生き生き箕面通信

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2349 ・「専守防衛の本質は変わらない」と、平気でウソをつく読売新聞社説

2015-05-30 10:30:32 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信2349(150530)をお届けします。

・「専守防衛の本質は変わらない」と、平気でウソをつく読売新聞社説

 読売新聞の本日5月30日の社説は、「専守防衛の本質は変わらない」という見出しでした。これは、朝日新聞の昨日の社説「『専守防衛』変質する」に対する反論です。

 朝日は、安倍政権が今国会で成立させようとしている安保関連諸法案は、これまでの国是としてきた「専守防衛」を変質させるものだと、糾弾したものでした。

 これに対し読売の社説は、「政府が提出した安保関連諸法案は厳格な歯止めがかかっている。憲法の精神に基づく専守防衛の原則は堅持される」と、安倍政権の言い分を代弁しました。

 読売社説の根幹にある考え方は、「日本が『守るに値する国』との認識を米国に広めることが、抑止力を高め、日本人全体のリスクを下げる」というものです。

 「守るに値する国」になるためには、集団的自衛権を使えるようにして、いざとなればアメリカの艦船を守るお役に立つこと、弾薬運びなどを忠実に勤め、シッポを振ってアメリカさまにすり寄ることだそうです。すり寄ることで、「愛(う)いやつじゃ、守ってつかわす」とお言葉を賜る土下座外交なのです。

 読売新聞は、戦後の苦しい時期、アメリカの謀略組織CIAと結んで復興を果たすという禁じ手を使いました。読売の中興の祖、正力松太郎氏がCIAのコードネームを持っていた、つまりCIAメンバーとして登録されていたのです。

 マッカーサーGHQは、日本での占領政策を円滑に進めるため、報道機関をどう手なづけるか、真剣な検討を重ね、膨大な計画を練りました。そして新聞では白羽の矢を立てたのが読売だったのです。読売を、日本人にはなかなか悟られないように装いながら、巧妙に「CIA新聞」と仕立て上げました。

 いまは目に見える形では、アメリカのジャパンハンドラーズの広報機関の役割を果しています。米国防省のハーバード大のジョセフ・ナイ教授やリチャード・アーミテージ氏、マイケル・グリーン氏などの寄稿を掲載し、日本人にアメリカの意向を広く伝える役割を続けています。

 読売新聞は、「専守防衛」の原則は変わらないと平気でウソをつきます。専守防衛とは、政府の防衛白書によっても「相手から武力攻撃を受けたときにはじめて防衛力を行使するなど、あくまでも受動的な防衛戦略」の姿勢です。

 しかし、安倍政権はアメリカ軍について世界の裏側までも行きますよという集団的自衛権なるものを合法化しようとしているのです。専守防衛の範囲をはるかにはみ出すものです。いまは、後方支援だけと言っていますが、法案がいったん成立したらシメタもの。小さく生んでも、あとは屁理屈を並べてどうにでも大きく育てられます。その実績では、安倍政権はかくかくたる実績を上げてきました。

 つまり、読売新聞もウソを並べて世論を誘導し、かくかくたる実績を重ねてきたのです。