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ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2012.9.23 EC投与10日後、さよならミディアム・ボブ

2012-09-23 21:05:17 | かつら
 朝から土砂降り。あのしぶとく続いた残暑はいったいどこへ行ってしまったのだろうと思うほど、昨日以上に気温が下がった。最高気温が20℃だという。 “暑さ寒さも彼岸まで”ということなのだろう。

 今日は午後から合唱練習の日だった。来週半ばには脱毛が始まることから、朝一番でかつらサロンでカットしてもらい、手持ちのかつらを被ってその足で出かける予定だった。けれど土砂降りの中、小一時間バスに揺られてサロンに着いた頃には、その後に片道1時間半かけて練習場所に行き、そこで4時間歌ってからまた帰ってくるなど、とても体力が持たない、と気持ちがすっかり萎えてしまっていた。
 幹事の先輩と同期の友人に、今の状況説明と今日は欠席させて頂くことのお詫びのメールを入れた。すぐに「治療大変ですね。何もサポートできないのがもどかしいです。無理はしてほしくないけど、本番のステージで待っているので、それを励みにして頑張ってくださいね。」と返事が来た。有難いことだ。けれど、体力不十分なのか気持ちはあっても体がついていかない。すぐに疲れてしまうのが情けない。

 2年前に通っていた時担当してくれていた男性スタイリストさんは、別のスタジオに異動になっており、今日から「はじめまして」の女性スタイリストさんが担当に。同じ市内とはいえ、片道1時間は優にかかるので、治療中体調が悪い中そうそう頻繁に調整には通えないため、思い切って、夫や息子よりも短いベリーショートにバッサリ切ってもらった。そして、先日の息子からの提案に従って、髪の毛を一束カットして残しておくことにした。横も後ろも殆ど切り終わった後、武士の情けか「前髪だけは残しておきましょうね。家でいる時はそのままでいられるように。」とのこと。まあ、残った自毛もあと数日の命ではあるが、有難くアドバイスに従うことにした。確かに前髪があるとなしとでは印象が全く違う。
 「シャンプーはどうしますか。」と聞かれ、昨夜シャンプーしたばかりだし、どうせかつらを被ってしまうわけだし、もったいないな、と思い一旦「結構です。」と言ったが、こんなふうに自分の髪の毛をシャンプー台で誰かにシャンプーしてもらう気持ち良さを、次に経験出来るのはこの先いつになるかわかない、と思い直してシャンプーしてもらった。その後、かつらの大きさを丁寧に調整してもらい、この後完全に脱毛しても、ゆるくなり過ぎない程度のちょうどいいきつさに仕上げてもらった。違和感はあまりないけれど、やはり長時間被っていると頭が痛くなるかもしれない。今後、どのくらいの期間被ることになるかわからないけれど、終日被っていると蒸れるので、とりあえず夏の盛りでなくて良かったと思う。

 かくして明日は職場でのかつらデビューだ。前回脱毛する前は、カラーで若干栗色にしていたが、脱毛して以降は、頭皮にも新しく生えてくる髪の毛にも良くないということで、真っ黒の自分の髪のままだった。2年ぶりに被ったかつらは、以前染めていた色を意識して若干栗毛色。ここ2年黒に慣れていたので随分明るく感じる。染めたのね、と言われるかもしれない。いや、こちらが気にしているほど周囲はそんなこと気にしていないのだろうけれど。

 サロンを出ると、外は相変わらずの土砂降りだった。この雨には私が地毛とさよならする涙が含まれているのかしら、とウジウジしてしまう。ケア用品も一式買い足してサロンを後にしてから、留守番の息子にリクエストされていたお土産を調達し、一緒に出掛けてきてくれた夫が雨の中探し回ってくれたイタリアンレストラン(昨日のお昼は夫の好みの中華料理店だったので、今日は私のリクエスト)でちょっと贅沢にランチをして帰ってきた。お店には70代と思しきご夫婦が仲良く食事を楽しんでいる姿があった。それを見て「あんなふうになれればいいね。」と言ってみた。夫が「もし遠くに出かけられなくなっても、近くでこういうお店を探しながら食べ歩きするのも楽しいね。」とのこと。そう、まだまだ細く長くしぶとく頑張らなくては。

 帰路は大荷物になってしまったので、バス停まで息子に荷物持ちに来てもらった。その息子、さすがに先週の文化祭準備で疲れたと見えて、せっかくのお土産も食べずに夕食まで4時間近く爆睡していた。かくいう私も帰宅後は何もせずにうとうとしてしまい、またも夕食当番を夫にお任せしてしまった。お天気が悪く洗濯もせず、掃除もせず、炊事もせず、主婦返上の自堕落な日曜日になってしまった。
コメント (3)
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