今月の初めにアルツハイマー認知症の診断を受けた父のこと。
建国記念日に実家詣でをした時には表情も穏やかで落ち着いており、服用し始めた薬の副作用も出ている様子はなく、翌週二度目の診察も特に問題なさそうかな、とほっとして帰宅したところだった。
週末はヒーリングセミナーに出席して不在だったので、夜、母から携帯に連絡があった。
月曜日の通院に一緒に来てくれないかという申し出だった。事前に休暇を申請しているならまだしも、月曜日には定例会議もあり、何ら調整しないまま突然朝電話一本で休むわけにはいかない。
どんな様子なのか聞いたところ、ケアマネさんや介護タクシーの方たちなどから、心配なら娘さんに同行して一緒に話を聞いてもらったら、とあれこれ言われて急に不安になったということだった。
それなら緊急性ははそれほど高くないから次回の通院日が決まればその時は一緒に行くように調整する、と話してとりあえず納得してもらった。
そして、昨日。一昨日は初夏のようだった気候が嘘のように冷え込み、夕方には雪が舞うほどの寒さとなった。金曜日に不在だったせいで、出勤するとメールの整理や、定例会議やダイバーシティの講習会もあり、あれやこれやと息もつけないくらいの慌しい週初めとなった。
ぐったりして帰宅すると、留守電のランプが点滅していた。
母からの通院報告だった。
一生懸命話してはいるのだけれど、留守電で話すということに慣れていないから、要領を得ないし、なんだかよくわからない。
何とか聞き取ったところでは、前回の初診時に圧迫骨折の痛みでまっすぐ横になれなかったのでMRI撮影をすることが叶わず、問診で診断を得てきたことにひっかかっていたようで、今回は痛み止めを飲んでMRIを撮影することが出来たらしい。
撮影の結果、背骨の圧迫骨折は4箇所、さらに左の脳のある部分に3cmほどの脳出血の跡が見つかったそうだ。それが悪さをして急に場所がわからなくなったり、言葉が出なくなったり、という症状が出たらしい。けれど、その症状も自然に治まるでしょうと言われたそうな。これは本当にラッキーだったのだと思う。
出血の場所が悪かったら、さらに救急車を呼ぶまでに大分時間がかかったことを思えば、半身不随になっていた可能性も十分あっただろう。不幸中の幸いだった。
折り返し電話をして確認したところ、今度診て頂いた先生はとても良い先生で、また2週間後に行くことになった、とのことだった。
薬は、と訊くと、3種類になったという。足された2種類の薬の名前を教えてと言うと、胃薬だったり、鎮痛剤だったり。では認知症の進行抑制剤はどうなったのか、先日の診断はどうなのか、そのあたりのことを何も聞いてきていない。薬の名前が書いてある紙を薬局でもらった筈だからそれを読んでみてと言うと、この前の薬にプラスしてさらに脳の血流を良くするための薬が足された模様。では、4種類ではないか・・・。
母の通院に付き添う時もいつも感じることなのだが、メモを取る習慣がない。私が同席していると、もうすっかり私にお任せでただ何となく座っているだけの両手ダランになってしまう。今回は父の付き添いとして同行しているのだから、訊きたいことは訊いてくればよいのに・・・と思うのだが、どうもそのあたり、相変わらず依頼心が強いというかなんというか。こうした高齢の患者や家族と付き合うドクターたちも本当に大変だろうな、と思う。
これまでの薬は飲み続ける、つまりアルツハイマー認知症の進行抑制薬も続行ということだから、脳出血だけのケアということでもなさそうだ。
母の話はまだあって、3月から新しいデイケアセンターに入所するための書類がとても沢山(母の弁、具体的な枚数とか名称等は全く不明)あるという。昨日からお願いしている介護タクシーの申請書類は1、2枚だったのでなんとか頑張って書いたけれど、入所書類はかかりつけクリニックの先生にも書いてもらうところがあるし、沢山あって自信がないという。
先般の母の入院関係書類や父のショートステイの書類等は予め全て私が記入したのだが、今度の書類は母の話だけではどういうものかもわからない。いつまでに準備しなければならないのかと聞くと、3月1日の入所時まで、という。まだ半月あるのだけれど・・・。
父の次回の通院に付き添う時にその場で書ける程度の書類なら良いけれど、私がそれを書いている間、父が静かに待てるかどうかも判らない。予め送ってもらっても、母に聞かなければ判らないこともあるだろうし、郵送して、といっても大きな封筒を用意して宛名を書いて郵便局に行って、というのが母にとってはハードルが高そうだ。
なにぶん実家との通信手段は電話だけ。FAXもないし、言うまでもなくメールに添付してもらうわけにもいかず。月末まで自分の予定等も詰まっている。短期介護休暇もそうそう残っているわけでもなく、はた、と困ってしまった。
しかし、全部私がやってしまったら、ますます母は自分でやるという姿勢もなくなってしまうだろう、と心を鬼にして、あと半月もあるのだし、とりあえず自分で落ち着いて書類をよく読んでそれでも難しそうならケアマネさんにも相談してみたら、と言って電話を切った。
至れり尽くせり全て先回りして準備してしまうのがよいのか、ある程度本人にも関わってもらった方がよいのか、なかなか難しい問題である。
もともと母は何か読んだり書いたりすることがあまり好きではない(父の方が得意だったが、最近では字も随分乱れてきている)から、書類を書くというハードルが高いのだろう。けれど、これで何もしなければ今度は母もボケてしまうのではないかと不安になる。
とはいえ、早晩母にだけ実家のことを任してはおけない日がやってくるのだろうな、と思うのである。
帰宅すると、今月2回目のお花が届いていた。濃いピンクのカーネーション、淡いピンクのスプレーカーネーション、黄色のフリージア、雪柳がそれぞれ2本ずつとレザーファンの葉。花言葉は「女の愛」、「素朴」、「あどけなさ」、「愛嬌」だという。フリージアの香りがいきなり寒いリビングに春を連れてきてくれた感じ。やはりお花はいいものである。
建国記念日に実家詣でをした時には表情も穏やかで落ち着いており、服用し始めた薬の副作用も出ている様子はなく、翌週二度目の診察も特に問題なさそうかな、とほっとして帰宅したところだった。
週末はヒーリングセミナーに出席して不在だったので、夜、母から携帯に連絡があった。
月曜日の通院に一緒に来てくれないかという申し出だった。事前に休暇を申請しているならまだしも、月曜日には定例会議もあり、何ら調整しないまま突然朝電話一本で休むわけにはいかない。
どんな様子なのか聞いたところ、ケアマネさんや介護タクシーの方たちなどから、心配なら娘さんに同行して一緒に話を聞いてもらったら、とあれこれ言われて急に不安になったということだった。
それなら緊急性ははそれほど高くないから次回の通院日が決まればその時は一緒に行くように調整する、と話してとりあえず納得してもらった。
そして、昨日。一昨日は初夏のようだった気候が嘘のように冷え込み、夕方には雪が舞うほどの寒さとなった。金曜日に不在だったせいで、出勤するとメールの整理や、定例会議やダイバーシティの講習会もあり、あれやこれやと息もつけないくらいの慌しい週初めとなった。
ぐったりして帰宅すると、留守電のランプが点滅していた。
母からの通院報告だった。
一生懸命話してはいるのだけれど、留守電で話すということに慣れていないから、要領を得ないし、なんだかよくわからない。
何とか聞き取ったところでは、前回の初診時に圧迫骨折の痛みでまっすぐ横になれなかったのでMRI撮影をすることが叶わず、問診で診断を得てきたことにひっかかっていたようで、今回は痛み止めを飲んでMRIを撮影することが出来たらしい。
撮影の結果、背骨の圧迫骨折は4箇所、さらに左の脳のある部分に3cmほどの脳出血の跡が見つかったそうだ。それが悪さをして急に場所がわからなくなったり、言葉が出なくなったり、という症状が出たらしい。けれど、その症状も自然に治まるでしょうと言われたそうな。これは本当にラッキーだったのだと思う。
出血の場所が悪かったら、さらに救急車を呼ぶまでに大分時間がかかったことを思えば、半身不随になっていた可能性も十分あっただろう。不幸中の幸いだった。
折り返し電話をして確認したところ、今度診て頂いた先生はとても良い先生で、また2週間後に行くことになった、とのことだった。
薬は、と訊くと、3種類になったという。足された2種類の薬の名前を教えてと言うと、胃薬だったり、鎮痛剤だったり。では認知症の進行抑制剤はどうなったのか、先日の診断はどうなのか、そのあたりのことを何も聞いてきていない。薬の名前が書いてある紙を薬局でもらった筈だからそれを読んでみてと言うと、この前の薬にプラスしてさらに脳の血流を良くするための薬が足された模様。では、4種類ではないか・・・。
母の通院に付き添う時もいつも感じることなのだが、メモを取る習慣がない。私が同席していると、もうすっかり私にお任せでただ何となく座っているだけの両手ダランになってしまう。今回は父の付き添いとして同行しているのだから、訊きたいことは訊いてくればよいのに・・・と思うのだが、どうもそのあたり、相変わらず依頼心が強いというかなんというか。こうした高齢の患者や家族と付き合うドクターたちも本当に大変だろうな、と思う。
これまでの薬は飲み続ける、つまりアルツハイマー認知症の進行抑制薬も続行ということだから、脳出血だけのケアということでもなさそうだ。
母の話はまだあって、3月から新しいデイケアセンターに入所するための書類がとても沢山(母の弁、具体的な枚数とか名称等は全く不明)あるという。昨日からお願いしている介護タクシーの申請書類は1、2枚だったのでなんとか頑張って書いたけれど、入所書類はかかりつけクリニックの先生にも書いてもらうところがあるし、沢山あって自信がないという。
先般の母の入院関係書類や父のショートステイの書類等は予め全て私が記入したのだが、今度の書類は母の話だけではどういうものかもわからない。いつまでに準備しなければならないのかと聞くと、3月1日の入所時まで、という。まだ半月あるのだけれど・・・。
父の次回の通院に付き添う時にその場で書ける程度の書類なら良いけれど、私がそれを書いている間、父が静かに待てるかどうかも判らない。予め送ってもらっても、母に聞かなければ判らないこともあるだろうし、郵送して、といっても大きな封筒を用意して宛名を書いて郵便局に行って、というのが母にとってはハードルが高そうだ。
なにぶん実家との通信手段は電話だけ。FAXもないし、言うまでもなくメールに添付してもらうわけにもいかず。月末まで自分の予定等も詰まっている。短期介護休暇もそうそう残っているわけでもなく、はた、と困ってしまった。
しかし、全部私がやってしまったら、ますます母は自分でやるという姿勢もなくなってしまうだろう、と心を鬼にして、あと半月もあるのだし、とりあえず自分で落ち着いて書類をよく読んでそれでも難しそうならケアマネさんにも相談してみたら、と言って電話を切った。
至れり尽くせり全て先回りして準備してしまうのがよいのか、ある程度本人にも関わってもらった方がよいのか、なかなか難しい問題である。
もともと母は何か読んだり書いたりすることがあまり好きではない(父の方が得意だったが、最近では字も随分乱れてきている)から、書類を書くというハードルが高いのだろう。けれど、これで何もしなければ今度は母もボケてしまうのではないかと不安になる。
とはいえ、早晩母にだけ実家のことを任してはおけない日がやってくるのだろうな、と思うのである。
帰宅すると、今月2回目のお花が届いていた。濃いピンクのカーネーション、淡いピンクのスプレーカーネーション、黄色のフリージア、雪柳がそれぞれ2本ずつとレザーファンの葉。花言葉は「女の愛」、「素朴」、「あどけなさ」、「愛嬌」だという。フリージアの香りがいきなり寒いリビングに春を連れてきてくれた感じ。やはりお花はいいものである。