ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2018.7.26 やっぱり紙がいい・・・

2018-07-26 20:38:34 | 日記
 生物学者である福岡先生が朝日新聞に連載されておられるコラムが面白く、いつも拝読している。最新号で、やっぱりそうだったのか・・・と思ったものを見つけたので以下転載させて頂く。

※   ※   ※(転載開始)

(福岡伸一の動的平衡)スマホの文字、脳に緊張?(2018年7月26日05時00分)

 文章を読むとき、特に長い小説や込み入った論考の場合、紙に印刷された活字の方が安心して読めるし、その方が頭によく入ってくる。しかし最近は科学論文もほとんど電子化されていて、発表も、保管も、検索も格段に便利なのは確かなのだが、読むことに関してだけは紙の上で読みたい。だから私はめんどうだが電子ファイルをいちいち紙にプリントアウトしている。新聞や本も紙の方が好きだ。
 これは、我ら年寄り世代の古い哀愁にすぎないのであろうか。必ずしもそうではない。生物の視覚は動くものに敏感だ。それは敵あるいは獲物かもしれない。反射的にすぐ行動する必要がある。身体も緊張態勢に入る。一方、じっくり観察し、分析し、思索を深めるためには、対象物が止まっている必要がある。動き続けるもの、絶え間なく変化するものをずっと見続けることはできない。
 コンピューターやスマホの画面の文字は、止まっているようでいて実はたえず動いている。電気的な処理でピクセルを高速で明滅させているから、文字や画像はいつも細かく震えているのだ。このサブリミナルな刺激が、脳に不要な緊張を強いているのではないか。だから落ち着いて読むことができない。もちろんデジタル・ネイティブの新しい世代はそんなこと気にならないのかもしれないが、生物の特性はそう簡単には変わらないはずだ。(生物学者)

(転載終了)※   ※   ※

 福岡先生は1959年生まれで私より2つ上でおられるから、世代としては同じと考えてよいだろう。紙に印刷された活字の方が安心して読めるし、その方が頭によく入ってくる、という部分には頷いた。常に脳に不要な緊張を強いるPCやスマホで活字を読んでじっくり考えるという作業が不得意なのは生物の特性、だから仕方ないんだな、とちょっとほっとする。

 沢山の情報を画面に流して情報を検索したり捉えたりするには便利に違いないのだけれど、それをじっくり眺めてそこから何か考え出すにはちょっと落ち着かない。いつかも書いた記憶があるが、私はモノをマイペースでじっくり読むならやっぱり紙が好き、書籍の紙の感触が好きなアナログ人間である。

 知人から貸して頂いた電子書籍にはたんまり読んでいない(読んでみたい)本が入っているのに、気付けばまた性懲りもなくふらふらと書籍売り場に出向き、今月の新刊の棚から紙の本を買ってしまう私である。
 ああ、夫の視線が-買った本を置いておく場所があるの?と-冷たく突き刺さる。はい、でも貧乏性の私、本はやっぱり捨てられないのです。本だけでもない、と言われそうだけれど。

 今日は曇天。昨夕はとても日本とは思えないほど熱帯スコールのような雨が降ったが、相変わらず湿度が高く、不快指数は高め。あと1日頑張ったらまたちょっとしたご褒美の休日が待っている。
コメント
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