ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2016.6.12 リフレとヨガで終日メンテ

2016-06-12 23:11:04 | ヨガ
 昨日が夜更かしだったので、今日は少し寝坊でも・・・と思ったけれど、なかなかどうして、齢を重ねるとともにそうそう寝坊も出来なくなった。もはや老境・・・の夫婦2人生活である。

 お天気は明日から崩れるというので、ここまでなし崩し的に済ませてきた衣替えに着手。おうちクリーニングで冬物の洗える衣類を洗い尽くし、残りは夫にクリーニング店に持ち込んでもらう。
 今日は、春の入院・手術でここ数か月ご無沙汰していたので、と夫がマイ電動自転車で実家の様子見に出かけ、母と一緒にガス抜きランチをしてきてくれた。有り難いことである。

 私は洗濯と片付けものを済ませ、午後から月1回のお愉しみを梯子する。
 まずはリフレクソロジーサロンへ。いつもは朝一番だが、今日はもう一つ出かける予定があるので、後ろに寄せて予約した。
 血行を良くし凝りを取る効果のあるユーカリ、ローズマリー、カモミールのブレンドオイルを選んで、ハンドリフレからスタート。二言三言お喋りしただけで、いきなり猛烈に睡魔が襲う。そして、下半身すっきりリフレの間中殆ど爆睡。気づけば、お誕生日月の15分延長サービスも終わって深呼吸タイムになっていた。

 今日は膝下リンパ節がとても滞っていたということで、重点的にほぐしてくださったそう。終わったら膝から下がすっきり。施術が終わってもなかなか目が覚めず、あまりに気持ちよくぼーっとしたまま。そんなわけで、施術後のハーブティはミント入りのリフレッシュブレンドにして頂いた。今月のプレゼントはボディスクラブクリーム。オレンジの爽やかな香りで今から使うのが楽しみだ。

 オーナーに最寄り駅まで送って頂き、次なる目的地は月1回の恒例となっている均整術×yogaのクラスだ。
 今日のテーマは“首と肩”。首・肩コリに悩む9名の参加者は全員が女性。指導者養成コースのメンバーが私を含めて5人、あとは常連さんがおひとりで、珍しく初参加の方が3人いらした。私は前回同様Aさんとペアワーク。

 首はすべての“首”に繋がっているということで、まずは足首からスタート。踝の下を押すと飛び上がるほど痛い。そして僧帽筋からほぐしていく。パートナーの後頭部に回り、耳のラインを横1直線に押しながらさすっていく。どこを押してもらっても気持ちよい。
 終わると前後左右の首の動きがかなりスムーズになる。次は胸鎖乳突筋。耳の後ろのくぼみを自分で圧をかけてマッサージ。続いて鳩尾。仰向けで膝を立てて横になり、パートナーの鳩尾部分に拳をぐっと圧をかけて押していくだけ。自分の呼吸で自然に緩んで、拳がどんどんめり込むように入っていく。ドクドクして脇腹、背中まで響いてくる感じ。
 拳を離してもらって呼吸してみると、お腹が柔らかく膨らんで、呼吸がとても楽になっていることがわかる。最後に背中。うつ伏せに寝て、パートナーの背骨の脇にこびりついた固まった筋肉を、外に向けてはがしていくようにマッサージ。もう気持ちよくて、ウトウトしてしまう。

 今日も終わってみると、猫背の姿勢が改善され、背骨、頚椎の上に自然に頭が乗っていて首が長く頭が軽くなった感じ。今日は肩、首に殆ど触れることなく頭とお腹、背中からのアプローチだった。それなのに首の動きは最初に比べて驚くほどスムーズ。どこもガキゴキしていない。楽に反ることが出来る。皆で鍬のポーズをしてそれを実感する。長座の姿勢も腰がきちんと立っているし、最後のシャバーサナがとても楽で気持ち良い。どこにも余分な力が入っていないのでリラックス出来るのだそうだ。

 今月からこのクラスが日曜夜になった。翌日からのことや体調管理を考えると、ちょっと来づらくなってしまったな、と思う。だが、来月は股関節がテーマと聞き、うーん、やっぱり何とか都合をつけてまた来なくては・・・と思ってしまう。

 帰路は、先月同様指導者養成コースでご一緒している4人で。今日も凄かったね~と駅までお喋り。

 最寄り駅まで夫が迎えに来てくれて、実家の様子等を聞きながら、家路についた。88歳の父、82歳の母の2人暮らし、色々気がかりなことは尽きない。
 明日からまた新しい1週間が始まる。早くも6月も半ば、もうすぐ誕生日である。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2016.6.11 朝は早よから、夜遅くまで・・・

2016-06-12 00:37:43 | 日記
 ようやく土曜日。今日は朝一番で3ヶ月ぶりの歯科検診へ。土曜日の恒例“ベッドで朝の連続テレビ小説”は諦めて、早めに起床した。梅雨の晴れ間、良いお天気。適度に風もあり、お洗濯日和。溜まった大物もどんどん洗濯機へ。

 前回3月の検診からあっという間の3か月だったが、今回は特に気になることもなく、とご報告。「歯並びの所為でブラシを当てづらい箇所を、念入りにケア出来ると良いですね」とのこと。いつも同じご指摘を頂き申し訳ありません、という感じ。該当部分をお掃除して頂く。次回も3か月後に予約を入れて、僅か15分で無事終了。口の中がスースーするほどスッキリ。

 帰宅後は、ここのところお出かけ続きですっかりサボっていた掃除。夫も一緒に頑張ってくれる。これで明日は伸び伸びと日曜日が過ごせるではないか。ベランダでは、朝干したばかりの洗濯物があっという間に乾いてくれて、嬉しい気分で畳む。
 その間に夫がランチ当番を引き受けてくれる。

 午後からは、いつもお世話になっている紅茶専門店のダージリン・フェスティバルに出かけた。インドはダージリンから届いた、旬のファースト・フラッシュ(春摘紅茶)を愉しむことの出来る試飲会だ。

 都心の会場に到着すると、ほんのりとお茶の香りが漂ってくる。紅茶好きの人たちが沢山、そこかしこで試飲中。ミニティースクールやインド舞踊等の催しもあるようだ。30種以上ある黄金色の紅茶をあれこれ飲み比べ、クッキーなどお勧めスイーツも頂きながら、さて、どれを買って帰ろうかと夫と相談しながらウロウロウロウロ、行ったり来たり。
 迷った挙句、どうしても財布の紐は緩んで、“百合の花束のような高貴で濃密な香り。日昇の名前を持つ「ピュグリ アハーナ2016」”と“立ち昇る繊細な花のような香り、極上のシルバーチップスが美しい「シンブーリ スノーホワイト2016」”、普段飲みに「ダージリンファーストフラッシュ プレミアム2016」を購入。お土産の茶器も頂き、復興支援の寄付で可愛い紅茶缶のマグネットもゲット。お茶を飲み過ぎてお腹はチャプチャプ、クッキーやケーキも楽しみ、幸せな気分で会場を後にした。

 帰路は百貨店に寄ってお中元の手配。夕方遅い時間だったのに思いのほか混んでいて、結構な待ち時間。ちゃっかり自分のブラウスもゲットした後、京料理店で夕食を済ませる。こちらでもお誕生日プレゼントに、とお茶菓子をお土産に頂いてにんまり。

 そして、最寄り駅に到着して、まっすぐ帰るつもりがレイトショーまで見てきてしまった。「エンド・オブ・ホワイトハウス」待望の続編、舞台はロンドンへ、の「エンド・オブ・キングダム」。いやはやどれだけ不死身なシークレットサービス、あまりに続く殺戮シーンに心臓が痛くなりつつ、あっという間の2時間弱。

 朝は早よから夜遅くまで、とんでもなく欲張りな土曜日が終わった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2016.6.8 採血・心エコー後診察、カドサイラ(T-DM1) 22回目(減量12回目)

2016-06-08 21:31:24 | 治療日記
 今月初めての通院日である。

 昨日は、3週間前と同様、仕事を終えてからSさんのスタジオで“瞑想ヨーガ”クラスに出席した。指導者養成コースのメンバーが課題として出席している為、なかなか予約が取れず、キャンセル待ち続出だそう。出席できる時に出席しないと後が大変だから、皆ちょっと無理して通っているのだろう。まずはゆっくり身体をほぐし、月礼拝をマントラなしで繰り返す。初めての方もいらしたので歌い易いキールタンを歌い、瞑想。心穏やかにとても良い気分になってレッスンが終了した。

 終了後はまたIさんに均整術をお願いした。Iさんは放射線技師でいらっしゃるので、私の病気のことも分かってくださっている。股関節を重点的にほぐして頂く。帰路、歩きながら足回りがとても軽かったのでびっくり。ヒーリングのセミナー以来ご一緒しているAさん、Kさん、Iさんと4人で駅まで。私鉄に揺られJRに乗り継いで病院近くの常宿に前泊した。
 
 今朝は夫と息子にモーニングコール。恒例の熱めの浴槽足湯で痺れた足をマッサージしてリラックス。焼き立てデニッシュの朝食を済ませ、早々にチェックアウトして徒歩5分で病院到着。

 自動再来受付機はすんなり、採血は受付時間前でまだ機械が動いていない。カウンターで番号札を取って案内が始まるまで待つ。8時前で既に35番。今日は採血だけでなく、心エコー検査もあるので、2色の番号札を手にする。10分ほどして機械受付が始まった。今月は3週間後にもう一度通院の予定だから、マーカー測定なしで2本の採取。今回も検査技師のSさんに当たった。刺針も抜針もちょっとチクリで済んだ。

 止血したまま、エコー待合で予約時間20分前まで待って中待合へ入る。予約の5分前に名前を呼ばれ、検査室に入室。検査着に着替え、指示通り横になった姿勢で技師さんを待つ。薄暗く静かな検査室で、じっと目を瞑っていると、ついついウトウト眠ってしまいそうになる。暖かいゼリーが塗られプローブが行き来するが痛みは全くないので、ストレスフリーだ。10分ほどで無事終了。

 向かいの腫瘍内科受付へ移動。ここまでで病院到着から1時間ちょっと。早く到着した甲斐があり、とても順調だ。月初めの保険証チェックを終えて、待合椅子に腰かける。体勢を整えて読書開始した。

 今日のお伴、1冊目は熊谷達也さんの「光降る丘」(新潮文庫)。
 帯には「仙台在住作家が3.11を挟んで描き出した真の復興の物語 汗と涙と希望で、原生林を切り拓き、ふるさとを築く」とある。2008年6月14日に起きた岩手・宮城内陸地震に見舞われた被災地の人々を描いている。私は、東日本大震災の衝撃的な映像でその記憶が塗り替えられたのか、解説を書いておられる書評家の東えりかさんと同様、この地震のことをすっかり忘れていた。
 舞台になったのは戦後、開拓民の努力の結果作り上げられた土地で、戦後の混乱の中で生き延びた開拓者の歴史と、この地震に被災した様子が三世代にわたり交互に語られていく。地震による山間の崩落現場の描写はもの凄い迫力をもって、あたかも私自身までが襲われるように迫ってきた。ラストの、ごく普通の人たちの逞しさ、必死に生きようとする姿にとても救われた。

 2冊目は海堂尊さんの「ランクA病院の愉悦」(新潮文庫)。
 海堂さんといえば、現役医師で「チーム・バチスタの栄光」等で知られる人気作家。「ジーン・ワルツ」や「マドンナ・ヴェルデ」は、このブログの読書カテゴリーでも触れた記憶がある。「医療の本質をコミカル&シニカルに抉る怪作!変幻自在のメディカル・エンタメ5連発!」という帯に惹かれて手に取った。
 とんでもない医療格差が出現した近未来の日本が舞台の、奇抜な着想溢れる短編集だ。中でも「ガンコロリン」には笑ってしまった。海堂さんのあとがき曰く、フィクションだが絵空事ではない。そう思ってこころして読んでほしい、とのこと。病院の待合室で軽い気分でサラリと読むにはお勧めかもしれない。
 
 読書に没頭して気付けば1時間近く。いつものように“中待合へどうぞ”の番号が電子掲示板に出て血圧測定。104-65、脈拍は72。 
 中待合に入ってから30分ほどすると先生がお顔を出された。「(8年半近く向かいのお部屋だったので)まだ(逆向きの)こちらのお部屋には慣れません」とご挨拶すると「僕もまだ慣れません」とのこと。

 そして「3週間、お加減は?」と。「おかげさまで概ね元気でしたが、先週珍しくお腹の風邪をひき、吐き気と胃痛と発熱で近くのクリニックを受診しました」と症状と処方された薬等を説明。「梅雨入りしたので天気が悪い時は気圧の変化で若干胸痛がありますが、調子はかなり良いです。」とお話しする。診察室での検温は6度8分。

 採血の結果はほぼ変わらず。白血球は今日も前回と同じ4,400。好中球は相変わらず24.9%と低めで1,000をかろうじて超えている程度だ。次回3週間後の採血ではマーカー測定。そしてレントゲンの予約が入った。心エコーの結果は異常なしということでほっとする。もう9年近くハーセプチンを投与しているから、心毒性がどのくらい溜まっているかは分からないが、私の心臓はなかなか頑張ってくれている。

 CTは次回かその次に予約をとりましょう、ということで7月末か8月か。いずれにせよ、特に何か数値や画像に大きな変化がなければ、このまま夏休みまで引っ張れそうである。昨年11月末に「すわ、薬剤変更か」と慌てたことを思えば、なんと長期間粘れていることか。これも、心穏やかに日々を過ごすヨーガの知恵を身に着けたことが大きいのではないかと思う。

 2種類の漢方、デノタスチュアブルを3週間分、ヒルドイドローション、ロキソニンは前回同様少し少な目に、パタノール点眼薬は念のため1本処方して頂いた。カドサイラでは痺れが酷く悪化している患者さんが多いようだ。「私がなんとか悪化せずに留まっているのは朝の浴槽足湯のおかげだと思います」とお話しする。そして席を立ち際「今月はお誕生日ですね、1年は早いですね」と、6月生まれ同士の会話をした後、診察室を後にした。

 化学療法室へ移動し、待ち時間に夫やお友達に報告LINEやメールを打っていると、Sさんからリクライニング椅子に案内される。
 30分ほどして、ポートの針刺しに針刺し名人のOさんが見えてびっくり。今日はヘルプでいらしたそうだ。お久しぶりである。ちょっぴり痛んだけれど、さすがに早業でお上手である。
 「このポートを入れてどのくらいになりますか」と問われ、「この9月で6年です。1つ目は2年弱しか持たなかったですが。」と答える。いつもシリコンの中心部、同じ所を針刺ししているのでは、という感触があるのだそうだ。

 とはいえ、また入れ替えは勘弁だなあ、と思う。当初1,000回穿刺出来るという触れ込みだった。つまりは一度入れれば一生モノということだったけれど、私は最初のポートは2年経たずして破損のため入れ直したし、色々トラブルがあるようなので、少し心配だ。実際には2,3週間に1度の穿刺で6年だから、まだ200回位しか刺していないはずなのだけれど。ほどなくして薬が届き、点滴開始。生理食塩水で満たした後、カドサイラ(T-DM1)。再び生理食塩水で流して無事終了。

 終了時の血圧測定と抜針はKrさんが来られる。100-66、脈拍は63と問題なし。ちょっと衝撃があったが、まずまず。
 ご挨拶して化学療法室を後にする。待合で20分ほど会計を待つ。自動支払機へ移動して、採血、心エコー、点滴の3割負担、12万円弱をカードで支払う。

 外に出ると思いのほか気温が上昇している。蒸し暑く、荷物をもって歩くとちょっと汗ばむ。薬局では5,6人の方が待っていた。今日も順番を抜かされて小1時間待った。今日は2,500円弱。3,000円以下なので現金払い。

 前泊し、朝は連続テレビ小説も見ずに病院に向かったので到着が早く、どこもスムーズだったから、検査はあったものの病院と薬局の滞在時間は合わせて5時間半強。ランチをゆっくり摂り、2冊目の本を読み切ってから帰宅した。
 
 昨日届いた今月1回目のお花は、ピンクの濃淡、白、オレンジの薔薇が合わせて5本、可愛らしいブルースターが2本、ソケイの葉が3本。いい香りだ。やはり薔薇は素敵。花言葉はそれぞれ「愛らしい」、「信じあう心」、「可憐」だそうだ。

 昨日の朝干していった洗濯物を畳んでいるうちに夫が帰宅。ありあわせでスピードだけが売りの夕食を作ったが、体がだるくて重い。明日は都内横断して会議出張。今週末の土日は指導者養成コースがお休みなので、久しぶりに少し休養に充てることが出来そうだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2016.6.6 御所参観と京懐石堪能の後、無事帰京

2016-06-06 22:40:18 | 
 昨夜はやはり疲れ過ぎていたのか、なかなか寝付けず。夫は隣で高らかにいびきをかいてグッスリ。こちらは寝返りを打ったり咳払いをしたり・・・であっという間に朝になった。
 熟睡した夫はすっかり元気。私は寝不足の頭をすっきりさせるために浴槽足湯を済ませてから連続テレビ小説鑑賞。

 チェックアウトして荷物を預け、時間をかけて駅ナカのモーニングセットを頂いてから地下鉄で北上する。今日は、事前に夫が宮内庁に申し込んでくれた御所見学。息子が西陣付近に住んでいた頃は、お散歩やジョギングでよく来ていたというが、彼自身もまだ内部を拝見したことはないだろう。
 私たちも門の外から写真撮影はしたけれど、参観が叶ったのは初めてのことだ。東京に長く住んでいながら皇居の中に入ったことがないのだから、御所を訪れたことがないのは、当然といえば当然か。

 さて、関東甲信越では昨日梅雨入りしたというニュースが流れたけれど、こちらは良いお天気。湿度は高く蒸し暑い。予想気温は30度という。見学の20分前から受付開始ということで、見学者たちは大木の下で日陰の恩恵を得ながら、辛抱強く待っている。

 受付後、参観者休所に通される。ここでは電子掲示板で情報が流れており、御所限定のグッズショップがある。参観記念に一筆箋やガイドブックを購入して案内を待つ。
 男性の案内役に引率されて、予定時間1時間の案内ツアーが開始。五、六十人ほどが一団でいただろうか。日差しがどんどん強くなってきて、日傘をさしていても玉砂利の照り返しがきつい。眩しくて目を開けているのがしんどい。

 築地塀に囲まれた南北約450m、東西約250mの方形、面積が約11万㎡の京都御所は、南に白砂式の南庭を構えた紫宸殿が高くそびえ立ち、その存在感が圧倒的に迫ってくる。その北西に、まるで源氏物語絵巻そのもののような清涼殿、北東に小御所、御学問所がいずれも東に面して建っている。

 これらの建物は1854年(嘉永7年)の火災後、翌1855年(安政2年)に異例の速さをもって再建を果たし、現在に至っているという。小御所、御学問所の前には雄大な回遊式庭園である御池庭が配され、松の緑、色とりどりに咲き乱れたつつじが美しい。さすがインペリアルパレス、莫大な維持費がかかっているなあとため息。2つの建物の間にある四角い蹴鞠の庭は、今にも宮廷衣装をまとったやんごとなき方たちが出てきそうな雰囲気。

 蒸し暑さと歩き疲れで、だんだん拡声器越しの説明がどうでもよくなってきて、写真だけ撮ってやり過ごしてしまう体たらく。ピッタリ一時間で案内は終了。かなり体内の水分が蒸発、干上がって消耗した。

 お昼には、以前よく訪れたお気に入りのホテルの京懐石を予約しており、息子も誘っていたのだが、音信普通。まだ予約時間には早いということで、休憩所で水分補給と限定のお土産を物色して時間調整する。

 少し早いけれど、とぶらぶら歩いてホテルに到着する。結局、息子からは連絡がなく、夫と2人で水無月献招というお昼のお勧め料理に舌鼓。祇園祭の山鉾巡業における儀式の一つ「くじ改め」の趣向が凝らされている。
 重ねたお弁当箱がくじ札が収められている文箱に見立てられており、扇子を使って結び紐を解いて蓋を開ける仕草を擬して、扇子の形のお箸袋に入ったお箸を上に持ち上げると、はらりと紐が解けるようになっている。なんと風流なことである。彩り豊かなお料理の数々を目と舌で堪能。
 最後には和菓子とお抹茶のおもてなしもあり、優雅なランチタイムは大満足だった。ホテルのシャトルバスで地下鉄駅に送って頂き、京都駅まで戻る。

 ホテルで荷物をピックアップし、予定通りの新幹線に乗り込んだ。ここでようやくLINEで息子と連絡が取れた。疲れすぎてさっきまで寝ていたとのこと。せっかく美味しい懐石料理をご馳走してあげようと思ったのに、食より寝を選んだわけである。

 午前中太陽光線に晒された所為か、夫も私もぐったり。手持ちの文庫を読み始めたけれど、いつもの車内販売のアイスクリームを買うタイミングも逸して眠りこけてしまった。

 こうして1泊2日の京都から無事帰宅した。
 洗濯も入浴も済ませ、あとは眠るだけ。明日一日仕事に出たら明後日は通院日。いい結果が出ますように。


 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2016.6.5 長い一日その②~息子が参加する6大学合唱合同演奏会と、京都の夜を愉しむ

2016-06-05 23:32:39 | 合唱
 私鉄とJRを乗り継ぎ新幹線に乗り込む。夫は私より3時間早い新幹線に乗り、既に京都入り。昼食のにしんそばの写真がLINEで送られてくる。私はなんとなくまだお腹が心配で、ちょっと小さめの初夏の駅弁を買って車内で頂く。食後は今日配られたヨーガ哲学の資料を読みながら、あっという間に2時間が経過。
 
 勝手知ったる京都駅を急ぎ足で通り抜け、地下鉄に乗り込む。2年前の6月、母を初めて京都に連れてきた時に、息子と母と3人で訪れた、東西四大学男声合唱演奏会の会場であったコンサートホールが今日の会場だ。

 私が会場に入れたのは関西学生混声合唱連盟いわゆる関混連第47回演奏会の開演から既に1時間経過し、6大学のうち2つの大学が終わったとき。昨年はトリを勤めた息子の大学は今年は4番目。夫から、キープした席の番号も聞いていたので、すんなり席に着くことが出来た。
 3つ目の大学の演奏から聴くことが叶い、すぐにインターミッションで夫とロビーでお茶をしてほっと一息。

 第2部のトップバッターが息子たちの大学だ。この時期、4回生は就活で不在、1回生はまだ入団したばかりで舞台には乗れない。2,3回生だけでどの大学もこじんまり、20名から30名の編成だ。息子たちが舞台に入ってくる。ひときわのっぽでやけにチャラい茶髪の兄ちゃんが息子である。うーん、どうしたものか。

 今日は女性正指揮者により混声合唱とピアノのための組曲「天使のいる構図」より2曲をお披露目。谷川俊太郎さん作詞、作曲は松本望さんだ。どの大学もいまどきの現代的で前衛的な曲が多い。次の大学が歌ったアカペラの邦人アラカルトは、わかり易くちょっと一息ついた感じ。最後の大学が40名の編成で一番大人数だったか。

 休憩後の最終ステージは6大学合同だ。混声合唱とピアノ、シンバルのための組曲「やがて音楽が」は作詞が塔和子さん、新川和江さん、みなづきみのりさん。客演指揮者に私の母校の先輩でもある清水敬一さん。作曲の松本望さんが客演ピアノという贅沢なステージだった。20分を超える4曲全曲演奏、200人を超える若い歌声はやはり圧倒的。

 うーん、最終曲の歌詞ではないが、「世界を包む音楽が 人と人とをつなぐ音楽が 言葉を蘇らせ心へ還していく音楽が やがて音楽が 全てを結びつけるのだ」と思う。
 こうして3時間にわたる(私には2時間だったけれど)コンサートは、アンコールもなくちょっとあっけなく終焉を迎えた。

 外はまだ明るい。会場の外では三々五々舞台に載った学生と、聴きにきてくれた人たちがたむろしている。夫と写真を撮っていると、息子のお友達の姿が見えた。さて、息子はとキョロキョロウロウロしていたら、その姿を発見。島根大学のお友達がわざわざ聴きにきてくださったとか。これから打ち上げという息子たちに別れを告げて会場を後にした。

 夫と私は、コンサートホールの近くにある、北山マダム御用達というブランジェリーの2階のビストロでディナーを愉しんだ。窓の外は濃い緑が美しい。夏至に向かって日が長い。さすがに中心地から離れているせいか、観光客というよりも地元の方たちが思い思いに食事を愉しんでいる。久しぶりにお腹いっぱいの食事を堪能して地下鉄で駅まで戻った。

 そして、さらに何十年ぶりかの京都タワーに上って京都の夜景を愉しんだ後、ようやく先ほどホテルにチェックインした。
 朝からてんこ盛り、ダブルヘッダーの長~い一日だった。さすがに疲労困憊。夫は既に高いびきである。

 明日は午前中に1箇所観光し、その後昼食を摂ったら早めに帰京の予定である。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする