今月初めての通院日である。
昨日は、3週間前と同様、仕事を終えてからSさんのスタジオで“瞑想ヨーガ”クラスに出席した。指導者養成コースのメンバーが課題として出席している為、なかなか予約が取れず、キャンセル待ち続出だそう。出席できる時に出席しないと後が大変だから、皆ちょっと無理して通っているのだろう。まずはゆっくり身体をほぐし、月礼拝をマントラなしで繰り返す。初めての方もいらしたので歌い易いキールタンを歌い、瞑想。心穏やかにとても良い気分になってレッスンが終了した。
終了後はまたIさんに均整術をお願いした。Iさんは放射線技師でいらっしゃるので、私の病気のことも分かってくださっている。股関節を重点的にほぐして頂く。帰路、歩きながら足回りがとても軽かったのでびっくり。ヒーリングのセミナー以来ご一緒しているAさん、Kさん、Iさんと4人で駅まで。私鉄に揺られJRに乗り継いで病院近くの常宿に前泊した。
今朝は夫と息子にモーニングコール。恒例の熱めの浴槽足湯で痺れた足をマッサージしてリラックス。焼き立てデニッシュの朝食を済ませ、早々にチェックアウトして徒歩5分で病院到着。
自動再来受付機はすんなり、採血は受付時間前でまだ機械が動いていない。カウンターで番号札を取って案内が始まるまで待つ。8時前で既に35番。今日は採血だけでなく、心エコー検査もあるので、2色の番号札を手にする。10分ほどして機械受付が始まった。今月は3週間後にもう一度通院の予定だから、マーカー測定なしで2本の採取。今回も検査技師のSさんに当たった。刺針も抜針もちょっとチクリで済んだ。
止血したまま、エコー待合で予約時間20分前まで待って中待合へ入る。予約の5分前に名前を呼ばれ、検査室に入室。検査着に着替え、指示通り横になった姿勢で技師さんを待つ。薄暗く静かな検査室で、じっと目を瞑っていると、ついついウトウト眠ってしまいそうになる。暖かいゼリーが塗られプローブが行き来するが痛みは全くないので、ストレスフリーだ。10分ほどで無事終了。
向かいの腫瘍内科受付へ移動。ここまでで病院到着から1時間ちょっと。早く到着した甲斐があり、とても順調だ。月初めの保険証チェックを終えて、待合椅子に腰かける。体勢を整えて読書開始した。
今日のお伴、1冊目は熊谷達也さんの「光降る丘」(新潮文庫)。
帯には「仙台在住作家が3.11を挟んで描き出した真の復興の物語 汗と涙と希望で、原生林を切り拓き、ふるさとを築く」とある。2008年6月14日に起きた岩手・宮城内陸地震に見舞われた被災地の人々を描いている。私は、東日本大震災の衝撃的な映像でその記憶が塗り替えられたのか、解説を書いておられる書評家の東えりかさんと同様、この地震のことをすっかり忘れていた。
舞台になったのは戦後、開拓民の努力の結果作り上げられた土地で、戦後の混乱の中で生き延びた開拓者の歴史と、この地震に被災した様子が三世代にわたり交互に語られていく。地震による山間の崩落現場の描写はもの凄い迫力をもって、あたかも私自身までが襲われるように迫ってきた。ラストの、ごく普通の人たちの逞しさ、必死に生きようとする姿にとても救われた。
2冊目は海堂尊さんの「ランクA病院の愉悦」(新潮文庫)。
海堂さんといえば、現役医師で「チーム・バチスタの栄光」等で知られる人気作家。「ジーン・ワルツ」や「マドンナ・ヴェルデ」は、このブログの読書カテゴリーでも触れた記憶がある。「医療の本質をコミカル&シニカルに抉る怪作!変幻自在のメディカル・エンタメ5連発!」という帯に惹かれて手に取った。
とんでもない医療格差が出現した近未来の日本が舞台の、奇抜な着想溢れる短編集だ。中でも「ガンコロリン」には笑ってしまった。海堂さんのあとがき曰く、フィクションだが絵空事ではない。そう思ってこころして読んでほしい、とのこと。病院の待合室で軽い気分でサラリと読むにはお勧めかもしれない。
読書に没頭して気付けば1時間近く。いつものように“中待合へどうぞ”の番号が電子掲示板に出て血圧測定。104-65、脈拍は72。
中待合に入ってから30分ほどすると先生がお顔を出された。「(8年半近く向かいのお部屋だったので)まだ(逆向きの)こちらのお部屋には慣れません」とご挨拶すると「僕もまだ慣れません」とのこと。
そして「3週間、お加減は?」と。「おかげさまで概ね元気でしたが、先週珍しくお腹の風邪をひき、吐き気と胃痛と発熱で近くのクリニックを受診しました」と症状と処方された薬等を説明。「梅雨入りしたので天気が悪い時は気圧の変化で若干胸痛がありますが、調子はかなり良いです。」とお話しする。診察室での検温は6度8分。
採血の結果はほぼ変わらず。白血球は今日も前回と同じ4,400。好中球は相変わらず24.9%と低めで1,000をかろうじて超えている程度だ。次回3週間後の採血ではマーカー測定。そしてレントゲンの予約が入った。心エコーの結果は異常なしということでほっとする。もう9年近くハーセプチンを投与しているから、心毒性がどのくらい溜まっているかは分からないが、私の心臓はなかなか頑張ってくれている。
CTは次回かその次に予約をとりましょう、ということで7月末か8月か。いずれにせよ、特に何か数値や画像に大きな変化がなければ、このまま夏休みまで引っ張れそうである。昨年11月末に「すわ、薬剤変更か」と慌てたことを思えば、なんと長期間粘れていることか。これも、心穏やかに日々を過ごすヨーガの知恵を身に着けたことが大きいのではないかと思う。
2種類の漢方、デノタスチュアブルを3週間分、ヒルドイドローション、ロキソニンは前回同様少し少な目に、パタノール点眼薬は念のため1本処方して頂いた。カドサイラでは痺れが酷く悪化している患者さんが多いようだ。「私がなんとか悪化せずに留まっているのは朝の浴槽足湯のおかげだと思います」とお話しする。そして席を立ち際「今月はお誕生日ですね、1年は早いですね」と、6月生まれ同士の会話をした後、診察室を後にした。
化学療法室へ移動し、待ち時間に夫やお友達に報告LINEやメールを打っていると、Sさんからリクライニング椅子に案内される。
30分ほどして、ポートの針刺しに針刺し名人のOさんが見えてびっくり。今日はヘルプでいらしたそうだ。お久しぶりである。ちょっぴり痛んだけれど、さすがに早業でお上手である。
「このポートを入れてどのくらいになりますか」と問われ、「この9月で6年です。1つ目は2年弱しか持たなかったですが。」と答える。いつもシリコンの中心部、同じ所を針刺ししているのでは、という感触があるのだそうだ。
とはいえ、また入れ替えは勘弁だなあ、と思う。当初1,000回穿刺出来るという触れ込みだった。つまりは一度入れれば一生モノということだったけれど、私は最初のポートは2年経たずして破損のため入れ直したし、色々トラブルがあるようなので、少し心配だ。実際には2,3週間に1度の穿刺で6年だから、まだ200回位しか刺していないはずなのだけれど。ほどなくして薬が届き、点滴開始。生理食塩水で満たした後、カドサイラ(T-DM1)。再び生理食塩水で流して無事終了。
終了時の血圧測定と抜針はKrさんが来られる。100-66、脈拍は63と問題なし。ちょっと衝撃があったが、まずまず。
ご挨拶して化学療法室を後にする。待合で20分ほど会計を待つ。自動支払機へ移動して、採血、心エコー、点滴の3割負担、12万円弱をカードで支払う。
外に出ると思いのほか気温が上昇している。蒸し暑く、荷物をもって歩くとちょっと汗ばむ。薬局では5,6人の方が待っていた。今日も順番を抜かされて小1時間待った。今日は2,500円弱。3,000円以下なので現金払い。
前泊し、朝は連続テレビ小説も見ずに病院に向かったので到着が早く、どこもスムーズだったから、検査はあったものの病院と薬局の滞在時間は合わせて5時間半強。ランチをゆっくり摂り、2冊目の本を読み切ってから帰宅した。
昨日届いた今月1回目のお花は、ピンクの濃淡、白、オレンジの薔薇が合わせて5本、可愛らしいブルースターが2本、ソケイの葉が3本。いい香りだ。やはり薔薇は素敵。花言葉はそれぞれ「愛らしい」、「信じあう心」、「可憐」だそうだ。
昨日の朝干していった洗濯物を畳んでいるうちに夫が帰宅。ありあわせでスピードだけが売りの夕食を作ったが、体がだるくて重い。明日は都内横断して会議出張。今週末の土日は指導者養成コースがお休みなので、久しぶりに少し休養に充てることが出来そうだ。
昨日は、3週間前と同様、仕事を終えてからSさんのスタジオで“瞑想ヨーガ”クラスに出席した。指導者養成コースのメンバーが課題として出席している為、なかなか予約が取れず、キャンセル待ち続出だそう。出席できる時に出席しないと後が大変だから、皆ちょっと無理して通っているのだろう。まずはゆっくり身体をほぐし、月礼拝をマントラなしで繰り返す。初めての方もいらしたので歌い易いキールタンを歌い、瞑想。心穏やかにとても良い気分になってレッスンが終了した。
終了後はまたIさんに均整術をお願いした。Iさんは放射線技師でいらっしゃるので、私の病気のことも分かってくださっている。股関節を重点的にほぐして頂く。帰路、歩きながら足回りがとても軽かったのでびっくり。ヒーリングのセミナー以来ご一緒しているAさん、Kさん、Iさんと4人で駅まで。私鉄に揺られJRに乗り継いで病院近くの常宿に前泊した。
今朝は夫と息子にモーニングコール。恒例の熱めの浴槽足湯で痺れた足をマッサージしてリラックス。焼き立てデニッシュの朝食を済ませ、早々にチェックアウトして徒歩5分で病院到着。
自動再来受付機はすんなり、採血は受付時間前でまだ機械が動いていない。カウンターで番号札を取って案内が始まるまで待つ。8時前で既に35番。今日は採血だけでなく、心エコー検査もあるので、2色の番号札を手にする。10分ほどして機械受付が始まった。今月は3週間後にもう一度通院の予定だから、マーカー測定なしで2本の採取。今回も検査技師のSさんに当たった。刺針も抜針もちょっとチクリで済んだ。
止血したまま、エコー待合で予約時間20分前まで待って中待合へ入る。予約の5分前に名前を呼ばれ、検査室に入室。検査着に着替え、指示通り横になった姿勢で技師さんを待つ。薄暗く静かな検査室で、じっと目を瞑っていると、ついついウトウト眠ってしまいそうになる。暖かいゼリーが塗られプローブが行き来するが痛みは全くないので、ストレスフリーだ。10分ほどで無事終了。
向かいの腫瘍内科受付へ移動。ここまでで病院到着から1時間ちょっと。早く到着した甲斐があり、とても順調だ。月初めの保険証チェックを終えて、待合椅子に腰かける。体勢を整えて読書開始した。
今日のお伴、1冊目は熊谷達也さんの「光降る丘」(新潮文庫)。
帯には「仙台在住作家が3.11を挟んで描き出した真の復興の物語 汗と涙と希望で、原生林を切り拓き、ふるさとを築く」とある。2008年6月14日に起きた岩手・宮城内陸地震に見舞われた被災地の人々を描いている。私は、東日本大震災の衝撃的な映像でその記憶が塗り替えられたのか、解説を書いておられる書評家の東えりかさんと同様、この地震のことをすっかり忘れていた。
舞台になったのは戦後、開拓民の努力の結果作り上げられた土地で、戦後の混乱の中で生き延びた開拓者の歴史と、この地震に被災した様子が三世代にわたり交互に語られていく。地震による山間の崩落現場の描写はもの凄い迫力をもって、あたかも私自身までが襲われるように迫ってきた。ラストの、ごく普通の人たちの逞しさ、必死に生きようとする姿にとても救われた。
2冊目は海堂尊さんの「ランクA病院の愉悦」(新潮文庫)。
海堂さんといえば、現役医師で「チーム・バチスタの栄光」等で知られる人気作家。「ジーン・ワルツ」や「マドンナ・ヴェルデ」は、このブログの読書カテゴリーでも触れた記憶がある。「医療の本質をコミカル&シニカルに抉る怪作!変幻自在のメディカル・エンタメ5連発!」という帯に惹かれて手に取った。
とんでもない医療格差が出現した近未来の日本が舞台の、奇抜な着想溢れる短編集だ。中でも「ガンコロリン」には笑ってしまった。海堂さんのあとがき曰く、フィクションだが絵空事ではない。そう思ってこころして読んでほしい、とのこと。病院の待合室で軽い気分でサラリと読むにはお勧めかもしれない。
読書に没頭して気付けば1時間近く。いつものように“中待合へどうぞ”の番号が電子掲示板に出て血圧測定。104-65、脈拍は72。
中待合に入ってから30分ほどすると先生がお顔を出された。「(8年半近く向かいのお部屋だったので)まだ(逆向きの)こちらのお部屋には慣れません」とご挨拶すると「僕もまだ慣れません」とのこと。
そして「3週間、お加減は?」と。「おかげさまで概ね元気でしたが、先週珍しくお腹の風邪をひき、吐き気と胃痛と発熱で近くのクリニックを受診しました」と症状と処方された薬等を説明。「梅雨入りしたので天気が悪い時は気圧の変化で若干胸痛がありますが、調子はかなり良いです。」とお話しする。診察室での検温は6度8分。
採血の結果はほぼ変わらず。白血球は今日も前回と同じ4,400。好中球は相変わらず24.9%と低めで1,000をかろうじて超えている程度だ。次回3週間後の採血ではマーカー測定。そしてレントゲンの予約が入った。心エコーの結果は異常なしということでほっとする。もう9年近くハーセプチンを投与しているから、心毒性がどのくらい溜まっているかは分からないが、私の心臓はなかなか頑張ってくれている。
CTは次回かその次に予約をとりましょう、ということで7月末か8月か。いずれにせよ、特に何か数値や画像に大きな変化がなければ、このまま夏休みまで引っ張れそうである。昨年11月末に「すわ、薬剤変更か」と慌てたことを思えば、なんと長期間粘れていることか。これも、心穏やかに日々を過ごすヨーガの知恵を身に着けたことが大きいのではないかと思う。
2種類の漢方、デノタスチュアブルを3週間分、ヒルドイドローション、ロキソニンは前回同様少し少な目に、パタノール点眼薬は念のため1本処方して頂いた。カドサイラでは痺れが酷く悪化している患者さんが多いようだ。「私がなんとか悪化せずに留まっているのは朝の浴槽足湯のおかげだと思います」とお話しする。そして席を立ち際「今月はお誕生日ですね、1年は早いですね」と、6月生まれ同士の会話をした後、診察室を後にした。
化学療法室へ移動し、待ち時間に夫やお友達に報告LINEやメールを打っていると、Sさんからリクライニング椅子に案内される。
30分ほどして、ポートの針刺しに針刺し名人のOさんが見えてびっくり。今日はヘルプでいらしたそうだ。お久しぶりである。ちょっぴり痛んだけれど、さすがに早業でお上手である。
「このポートを入れてどのくらいになりますか」と問われ、「この9月で6年です。1つ目は2年弱しか持たなかったですが。」と答える。いつもシリコンの中心部、同じ所を針刺ししているのでは、という感触があるのだそうだ。
とはいえ、また入れ替えは勘弁だなあ、と思う。当初1,000回穿刺出来るという触れ込みだった。つまりは一度入れれば一生モノということだったけれど、私は最初のポートは2年経たずして破損のため入れ直したし、色々トラブルがあるようなので、少し心配だ。実際には2,3週間に1度の穿刺で6年だから、まだ200回位しか刺していないはずなのだけれど。ほどなくして薬が届き、点滴開始。生理食塩水で満たした後、カドサイラ(T-DM1)。再び生理食塩水で流して無事終了。
終了時の血圧測定と抜針はKrさんが来られる。100-66、脈拍は63と問題なし。ちょっと衝撃があったが、まずまず。
ご挨拶して化学療法室を後にする。待合で20分ほど会計を待つ。自動支払機へ移動して、採血、心エコー、点滴の3割負担、12万円弱をカードで支払う。
外に出ると思いのほか気温が上昇している。蒸し暑く、荷物をもって歩くとちょっと汗ばむ。薬局では5,6人の方が待っていた。今日も順番を抜かされて小1時間待った。今日は2,500円弱。3,000円以下なので現金払い。
前泊し、朝は連続テレビ小説も見ずに病院に向かったので到着が早く、どこもスムーズだったから、検査はあったものの病院と薬局の滞在時間は合わせて5時間半強。ランチをゆっくり摂り、2冊目の本を読み切ってから帰宅した。
昨日届いた今月1回目のお花は、ピンクの濃淡、白、オレンジの薔薇が合わせて5本、可愛らしいブルースターが2本、ソケイの葉が3本。いい香りだ。やはり薔薇は素敵。花言葉はそれぞれ「愛らしい」、「信じあう心」、「可憐」だそうだ。
昨日の朝干していった洗濯物を畳んでいるうちに夫が帰宅。ありあわせでスピードだけが売りの夕食を作ったが、体がだるくて重い。明日は都内横断して会議出張。今週末の土日は指導者養成コースがお休みなので、久しぶりに少し休養に充てることが出来そうだ。