おはようございます。
生き生き箕面通信2320(150501)をお届けします。
・「実質改憲」をアメリカ議会に約束した安倍演説
「安保関連法案の改定をこの夏までに成就させます」と、アメリカ議会に約束した日本国首相。議場のスタンディング・オベーション。ドヤ顔の安倍晋三くん。聞いている方が恥ずかしくなるような過剰表現で、「ドヤ、感動したやろ」と得意顔。
だが、約束した内容は、憲法違反です。民主主義のルールも踏みにじったやり方です。
まず、前段の「2+2会議」で合意した日米防衛協力の新ガイドラインは、従来は縛っていた「周辺事態」の項目を外し、世界中どこへでも出撃できるようにしました。憲法9条は、「国際紛争を解決する手段としては、武力または威嚇は行わない」と規定しています。明らかにこれに違反しています。
これまでは、「アメリカの戦争に巻き込まれる懸念」という巻き込まれ論がありましたが、これからは「共に戦う」と巻き込まれ論からははるかに前に進んだ事態を実現しようとしているのです。実質的には「9条解体」であり、実質改憲です。
ヒトラーは、ワイマール憲法はそのままに「全権委任法」を成立させて、ワイマール憲法の効力を停止し、葬り去りました。安倍流の安保法制改定は、ヒトラーのワイマール憲法停止と同じ効力を持たせるものです。
安保法制を様変わりに改定しようとする国会論議は、いまだに法案の提出さえ行われていません。もちろん、国民的な議論も進んでいない。にもかかわらず、外国に行って「こうします」と約束。これは、独裁者以外にはやらない振る舞いです。民主主義を少しでも理解している人間は、絶対にやらない振る舞いです。
これほどコケにされながらも、日本の野党は手も足も出せないのでしょうか。民主党の枝野幸男・幹事長は「日本の国会は、アメリカ議会の下請けではありません」などと、コメントしました。なら、どうするのですか。何ができるのですか。安倍氏の実質改憲を阻止できる方策を持ち合わせているとでもいうのでしょうか。安倍氏は、「へ」とも思っていませんよ。民主党に、せめて国民的な大デモを呼びかけるくらいの気概があればいいのですが。