内に国に事業化の申請を行う。
 一度に複数の種類のがんを早期発見できる検査法はこれまでなく、人間ドックなどに導入されれば、がんによる死亡を減らせる可能性がある。
 検査法では、細胞から血液中に分泌される、遺伝子の働きを調節する微小物質「マイクロRNA」を活用する。がん細胞と正常な細胞ではマイクロRNAの種類が異なり、一定期間分解されない。
 同センターや検査技術を持つ東レなどは、がん患者ら約4万人の保存血液から、乳房や肺、胃、大腸、食道、肝臓、膵臓すいぞうなど13種類のがんで、それぞれ固有のマイクRNAを特定した。血液1滴で、がんの「病期(ステージ)」が比較的早い「1期」を含め、すべてのがんで95%以上の確率で診断できた。乳がんは97%だった。
ただ、保存血液ではマイクロRNAが変質している可能性もある。臨床研究では、患者や健康な人約3000人から提供してもらった新しい血液を使う。
 乳房や胃、肺、大腸などのがんの早期発見では、エックス線や内視鏡などによる検診が有効とされるが、部位ごとに検査を受ける必要がある。
 今回の検査法では、診断の確定に精密検査が必要になるが、同センター研究所の落谷孝広分野長は「いくつものがん検診を受けなくて済む。いずれは、がんのステージや特徴も分かるようになるだろう」と話している。

 黒田雅彦・東京医科大主任教授(分子病理学)の話「欧米でもマイクロRNAを使った病気の早期発見を目指す研究が盛んだが、今回ほど多数の患者で解析した例はなく、非常に有用だ」

(転載終了)※   ※   ※

 こと乳がんでは97%の確率だという。100人検査すれば97人までが正しく診断できるということか。100発100中とはいかなくとも凄い確率だ。
 がんの検査はどれもこれもなかなか大変。余り嬉しくない痛い思いを何回もすることになる。それが血液1滴でOKというのだから、検査を受けようと思う気持ちのハードルはうんと低くなるだろう。しかも一回でたくさんの部位のがんが分かるのだから。不必要な痛い思い、嫌な思いはしないで済むということだ。

 まあ、私の場合早期ステージ1で判明し、その後当時の標準治療は全て行ったもののこうして再発転移したので、早期で発見したからといって絶対完治ということはない。だから絶対安心ではないにせよ(まあ医療の世界はもとより残念ながら世の中に絶対、というものはない。)、難治性のがんや、見つかったときには進行していることが多い部位のがんにとっては本当に有難いことだろう。

 文字通り医療の世界は日進月歩。かつて考えられなかったような不可能なことがどんどん可能に近づいていく。
 今すぐに自分がその恩恵を被れるというわけではないけれど、時間はかかっても希望は捨てることはない。自分の世代には間に合わなくても、次の世代の患者さんたちはその恩恵を被って助かる人が増えるだろう。

 もちろん、奢る気持ちを持ってはいけない。いわゆる神の手の部分まで侵食してはならない。生や死に対する畏れの気持ちは忘れてはならない。どこかで持っていなければならない。けれど、それと同時に希望は持ち続けたい、素直にそう思うのである。
 そんなわけで明日はバリウム、やっぱり飲まないといけないかなあ、とちょっとブルーな職場検診前日の夜である。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2017.7.22-23 今年も無事にお... | トップ | 2017.7.25 職場健康診断受診 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。