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ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2014.4.10 国民栄誉賞を受賞してもラーメンを食す時は・・・

2014-04-10 21:08:00 | 日記
 もう20年以上前、まだ結婚して日が浅かった頃のこと。
 買ってあげたばかりのネクタイをしてご機嫌で出かけたかと思うと、やれラーメンの汁を飛ばした、とか焼き鳥のタレがかかった、とか。本当になぜよりによってそのネクタイをしている日に・・・と理解に苦しむことがよくあった。いうまでもなく我が夫のことである。

 最近では予め汚す事がわかっているから、汚したくない、あるいは、汚すと私に怒られるネクタイを締めて行くと、さっさと外してから食している模様。あれっぽっちの大きさの絹でも、クリーニング代は高いのだ!ということが良くわかったのかどうか。
 まあ、ネクタイたるものの構造上、胸から胃にかけて中央の位置に堂々と下げているのだから、汁ものが飛んで汚れるというのは、当然といえば当然なのかもしれないけれど。
 これは、私たち女性が白いブラウスを着ているときに限って、ランチパスタのトマトソースを胸元の目立つところに飛ばしてしまって、アチャー・・・と思うことに似ているのかもしれない。

 さて、ネクタイを綺麗に保つには宿敵となりうるラーメンも、サラリーマンの昼食や飲み会の後のシメとしては必須のアイテムだろう。

 ここで夫から聞いた話である。
 先日、お昼に行きつけの中華料理店に行ったところ、カウンター席しか空いておらず、その空いている一番奥の椅子には、隣のテーブル席(4人席に3人掛けで)で食べている人のネクタイが置いてあったそうな。
 狭いお店なので、詰めて座ろうと思い、そのネクタイをどかしてもらおうと、ネクタイの持ち主に「すみません、ネクタイを・・・」と声をかけたところ、その人は「あぁ、すいません。」とすぐにネクタイを取ってテーブルの上に置いたという。

 と、ここまでは別に何ということもない話なのだが、カウンター席に座ってから、夫の連れが小声で「・・・・」と囁いたらしい。その時は小さくて良く聞き取れなかったのだけれど、よくよく聞いてみると「おうさん、ですよ。」とのこと。

 で、改めて振り返ってみてみると、夫の背後で“〇〇もやしそば”を啜っているのは、なんと国民栄誉賞の王貞治氏ではありませんか!びっくり! だそうだ。
 王さんは、静かに食べ終わるとお店の方に「ごちそうさまでした。ありがとうございます。」と挨拶をして帰られたという。
 何と紳士的な方だろう!がんサバイバーとしても尊敬していたのだけれど。

 夫はお店を出るなり半ば興奮気味に「な、なんと私は思いがけずも、王さんに『すいません』と謝らせた男になってしまった!」と、オチをつけてメールで伝えてきた。

先日は、これまた近くのラーメン屋さんで、ヤクルトのバレンティン選手と隣り合わせたというし、野球選手も皆ラーメンが好きなのね、とあらためて思う。

 それにしても、やはり都心でお勤めしていると、そういう有名人との遭遇もあるのだなあ、と郊外でひっそり職住近接の暮らしを20年近く続けている私は、ちょっぴり羨ましく思ってみたりするのである。
コメント (2)
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